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中野のお父さんの快刀乱麻
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中野のお父さんの快刀乱麻

北村薫(著者)

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中野のお父さんの快刀乱麻

1,705

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2021/11/10
JAN 9784163914619

中野のお父さんの快刀乱麻

¥1,705

商品レビュー

3.6

34件のお客様レビュー

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2024/05/18

帯に「本と日常の謎はコタツ探偵におまかせ!」とありました。しかしながら、読み終えて「日常」ってなに?と思ってしまいました。新聞に載ったりテレビに出たりという事件・謎は登場しないけど、私の周りではこんな謎に関わることはないとしみじみ考えます。探したり気が付いたりすると謎はあるのかも...

帯に「本と日常の謎はコタツ探偵におまかせ!」とありました。しかしながら、読み終えて「日常」ってなに?と思ってしまいました。新聞に載ったりテレビに出たりという事件・謎は登場しないけど、私の周りではこんな謎に関わることはないとしみじみ考えます。探したり気が付いたりすると謎はあるのかもしれませんが、関わることはないなあ。この本の中で解かれていく謎は、少なくとも学術論文の一章に匹敵するもの、この謎こそは非日常。新聞やテレビに頻繁に登場する犯罪、かつて凶悪犯罪と言われていたものこそ、最近では日常なのではないか、などと、この本の本質とは全くかかわりのないことを考えてしまいました。 お父さんの博覧強記、すばらしい。知識を蓄えておくだけでも素晴らしいのですが、それが整理され、必要な時にすぐに取り出される。知識に繋がりを付けることこそ難しいことなのに。 作者の表現のうまさは、今作も変わらない。一ページに一か所は引用したくなる、日常の会話でちょっと話したくなるようなおしゃれなフレーズが見つかります。「そうそう、その通りに思ってたんだけど、うまく言えなかったのよねぇ」ということを、サラリとどのページにも忍ばせている。忍ばせているつもりはないと思うけれど、そんな表現に出会うと、そうか、そうきたか、とにんまりさせられる。これも北村薫の大きな魅力。 太宰の名前が出てくると、なんだか登場人物の張り切り方が違うように見えるのは、作者の思い入れがあるのでしょうか。 そして志ん朝の一編。人の心に寄り添うのは知識だけでは難しい。これまでの人との繋がり方が現れるのだと思う。お父さんのこれまでの人との繋がり方も思わせる心揺さぶられる一編でした。 カバーにある現在の父娘、そして過去の父娘の様子に、毎回、心地よくなります。

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2024/04/13

将棋のこと、落語とことなど、お話の種がとても興味深く一気読み。新型コロナ禍で緊急事態宣言が出て、皆がマスクをして、往来もストップしたり控えたりした頃のことがお話に盛り込まれていたことも読むスピードを全開にさせる理由になったように思います。 話を盛るってどこまで許されるのでしょう...

将棋のこと、落語とことなど、お話の種がとても興味深く一気読み。新型コロナ禍で緊急事態宣言が出て、皆がマスクをして、往来もストップしたり控えたりした頃のことがお話に盛り込まれていたことも読むスピードを全開にさせる理由になったように思います。 話を盛るってどこまで許されるのでしょうね。

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2024/02/27

中野のお父さんの本の知識量が、ただただすごい。主人公の美希が持ち込む問題を、本の知識で解いていく。美希の言ったワードからいくつもの関連本を自分の書庫から出してくる。お父さんの書庫ってどうなってるのか見てみたい。 読んでると今話題になっている事とリンクしてるな、と思う箇所がいくつ...

中野のお父さんの本の知識量が、ただただすごい。主人公の美希が持ち込む問題を、本の知識で解いていく。美希の言ったワードからいくつもの関連本を自分の書庫から出してくる。お父さんの書庫ってどうなってるのか見てみたい。 読んでると今話題になっている事とリンクしてるな、と思う箇所がいくつかあった。 『大岡昇平の真相告白』  読んでて真っ先に思い浮かべたのが、週間誌と芸人さんの問題。はじめは気になって週刊誌を続けて読んでたけど、飽きて読むのやめてしまった。"これって書き手によって読み手に与える印象がだいぶ変わる"という事に気づいたから。 『小津安二郎の義理人情』  原作とドラマや映画では話が変わるみたいな箇所があるんだけど、まさに今起こってる事だ。ドラマを毎週楽しみに観てた。なのに、一月に入ってから揉めてる事を知り、それに続いて原作者の訃報。ショックだった。私は漫画を読んでないので原作がどうだったのか分からないけど、原作者の思いを知り悲しくなった。 あとは、私が印象に残ったのが、『瀬戸川猛資の空中庭園』。人の心を動かすのは人それぞれ違う、という事に改めて気付かされた。自分が面白いと思っても友達は「そう?」というのはよくある。押し付けてはダメだと思った。 「古今亭志ん朝の一期一会』が一番好きだな。亡き夫を思う妻にジーンときた。謎を解いたお父さんは素晴らしい。 全体的に私には難しかったです。

Posted by ブクログ

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