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輝石の空 創元SF文庫
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輝石の空 創元SF文庫

N.K.ジェミシン(著者)

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輝石の空 創元SF文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2023/02/13
JAN 9784488784034

輝石の空

¥1,650

商品レビュー

4.2

10件のお客様レビュー

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2024/08/18

第1作は2020年刊行だから、4年かけてようやく3部作読み終えた!(刊行に9年かかった『レッド・マーズ』3部作よりずっとイイが) ジャファに狂ったように依存していくナッスン、娘を探すためなら他人も自分の体も利用するエッスンふたりが、ついに太古文明に行き当たり、錆び現世を滅ぼすのか...

第1作は2020年刊行だから、4年かけてようやく3部作読み終えた!(刊行に9年かかった『レッド・マーズ』3部作よりずっとイイが) ジャファに狂ったように依存していくナッスン、娘を探すためなら他人も自分の体も利用するエッスンふたりが、ついに太古文明に行き当たり、錆び現世を滅ぼすのかあああ!? というのが、終末世界のリアリティ豊かに描かれて、各キャラにもだいぶ感情移入してて、ひたすらワクドキで没入しました。 エンタメとしても文明批評としても非常に質が高く、この作家はこれからも注目したい。

Posted by ブクログ

2024/08/15

『第五の季節』三部作の最終巻。 本作を「差別問題に向き合った」と表現するとしっくりこない。 「差別する」という日本語はどことなく受動的な印象を受ける。「元からそこにある差によって扱いをわけている」といったニュアンスを感じる。 しかし”差”はつねに「差別」の過程のなかで新たに生産...

『第五の季節』三部作の最終巻。 本作を「差別問題に向き合った」と表現するとしっくりこない。 「差別する」という日本語はどことなく受動的な印象を受ける。「元からそこにある差によって扱いをわけている」といったニュアンスを感じる。 しかし”差”はつねに「差別」の過程のなかで新たに生産されている。 直接的ではないが、本作の中でも繰り返しそのことが強調されている。 オロジェンが最初から差別されるべき対象だったわけではない。権力が、過去に遡って彼らが差別されるべき系譜として、歴史を読み変えたのだ。 「差別」は、権力によって一方的に生成され押し付けられるより根源的な意味での暴力だ。 本作でも「差別」という言葉は用いられず、「ジェノサイド」と呼ばれる。 民族浄化。 そしてこれはホアが直接言及しているが、ジェノサイドとは単純に虐殺のことを示すのではない。 人間が、人間として扱われなくなること。 人間としての権利の抹消が、ジェノサイドの根幹部分に存在している。 本作は、母と娘といったミクロな関係から、地球と人類というマクロな関係までを織り上げながら、ジェノサイドにいかに向き合っていくことができるかを描こうとする。 ジェノサイドに対して取りうる態度には、二律背反性がつねに入り込んでくる。 人として与えられるべき当然の尊厳を奪われたものが抱く当然の権利としての怒りや抗議、破壊行動。 一方で破壊行動に対する要請には必ず自分や同胞の誰かの尊厳や人生が充分に尊重されねばならないという祈りや愛がある。 人は、怒ることによって祈ることがある。 一見両立しないこの怒りと愛が実際はコインの裏表のような関係であることを本作は描き出している。 本作の特徴である「二人称の語り」。 作者はあとがきで「色々な人称を試してこれが一番しっくりきた」と話している。 二人称は、相手に話しかける文体であると同時に、相手の気持ちを誰何し、しかし想像ではなく事実として記述する文体であるといえる。 したがって、二人称はつねに他者志向的であるし、同時に他者を外部から決定してしまうという根源的な暴力の側面を持っている。 そしてそのような暴力性は、しかし、それがどのような意図でどのように語られるかによって、相手に対する慈しみとして立ち現れる。 二人称は、暴力性を持ちながらも他者への愛であることができる。

Posted by ブクログ

2024/06/21

いやー、驚きの連続。 SFとファンタジーが混ざったような、手強い内容だった。 とても満足な三部作だった

Posted by ブクログ

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