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ベスト・エッセイ(2022) の商品レビュー

3.7

16件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

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2024/09/22

一年の間に発表されたエッセイから作家の編集委員が選りすぐったものをまとめた本。こんな素敵な本があるとは知らなかった。一人一編ずつなので、色んな人のエッセイを読めて楽しいし、地方新聞や文芸誌などなかなか手に入れるのが大変な作品が載ってるのも嬉しい。アンガールズの田中卓志の話は聞いた...

一年の間に発表されたエッセイから作家の編集委員が選りすぐったものをまとめた本。こんな素敵な本があるとは知らなかった。一人一編ずつなので、色んな人のエッセイを読めて楽しいし、地方新聞や文芸誌などなかなか手に入れるのが大変な作品が載ってるのも嬉しい。アンガールズの田中卓志の話は聞いたことあったにも関わらず、うるっときた。半分くらいまでしか読めなかった。

Posted byブクログ

2024/09/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ベストエッセイ2023のレビューにも書いた通り、色々な媒体に掲載されたその年のエッセイを選りすぐったものなので、とても良いです。 2022版は、コロナ禍について書かれたエッセイが多かったです。 尾崎世界観さんが、エレベーターやドアの前で「では、さようなら」「失礼します」と頭を下げたり手を振ったりしたあと、相手の表情が素に戻るのを見るのが怖くて目が離せない、というようなことを書いていて、すごく共感した。さっきまで自分に気をつかっていたプロデューサーとかが、「では」と別れたあと「はー、疲れた、あいつウザ!」みたいな顔になってたらどうしよう、なんて。 心の繊細さは人によって違うけど、まぁ、だれでも何となく感じたことはあるかも。それをこんな風にエッセイに表現できるのさすがだな。 沢木耕太郎さん好きで、エッセイやノンフィクション大抵読んでるけど、ご自身やご家族について書いたものはなかなかない気がする。本書に掲載されたエッセイでは、自分の人生の転機について書かれていて、なかなか感動的だった。子どもが生まれてすぐに取材旅行に出かけて、数ヶ月後に家に戻ると大きくなっていた、という話をジャーナリスト仲間の集まりで笑い話として話したら、年上のジャーナリストに「あなたは不幸な人ですね、子供の一番いい時を見なかったのですね」と言われ、衝撃を受けた、その後、自分は変わった。生活リズムを変え、子供との時間を大事にするようになった、という内容だった。 酒井順子さんの「すごい」と「やばい」も良かった。今は「やば!」が若者言葉で、いいことも悪いことも、大きすぎるのも小さすぎるのも「やばい!」で表現するけど、一昔前は「すごい」「すごく素敵」も当時の若者言葉であり、異性に対して「すごく素敵」と言ったら「そんな言葉づかいやめて」と母親にたしなめられていたとか。酒井順子さんはじめ、一流のエッセイストの方って、若者文化や、世の中の変化を単純に否定するわけではなく、温かいまなざしで受け入れた上で、面白おかしく分析されていてさすがだと思う。極めつけに「少子化が行くところまで行って若者の数が減少するから若者言葉というものが成立しなくなる可能性がある、と。若者言葉を生み出す若者の存在そのものが尊い時代だな、と思わされる笑。 ベストエッセイシリーズとても良いと思ったので、これから過去の巻にさかのぼって読もうと思っていたのですが、今回コロナネタが多かったし、やはりタイムリーに最新号を読んだ方が良いのかも。2024年版買おうか悩むなー。 あと、著名人が亡くなったときの追悼文も多いですね。

Posted byブクログ

2023/09/28

烏兎の庭 第七部 9.29.23 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto07/diary/d2309.html#0929

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2023/08/29

エッセイを読むのは好きだけれど、こんな贅沢な本が毎年出ていたとは知らなかった。 岸本佐知子さん目当てで読んだけれど、万城目さんの「(笑)わない作家」は面白かったし(笑)、小泉武夫さんの「佃煮に想う」は知らないことばかりで勉強になったし、まさか彬子女王のエッセイまで読めるとは。 ...

エッセイを読むのは好きだけれど、こんな贅沢な本が毎年出ていたとは知らなかった。 岸本佐知子さん目当てで読んだけれど、万城目さんの「(笑)わない作家」は面白かったし(笑)、小泉武夫さんの「佃煮に想う」は知らないことばかりで勉強になったし、まさか彬子女王のエッセイまで読めるとは。 偶然この本の前に山本文緒さんの「無人島の二人」を読んでいたので、角田光代さんが山本さんに贈ったエッセイをこの本で読むことができて運命的なものを感じた。 数々のエッセイを読みながら、こんな風に日々のことを書けたらもう少し毎日が楽しくなるのかもなあと思う。

Posted byブクログ

2023/12/27

2023.8.26市立図書館 だれかの文章を読みたくてリストに入れていたのだと思うけれど、今になって思い出せなくなった。これは以前よく読んでいた日本エッセイストクラブのベストエッセイ集とはまた別の企画らしい。図書館で蔵書検索してみたら、こちらのシリーズは2001年版から始まったよ...

2023.8.26市立図書館 だれかの文章を読みたくてリストに入れていたのだと思うけれど、今になって思い出せなくなった。これは以前よく読んでいた日本エッセイストクラブのベストエッセイ集とはまた別の企画らしい。図書館で蔵書検索してみたら、こちらのシリーズは2001年版から始まったようで、2011年まではエッセイストクラブのものと並行して出ていた模様(そして、2010年までは同じようにサブタイトルがあったが、2011年からはシンプルに「ベスト・エッセイ」だけになった)。 いずれにせよ、その前の年一年間(この本の場合2021年、コロナ禍に明け暮れした三年のちょうど真ん中辺)にさまざまな紙誌に発表されたエッセイ・コラムからのよりすぐりのアンソロジーという趣向は同じとみえる。 さすがにおもしろい文章ばかり並んでいるなか、印象深かったもの: 二宮淳人「特に秘密、ありません」 内田洋子「紙」(←ちょうどたくさんのふしぎ最新号で染色の勉強をしたばかりだったので) マライ・メントライン「脳内ドイツ」 志茂田景樹「父と兄の書棚が招いた変な読書」(瀧口の入道につながっていくとは) ブレイディみかこ「珠玉の世界」(磨けば光る・・・) 椹木野衣「最後の飛翔」(鳥の神秘) 田中優子「白土三平さんを悼む」(カムイ伝読みたくなる) 小川さやか「ともに歩けば」(自戒) 万城目学「(笑)わない作家」(ジャックナイフからバターナイフ・・・) 岸本佐知子「雪原」(ちくまの例の) 倉本聰「田中邦衛さんを悼む」(男は真面目にやればやるほど、どこかで必ず矛盾の出てくるものです、を体現した北の国から) 温又柔「「声」分かち合う喜び」 松浦寿輝「写真を撮られるということ」 佐々涼子「この世の通路」(プロムナードで読んだ記憶) 最後の方の大矢鞆音に至ってようやく、この本をマークしたのは安野光雅追悼の新聞記事(南日本新聞)が収められているからだと思い出した。

Posted byブクログ

2023/08/20

2021年版を初めて読んでからすっかりトリコに。図書館で予約して待つこと約1年。今回もとてもよかった! 作家さんなど、約70人分のエッセイ。ひとつひとつは短くてスキマ時間にも読めるけど、1冊読むのはめちゃくちゃ読み応えある。 印象に残ったエッセイはどれだったかなぁー、と読み終わっ...

2021年版を初めて読んでからすっかりトリコに。図書館で予約して待つこと約1年。今回もとてもよかった! 作家さんなど、約70人分のエッセイ。ひとつひとつは短くてスキマ時間にも読めるけど、1冊読むのはめちゃくちゃ読み応えある。 印象に残ったエッセイはどれだったかなぁー、と読み終わってから目次を見返すと、「あれも、これも」とボロボロでてくる。それに対して、自分なりにどう思ったか、書こうと思ったらいくらでもネタになりそう。残念ながら私は思考と時間が追いつかないのだけど…。 世の中まだまだコロナ禍な2021年に書かれたエッセイを集めて、2022年に出版されていて、私が読んでいる今はやっとコロナがインフルエンザと同じ扱いになった2023年。 私もここ数年で出産したりして自分の生活も変わったし、世の中も大きく変わってしまった2年間。エッセイは旬のものを読んだほうがいいのか、少し置いても読んで何か感じられるのか、悩ましい…。 編纂委員の方たちがどうやって集めてきているのか…新聞や雑誌などいろんなところでいろんな人がエッセイを書いているご時世で、「ベスト」を選ぶのはさぞかし大変だろうな、と編纂プロセスにも興味がわいちゃう。編纂委員の方がどなたかその辺のことをエッセイにしてくれないかなぁ。 しかし世の中、なーんかいろんな人がいるよねぇ。 そんなこと当たり前にわかっているつもりでも、あらためてこうしてモノを書くことをお仕事にしている方たちの考えていることに触れると、心底そう思う。 書いているご本人のみならず、エッセイに登場する人たちもバラエティに富んでいる。みんな、それでも生きてる。そうやって、生きてる。 ひとつひとつのエッセイをバラバラに読んでいたら気づかなかったかもしれないけど。 多感な時期にこういう本に出会っていたかったなぁー。 思えば中学生のあたりはエッセイを毛嫌いしていた気もするから、出会っても手には取らなかったかもしれないけど…惜しいことをした。 死ぬまでに出会えてよかった、と思って次に進もう。 組織の中で浮いちゃうこともあるけれど、それはそれでまぁいっか。 家の中でもいろいろ起きるけど、私は私で自分の思うところを持とう。 それを言葉にする力をつけていこう。 じんわりと物書きの皆さんから学んでいけたらいいなぁ。

Posted byブクログ

2023/04/01

コロナ禍の2021年だけに、少し鬱々としたものや追悼文が多い気がした。 一つ一つがとても短いので、すき間時間にさらっと読める。 齋藤陽道さん、岸田奈美さん、田中卓志さんのエッセイが特に好きだった。

Posted byブクログ

2023/02/18

2021年に新聞や雑誌等の媒体に発表された中から厳選した錚々たるメンバーによるエッセイ集。 お気に入りはいくつもあるけれど、先日、田中卓志さんと他界されたお母様を特集した番組を視聴したばかりだった事もあり田中さんの『最高の食事』でまたも涙腺崩壊。 他には夏井いつきさんの『悪態...

2021年に新聞や雑誌等の媒体に発表された中から厳選した錚々たるメンバーによるエッセイ集。 お気に入りはいくつもあるけれど、先日、田中卓志さんと他界されたお母様を特集した番組を視聴したばかりだった事もあり田中さんの『最高の食事』でまたも涙腺崩壊。 他には夏井いつきさんの『悪態俳句のススメ』はピリリと毒が効いていて面白い。 佐々涼子さんの『この世の通路』は身体の不思議に驚愕。 三浦しをんさんの『忘れがたきご亭主』はひたすら可笑しい。 山本文緒さんとのエピソードを綴った角田光代さんの『それは私の夢だった』もとても好き。

Posted byブクログ

2023/01/31

何年ぶりだろう、ベスト・エッセイ。著者それぞれの味があって、美味しく読ませていただきました。 それにしても「〇〇さんを悼む」というエッセイの多いこと。ちょっと寂しくなりました。

Posted byブクログ

2022/11/23

作家のみならず、幅広い職業の方々のエッセイ集。今回は追悼文が多かった。山本文緒さん、立花隆さん、瀬戸内寂聴さん、田中邦衛さん、田村正和さんなど…寂しい気持ちになった。

Posted byブクログ