商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光村図書出版 |
発売年月日 | 2022/08/05 |
JAN | 9784813804147 |
- 書籍
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ベスト・エッセイ(2022)
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ベスト・エッセイ(2022)
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商品レビュー
3.7
15件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ベストエッセイ2023のレビューにも書いた通り、色々な媒体に掲載されたその年のエッセイを選りすぐったものなので、とても良いです。 2022版は、コロナ禍について書かれたエッセイが多かったです。 尾崎世界観さんが、エレベーターやドアの前で「では、さようなら」「失礼します」と頭を下げたり手を振ったりしたあと、相手の表情が素に戻るのを見るのが怖くて目が離せない、というようなことを書いていて、すごく共感した。さっきまで自分に気をつかっていたプロデューサーとかが、「では」と別れたあと「はー、疲れた、あいつウザ!」みたいな顔になってたらどうしよう、なんて。 心の繊細さは人によって違うけど、まぁ、だれでも何となく感じたことはあるかも。それをこんな風にエッセイに表現できるのさすがだな。 沢木耕太郎さん好きで、エッセイやノンフィクション大抵読んでるけど、ご自身やご家族について書いたものはなかなかない気がする。本書に掲載されたエッセイでは、自分の人生の転機について書かれていて、なかなか感動的だった。子どもが生まれてすぐに取材旅行に出かけて、数ヶ月後に家に戻ると大きくなっていた、という話をジャーナリスト仲間の集まりで笑い話として話したら、年上のジャーナリストに「あなたは不幸な人ですね、子供の一番いい時を見なかったのですね」と言われ、衝撃を受けた、その後、自分は変わった。生活リズムを変え、子供との時間を大事にするようになった、という内容だった。 酒井順子さんの「すごい」と「やばい」も良かった。今は「やば!」が若者言葉で、いいことも悪いことも、大きすぎるのも小さすぎるのも「やばい!」で表現するけど、一昔前は「すごい」「すごく素敵」も当時の若者言葉であり、異性に対して「すごく素敵」と言ったら「そんな言葉づかいやめて」と母親にたしなめられていたとか。酒井順子さんはじめ、一流のエッセイストの方って、若者文化や、世の中の変化を単純に否定するわけではなく、温かいまなざしで受け入れた上で、面白おかしく分析されていてさすがだと思う。極めつけに「少子化が行くところまで行って若者の数が減少するから若者言葉というものが成立しなくなる可能性がある、と。若者言葉を生み出す若者の存在そのものが尊い時代だな、と思わされる笑。 ベストエッセイシリーズとても良いと思ったので、これから過去の巻にさかのぼって読もうと思っていたのですが、今回コロナネタが多かったし、やはりタイムリーに最新号を読んだ方が良いのかも。2024年版買おうか悩むなー。 あと、著名人が亡くなったときの追悼文も多いですね。
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烏兎の庭 第七部 9.29.23 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto07/diary/d2309.html#0929
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エッセイを読むのは好きだけれど、こんな贅沢な本が毎年出ていたとは知らなかった。 岸本佐知子さん目当てで読んだけれど、万城目さんの「(笑)わない作家」は面白かったし(笑)、小泉武夫さんの「佃煮に想う」は知らないことばかりで勉強になったし、まさか彬子女王のエッセイまで読めるとは。 ...
エッセイを読むのは好きだけれど、こんな贅沢な本が毎年出ていたとは知らなかった。 岸本佐知子さん目当てで読んだけれど、万城目さんの「(笑)わない作家」は面白かったし(笑)、小泉武夫さんの「佃煮に想う」は知らないことばかりで勉強になったし、まさか彬子女王のエッセイまで読めるとは。 偶然この本の前に山本文緒さんの「無人島の二人」を読んでいたので、角田光代さんが山本さんに贈ったエッセイをこの本で読むことができて運命的なものを感じた。 数々のエッセイを読みながら、こんな風に日々のことを書けたらもう少し毎日が楽しくなるのかもなあと思う。
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