商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2023/02/20 |
| JAN | 9784120056284 |
- 書籍
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黄色い家
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黄色い家
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商品レビュー
3.9
1064件のお客様レビュー
花がまっすぐで、大切にしたい人を大切にしたい気持ちがたまらなく強いのが切なかった。読了した時、遠い話として他人事に思えず、自分にも十分起こり得た話だ、と思った。
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黄色い家 少し前に読んだ作品だが、時間が経った今でも花という人物の輪郭がふとした瞬間に思い出される。 私の感想として。 花の半生から滲み出てくる哀愁と、人間らしい弱さに強く惹かれるものを感じた。決して清廉な人物ではないが、その不完全さこそが花という存在を現実の人間に近づけ、...
黄色い家 少し前に読んだ作品だが、時間が経った今でも花という人物の輪郭がふとした瞬間に思い出される。 私の感想として。 花の半生から滲み出てくる哀愁と、人間らしい弱さに強く惹かれるものを感じた。決して清廉な人物ではないが、その不完全さこそが花という存在を現実の人間に近づけ、読む者の心に静かに残っていく。 黄美子に対する花の感情には、尊敬と苛立ちが複雑に入り混じっている。その相反する思いが、花の抱える内面の揺らぎを際立たせ、この物語全体にどこか拭いきれない悲壮感を漂わせているように感じられた。 また、花の行動にはどこかもどかしさを覚えさせられる場面が多い。彼女の感情の核心が明確な言葉として語られることは少なく、その沈黙の部分こそが読者の心に燻るような余韻を残す。だからこそ、ふとした瞬間に花の内面に触れたような感覚が生まれ、胸の奥がかすかに詰まるような思いにさせられた。 本作で象徴的なのは、やはり「黄色」という色である。黄色は金銭の輝きを連想させる一方で、人間の欲望や執着をも象徴しているように思える。お金や人間関係に裏切られながらも、なお金に執着してしまう姿は、人間の弱さや空虚さを浮き彫りにしている。やがて花自身もまた、金という“黄色い魔物”に取り憑かれたかのように、人間の邪心をむき出しにしていく。その過程は、人が生きるために何を求め、どこまで変わってしまうのかという問いを読者に投げかけているようでもある。 川上未映子の筆致は、人間の内面に潜む感情を巧みにすくい上げ、表面へと静かに浮かび上がらせる。善悪という単純な枠組みでは語りきれない人間の弱さや欲望を描き出す筆の運び方が、この物語に独特の生々しさと深みを与えている。 振り返ればこの作品は、単に金に翻弄される人間を描いた物語ではない。 希望の色であるはずの「黄色」が、いつの間にか人間の欲望の色へと変わっていく、その静かな変質の過程を描いた物語なのだと感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ただ、普通に働いて普通に生きるルートが見当たらなかった── 主人公の花が中学生の頃、1ヶ月の夏休みの間一緒に過ごした黄美子さん。 綺麗に畳まれた布団とパジャマ、夏祭りの夜。 夏の終わり、ふらっと居なくなってしまった黄美子さん。 黄美子さんと再会して、一緒にスナックをはじめて、 母親の元で暮らすよりも、キラキラして幸せを手に入れたはずだった。 楽しかった共同生活。 そんな楽しい日々はいきなり終わりを告げる。 母親が借金し、助けるには今までコツコツ貯めたお金が必要で、身を切る思いで渡した直後、 スナックが火事で燃えてしまう。 居場所だった、大事なお店が。 どんどんやばい仕事に手を出すしかないと追い詰められていく花。 中盤から後半は胃が痛くなるような展開だった。 私達はやらされてただけ…… 最終的にそう片付けて傷ついた黄美子さんも置いて、離散する。 最終的にまた、花は黄美子さんに会いに行くが、なんとも形容しがたい気持ちになった。 どうしたら良かったのか、追い詰められた彼女達が生きる術を、社会は誰も教えてくれない。
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