1,800円以上の注文で送料無料

みんなが手話で話した島 ハヤカワ文庫NF
  • 新品
  • 書籍
  • 文庫
  • 1224-13-16

みんなが手話で話した島 ハヤカワ文庫NF

ノーラ・エレン・グロース(著者), 佐野正信(訳者)

追加する に追加する

みんなが手話で話した島 ハヤカワ文庫NF

1,320

獲得ポイント12P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2022/10/04
JAN 9784150505943

みんなが手話で話した島

¥1,320

商品レビュー

3.9

46件のお客様レビュー

レビューを投稿

2025/12/29

とあるPodcastで冒頭の朗読を聞いてからずっと読みたくて、地元の本屋で探したけど見つからないまま、なぜか数年が経過。 2025年、デフリンピックを見に行くことになり、ふと本屋に入ったら特集コーナーに置いてありようやく読めた。街に本屋があることって本当に大事だ。 とても面白か...

とあるPodcastで冒頭の朗読を聞いてからずっと読みたくて、地元の本屋で探したけど見つからないまま、なぜか数年が経過。 2025年、デフリンピックを見に行くことになり、ふと本屋に入ったら特集コーナーに置いてありようやく読めた。街に本屋があることって本当に大事だ。 とても面白かった。2025年に読んだ本の中で、個人的重要度トップ5に入るくらい大事な本になった。 聾がありふれているため聾も健聴も関係なく手話を話し、聾であるということが欠陥として認識されない社会。障害というのは、個人ではなく社会の側にあるということをヴィンヤード島の事例は本当に示してくれる。島の遺伝性聾の当事者はすでに全員が亡くなっているが、著者は、現地に赴き、当時を知るインフォーマントの証言を多数採集している。「あの人は漁が上手でしたよ、ああ、言われてみれば聾でしたね、忘れてました」という島民の証言は、聾がどれだけ島でありふれていて、聾の人がどれだけ普通に当然に島の社会に溶け込んでいたかを表している。裕福な聾者もいれば、貧しい人もいたという。 そもそもどうやってそんな社会ができたか。遺伝性聾の遺伝子を持った先祖からはじまった孤立した地域集団が、島という環境で近親交配を数世代にわたって続けたことで聾が顕著に多い地域社会が出来上がった。聾の発生は完全にランダムであったために、特定の人や一族のスティグマではなく、社会全体のものとして捉えられた。 (遺伝の優性劣性というワードを高校生の生物の授業以来、久しぶりに聞いた…) 20世紀になり、島が外界と交わるようになると、遺伝性聾は劣性であったために聾は減少し、聾=特異なものという概念が輸入されてくる。手話を話せる人が減っていく。また、外部からは近親交配の野蛮な社会として貶されるようになる。この時期の島の聾者が感じたであろうストレスを想像すると、「交流」がもたらしたものに対して、何とも言えない気持ちになる。 ヴィンヤード島の事例について考える時、例えば聴力以外の何らかの身体的特性の遺伝だったとしても、同じように社会として適応することができたのか、とか考える。すなわち、聴覚ではなく、視覚や、運動能力、知的特性、あるいはもっと重い身体条件に関する遺伝が頻発する社会だったとしたら、それでも(手話のような)共通の社会的適応や、「欠陥」ではなく「ありふれた差異」としての位置づけが可能だったのだろうか?そんな仮定に意味はないのかもしれないけど、なんとなく考えてみたい。 地域社会というものの可能性を知る一冊。 障害とは何か、社会とは何か、考えさせられる素晴らしい本です。

Posted by ブクログ

2025/11/23

音が聴こえる人も、自然と手話を習得して、聴こえない人を区別する事なく社会に受け入れていたという、そんな素敵な社会が、かつて存在していたという話。障害とは一体なんだろうか?意思の疎通さえできれば障害とはみなされない社会。むしろ現在、同じ日本語を使っていると思っている人でも、意思の疎...

音が聴こえる人も、自然と手話を習得して、聴こえない人を区別する事なく社会に受け入れていたという、そんな素敵な社会が、かつて存在していたという話。障害とは一体なんだろうか?意思の疎通さえできれば障害とはみなされない社会。むしろ現在、同じ日本語を使っていると思っている人でも、意思の疎通ができなければそれは障害なのではなかろうか。

Posted by ブクログ

2025/11/23

小規模(島)で外との交流が比較的少ない時期において、家族や親戚の中に必ず聾者がいる。また、時代的にも島民みんなが働かなければ生きていけない、そんな環境では障害のない側が障害のある人を受け入れ、工夫し、変化せざるを得ない。そうした営みが当たり前に行われていた…ということを、角度を変...

小規模(島)で外との交流が比較的少ない時期において、家族や親戚の中に必ず聾者がいる。また、時代的にも島民みんなが働かなければ生きていけない、そんな環境では障害のない側が障害のある人を受け入れ、工夫し、変化せざるを得ない。そうした営みが当たり前に行われていた…ということを、角度を変えながら調査結果を示し、説明している本。 丁寧だが、少し冗長に感じる部分もあった。 自身の生活での関わりを考えてみると…心身にゆとりが必要だな…と思う

Posted by ブクログ