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すべての見えない光 ハヤカワepi文庫
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すべての見えない光 ハヤカワepi文庫

アンソニー・ドーア(著者), 藤井光(訳者)

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すべての見えない光 ハヤカワepi文庫

1,628

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2023/11/21
JAN 9784151201127

すべての見えない光

¥1,628

商品レビュー

4.4

11件のお客様レビュー

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2024/10/02

#86奈良県立図書情報館ビブリオバトル「真」で紹介された本です。チャンプ本。 2018.1.20 https://m.facebook.com/events/312799515791278?view=permalink&id=317879898616573

Posted by ブクログ

2024/08/22

銃が勝った、いつものことだ! 全身に響く本だった。泣きすぎて二重が消えた。 美しいフランス、ドイツ、ロシアの情景を通じて盲目の少女と、小柄な少年、周りの優しい人達が描かれる。 文章はとても平易でやさしい。 そしてその優しい言葉で、戦争でその人達が何もかも失う過程を容赦なく見せら...

銃が勝った、いつものことだ! 全身に響く本だった。泣きすぎて二重が消えた。 美しいフランス、ドイツ、ロシアの情景を通じて盲目の少女と、小柄な少年、周りの優しい人達が描かれる。 文章はとても平易でやさしい。 そしてその優しい言葉で、戦争でその人達が何もかも失う過程を容赦なく見せられる。 戦争は誰も勝たない。アメリカもイギリスも勝っていない。 勝ったのは銃、大砲、手りゅう弾、原爆、暴力。 負けたのは全ての人。鳥が好きなフレデリック、仕事を愛するまじめな錠前主任、そばかすだらけの空想好きな少女、科学と発明に夢中な少年、正義感あふれる女の子、たくさんの優しい大人たち。全て負けた。 美しいフランスの海と、寡黙な貝が、所々で泡立つ血を文章から拭ってくれるようだった。 奇跡のような本だった。

Posted by ブクログ

2024/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦争は、悪いね、悪かったね、って責任を取ってくれない。 踏み込んできておいて、徹頭徹尾、無関心。 憎しみを増幅させるというより、関心を狭め、奪い去る現象だと思う。 そうではない可能性を言論と暴力でうやむやにして、私たちを一つにまとめる。 「負けてはならない戦いがそこにある」、華々しく喧伝される大号令のもと。 それぞれに見える光や聞こえる音、脈動する心臓などないように。 見るなと戒められても見ないでいることに心痛める者たちが、本書のなかで静かに息づいている。鳥を愛するフレデリック。海を愛するマリー=ロール。工芸を愛するダニエル。科学を愛するヴェルナー。絵画を愛するユッタ。語りを愛するエティエンヌ。教育を愛するエレナ先生。公正を愛するマネック夫人。フォルクハイマーはきっと平静を愛した。フォン・ルンペルだって宝玉を愛していた。 彼らが唯一絶対の基準、単一の物語に集約されうるはずがないのである。 そのことに戸惑いを覚えることだろう、だが慰安もあるのではないか。 頭上を照らす大いなる光がたとえ消えてもまだ希望はあるのだという、慰安。 アナーキズムの歩みは、だから永遠に不安である。だが不滅でもある。

Posted by ブクログ

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