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可哀想な蠅
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可哀想な蠅

武田綾乃(著者)

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可哀想な蠅

1,705

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2023/09/29
JAN 9784103533528

可哀想な蠅

¥1,705

商品レビュー

3.6

28件のお客様レビュー

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2024/11/19

文章は緻密で、情景も心情も鮮やかに描いていると思います。物語の展開も不自然なところがなく、引き込まれます。 ただ、どうしてもそれぞれのエピソードの読後感、というか後味の悪さが好きになれませんでした。 「可哀想な蠅」「まりこさん」「重ね着」「呪縛」という4編からなる作品集ですが、...

文章は緻密で、情景も心情も鮮やかに描いていると思います。物語の展開も不自然なところがなく、引き込まれます。 ただ、どうしてもそれぞれのエピソードの読後感、というか後味の悪さが好きになれませんでした。 「可哀想な蠅」「まりこさん」「重ね着」「呪縛」という4編からなる作品集ですが、姉妹のやり取りを描いた「重ね着」は少し暖かい気持ちになったものの、他の3編は居心地の悪いエンディングだったと感じます。 人生の「救いの無さ」が強調されている印象で、表題作の「可哀相な蠅」で主人公が本の魅力(どんなときでも空想の世界に連れて行ってくれて、辛いことも悲しいことも忘れさせてくれる)を信じていたが結局は裏切られてしまう、という読書の「空しさ」を追体験したような疲労感がありました。

Posted by ブクログ

2024/08/18
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※このレビューにはネタバレを含みます

今回も心理描写がすごかった。 短編4篇。 どの話も、身近にあるある、わたしの中にある、ないと言い切れない、という感情のオンパレードだった。 武田綾乃さんて本当にどんな感受性なんだろうといつも思う。 どの話も他人事とは思えない部分があったり、そこはもう少し感情表現しておこうよと思うことがあったり、色々なんだけど、とはいえそうなった時わたしはどうなるのか?? とゆーことに関しては、他人事と思えないなと。 最初の話はリツイートで悪口言われる話だけど、そこにやり返さないその子の全部の事情があって、なるほどと思うし、そのパプロフ康成をブロックしてくれた友達の半端ない人を観る目の鋭さに賢さを感じたし、こんな大学生もいるんだなぁと感心したり。で、その子が刺されて死ぬとか結構衝撃的なんだけど、わたしのせいじゃない!と、咄嗟に思ってしまう心理も真理かもしれない。そーゆーところを余さず書くのがこの人のすごいとこかなと思う。 次のまりこさんは、子供の頃はただただ優しい人だったのに、大人になって対等な立場に立ってみたらまりこさんは単なるヒスBBAだったとゆーオチで、それもあるあるだよな、と思うし、主人公の子が優しすぎた。言いなりすぎた。 次の重ね着は、姉妹の違いと姉妹だからこその遠慮のなさと心配と配慮、からの、大事な人を大事に思う気持ちがなんかよかった。これは怖さもなく、いい話で終わった感じがあるけど、でも東京で親元離れて働く女の子の、結婚、子育て、仕事感、我慢、とかそーゆーのは切実なんだろうなと思った。首都圏で生まれ育ったわたしには想像があまりできない。 けど、生活を守るために働くって普通に考えて普通なことが、人間的にはあり得ないよな、と思うのだ。 最後の話は本当怖くて、怖いから呪縛ってタイトルでホラーだった笑 付き合う相手の全てをDV野郎にしちゃう女の子を囲って暮らしたら、その女の子まで同じようになってしまって、最後逃げられた挙句、じぶんは処女を捨てるためだけにやった名前も知らない男の子供を妊娠したとこで終わるってゆーそこがホラーだった。笑 この前読んだのもホラーって思ったけど、この方なんでも書けるからすごいなと思います。今1番好きな作家さん。

Posted by ブクログ

2024/08/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。 サラサラ読める。 まりこさん、 怖かった。 大人になると見えてくるもの。 異常さ。 呪縛。 面白い。 そうなってくんだなぁ。。。

Posted by ブクログ