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ある男 文春文庫
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ある男 文春文庫

平野啓一郎(著者)

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ある男 文春文庫

924

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2021/09/01
JAN 9784167917470

ある男

¥924

商品レビュー

3.8

770件のお客様レビュー

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2026/08/13

著者の思想がところどころ垣間見えました。個人は自己責任によってその人のアイデンティティが確立されるわけではなくて、周囲の環境に強く影響される(=反自己責任論)。だから小林謙吉の極悪犯罪にも世論と一緒になって非難できなかったのかなと。また反自己責任論の立場から見るからこそ、自己責任...

著者の思想がところどころ垣間見えました。個人は自己責任によってその人のアイデンティティが確立されるわけではなくて、周囲の環境に強く影響される(=反自己責任論)。だから小林謙吉の極悪犯罪にも世論と一緒になって非難できなかったのかなと。また反自己責任論の立場から見るからこそ、自己責任論背景の基に、社会から批判される自分の存在を憂いていて、他人の人生を生きることに強い憧れを抱いていたのではと思った。戸籍を交換してまで他人の人生を生きたいという願望は、そこらの人が経験している苦悩レベルでは到底想像できないものなんだなと思った。

Posted by ブクログ

2026/08/12
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※このレビューにはネタバレを含みます

分人主義を提唱する平野啓一郎さんの著書。 複数の分人を一つの肉体に宿すとする分人主義。 戸籍を入れ替え、名前もその人の人生をも変えてしまって生きる"ある男"はある種「究極の分人」と考えられるのでは無いでしょうか? 夫婦といえど、相手のすべての分人を知ることは出来ない。但し、知ることは出来ずとも幸せを育むことは出来ると本書はまとめているように思えました。ある男の本当の名前や人生を知らないままに「幸せな時間」を過ごすことが出来たように。そして、その秘密を知ってもなお幸せだったと思えたように。 一方、主人公城戸の妻は最終盤に不倫を仄めかしています。城戸は敢えてそれに目を瞑り、子供との幸せを噛み締める。事実は結局明らかにされていませんが、ここにも相手の分人を知ることなく家庭を築く一面が描かれています。 ある男の秘密は、本書を読む一般人にはある種ミステリーのように感じさせる中、城戸夫妻の様子から実は非常に身近なテーマであると気付かされます。 愛とは相手の全てを知らなければ育まれないのか?全くの嘘や秘密を抱えても育むことが出来るのか? 非常に興味深く読むことができました。

Posted by ブクログ

2026/08/12
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※このレビューにはネタバレを含みます

読後即映画も鑑賞。 私的に読むのに時間がかかった割には読後感がイマイチだった。作品が悪いのではなく、今の自分にはピタリとハマらなかっただけだと思う。映画も同様の感想。 とはいえ、読んでてロシア文学に似たような文体?というか流れを感じたり、ただの小説ではなかった。(私の中のただの小説→ストーリー映像が頭に流れてくるから感情移入しやすいし読みやすいので気楽に読める) 城戸の内面がすごく深くて初めましての作家だったけども、在日の方なのかな?と思うくらい。 最初の設定を忘れてたので読み終わって序章に戻るとまたスッキリする。 メモ 映画で伝えたい事と小説で伝えたいことってそれぞれ違うのかしら。 ホンモノの谷口の出番が映画は全然無かったり、恋愛要素もがっつりなかったり、夫婦問題もあっさりだったり、、でも最後の奥さんの浮気疑惑ははっきり映像化されてたり、、結構奥深いのかも。

Posted by ブクログ

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