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その農地、私が買います
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その農地、私が買います
¥1,870
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商品レビュー
3.7
38件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
著者の実家は愛媛の農家。その実家が、畑を太陽光パネルの会社に売るという。地域で悪目立ちしたくない父と、農家を続けたい母と姉と妹。著者も、せっかくの農村風景が太陽光パネルにとってかわられるのは嫌だ、と立ち上がり…。 隣接するご近所さんを説得し、役所とやり合い、害獣と戦うんだけど、著者は東京住まいでコロナ下なのね。 思うように話は進まないのです。 まず、農地を買うためには、すでに3反以上の農地を持っていなければならない。 買った後に宅地転用などしないように、農業計画をきちんと立てないと役所の審査は通らない。 しかし3反程度では、専業農家として食べてはいけない。 農家を守るための法律が、農家を縛っているし、農業に興味を持ったところで農業に参入するのはとても難しい。 そして、個人の意見よりも地域の意向が優先する社会。 コツコツと、農業を進めるために仲間を集め、手立てを考えてきたけれど、最終的に大どんでん返しを食らう。 村八分なんて生易しいものではない、積極的な排除。 これは高齢のご両親には、大変きつい出来事だろう。 生まれ育った我が家で、細々とでもいいから安心安全な野菜を作るということが、これほどまでに人々の心や暮らしに傷を与えるのなら、たぶんその制度はどこかが間違っている。 次女の乱。 そう、鎮圧されたから、乱なのだ。 成功していたら、それは真っ当な行動ということになる。 でも、乱と言われても、「やっぱりそれはおかしい」と言い、行動を起こさないと、いつまでも現状を変えることはできない。 難しいことだけど。
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家庭菜園を始めて三年たち、少し日本の農業について考えるようになった時、目に止まった本。色々考えさせられた。作者ほどの行動力はないが、もっと農業に携わっていきたい。
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高橋家のような家に生まれ育って、都会暮らしをしている私。 ひたすら田舎を出たかったティーンの頃、でもやっぱり後を継ぐ(片づける)人がいなくて戻らねばという焦燥感、自然の営みが身に染み付いている私、何より今更田舎に戻ってやってく自信のなさ、痛いところを突いてくる一冊だったな。 農家...
高橋家のような家に生まれ育って、都会暮らしをしている私。 ひたすら田舎を出たかったティーンの頃、でもやっぱり後を継ぐ(片づける)人がいなくて戻らねばという焦燥感、自然の営みが身に染み付いている私、何より今更田舎に戻ってやってく自信のなさ、痛いところを突いてくる一冊だったな。 農家の暮らしに価値を置けなかったのは自分だけど、私の周りの大人もわりとそんな感じだった。 それを時代の流れだと片づけてしまっていいものかと最近思ってる。 と、私はうじうじ考えているだけなので、作者の行動力には素直に脱帽。 作者の妹さんに惹かれた。もっと知りたい。
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