商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京書籍 |
発売年月日 | 2023/08/29 |
JAN | 9784487817146 |
- 書籍
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無人島、研究と冒険、半分半分。
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無人島、研究と冒険、半分半分。
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鳥類学者の著者が南硫黄島、北硫黄島での調査の様子を面白おかしく紹介した本。楽しく、あっという間に読了。 世界遺産登録を視野に、東京都が実施した南硫黄島自然環境調査に参加したとのことだが、無人島に関係する様々な分野の研究者、島で登攀していく上で不可欠な登山家など、二十数名での調査...
鳥類学者の著者が南硫黄島、北硫黄島での調査の様子を面白おかしく紹介した本。楽しく、あっという間に読了。 世界遺産登録を視野に、東京都が実施した南硫黄島自然環境調査に参加したとのことだが、無人島に関係する様々な分野の研究者、島で登攀していく上で不可欠な登山家など、二十数名での調査。驚いたのは、それ以前に、南硫黄島の調査が行われたのは2回だけということ。 実際にはかなり過酷だと思われる調査だが、研究者にとっては貴重かつ充実した経験だったに違いない。 10年で南硫黄島の形状も鳥や植物の分布も大きく変わっていたとのこと。地球温暖化が進むなか、これからいろんな島で大きな変化があるのかも、と考えてしまった。
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丸山ゴンザレスとか高野秀行氏の文章を彷彿とさせるようなコミカルなタッチで、冒険譚と研究話が楽しめる二度も三度も美味しい本。南硫黄島という日本人の99%以上が踏み入ったこともない無人島で鳥類の生態研究をするという話。若干、悪乗りというかウケ狙いの箇所はあるが、それは本を楽しくするた...
丸山ゴンザレスとか高野秀行氏の文章を彷彿とさせるようなコミカルなタッチで、冒険譚と研究話が楽しめる二度も三度も美味しい本。南硫黄島という日本人の99%以上が踏み入ったこともない無人島で鳥類の生態研究をするという話。若干、悪乗りというかウケ狙いの箇所はあるが、それは本を楽しくするためのご愛敬。 ー 場所によって繁殖する種類が異なっていた。海岸ではカツオドリやアカオネッタイチョウ、オナガミズナギドリが繁殖していた。標高500mには彼らはおらず、代わりにシロハラミズナギドリがいた。そして山頂ではクロウミツバメが見つかった。 ー この標高による違いの背景にある条件を考えてみる。すると、彼らの体重と標高に関係があることに気づく。海岸にいるカツオドリは1・5kgにもなる大きな鳥だ。アカオネッタイチョウは1kg弱、オナガミズナギドリは400g弱だ。コルを中心に分布していたシロハラミズナギドリは200gちょい、山頂のクロウミツバメは約50gだ。つまり軽い鳥ほど高いところにいるのだ。 この文章だけ記載すると大真面目に研究・考察している感じがする(実際、そうなのだろうが)。しかし、急峻を上ったり野営をしたりとドタバタ劇が続く。標本を採るために鳥の死骸を運んだりもする。 ー 海鳥はストレスに触らされると、胃の中にあるものを吐き出すことがある。 臭いらしい。そして、著者は、良く嘔吐物をかぶるのだ。漂流記などのサバイバル本と比べると呑気な感じもするが、この本にはそれを期待するものではない。寧ろ肩の力を抜いて、半分アカデミック半分エンタメの雰囲気を楽しむ姿勢が良いのだろう。
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初期の頃の特徴だったオタク知識と過剰なまでの注はすっかりなりを潜めたが、それでも読んでいて楽しい川上和人の南硫黄島の調査研究冒険記。驚いたのは2007年と2017年、十年のスパンをおいた二回の調査がまとめられていることだった。この二回の調査を盛り込むことでその間の研究や課題なども...
初期の頃の特徴だったオタク知識と過剰なまでの注はすっかりなりを潜めたが、それでも読んでいて楽しい川上和人の南硫黄島の調査研究冒険記。驚いたのは2007年と2017年、十年のスパンをおいた二回の調査がまとめられていることだった。この二回の調査を盛り込むことでその間の研究や課題なども取り上げることができ、より深い内容になっていると思う。ちょっと斜に構えたような文章は相変わらずで読む人を選ぶかも知れないが、私はもちろん好きな方(笑)。
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