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本と鍵の季節 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2021/06/17 |
JAN | 9784087442564 |
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本と鍵の季節
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本と鍵の季節
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商品レビュー
3.9
407件のお客様レビュー
連作短編集。 どの話も、少しの謎を残した余白のある終わり方が良い。 学校の図書館が主な舞台だけれど、人の良くない部分、弱い部分が描かれていて、なかなかにビターな味わいでした。
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1話完結のお話がいくつか続くけれど、そのすべてが最後の章へさまざまな形で繋がっていく構成がとてもよかった。 こんな終わり方は想像もしなかったけれど、続編があるということはきっと松倉はあの日の図書室に現れたのでしょう。堀川がいてくれてよかった。 本の帯の紹介文に「快活でほどよく皮肉屋な松倉と、いいやつの堀川。」とあって、あまりにも堀川の説明が少なすぎるだろうと最初は思ったけれど、読み進めるとその理由がよく分かります。
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いやあ、なんかすごく良かった(小並感)…! ラスト2チャプターまではいつも通りの安定の米澤節に、そうそうこれが読みたかったのだよ…と偉そうにふんぞり返って読み耽り、自前の推理力なんて試しちゃったりして(ほのぶ先生はいつも丁寧な本格ミステリを書いてくださるので、読者がそれぞれ推理を楽しめる作りなのが堪らなく好きです)それはもう存分に楽しみつつも、のめり込むというほどではなく、いや、のめり込みたいがためにこの本を本棚から取ってきたわけではないのだ、みたいな納得もあり…などとしていたのですが、最後の二本柱にすっかりやられてしまって未だ興奮の中この感想を書いているので、このように一文が長くなっています。はあはあ。 普段なら京アニの美麗萌えキャラで脳内再生されるところ、ラスト二本は完全に中村明日美子先生の絵タッチなのであったのも大きいです!はあはあ!(誰かに伝わってほしい…) よくある変人要素ありの美イケメンこと推理に関しては秀才+平凡な僕(ところにより驚くべき発想力をこぼす場合あり)みたいなバディものかと思いきや、それぞれのこれまで生きてきた環境にちゃんと血が通っており、肉がついており、時折覗く高校二年生でしかない少年たち像がめちゃくちゃ青春なのであり(書物ミステリにありがちなこちらの読書遍歴をポキリと折ってくるほどのマニアックな知識ご披露本でないのもとても良かったです)、ラスト二本で前述の設定が最高潮に描写されると、あのときの松倉のセリフ、このときの松倉のセリフ、そのときの松倉のセリフッ…!という感じに脳内リフレインが止まらなくなり、二次元ファンタジーしていない、ちゃんと生きて、そこにいる感じが出ているのが読後にサンドバックのように効いてくる構成になっているのが堪らなく最高な読書体験でした。 ほのぶ先生ありがとう!!!! また好きなキャラが出来てしまった。 だからこそ思いを馳せてしまう。 月曜日の放課後でなくてもいい。 松倉がまた図書室に来てくれたらいい。 そして堀川の隣で暇そうに、あるいは面倒くさそうに図書委員の仕事をしていてほしい。 いや、図書室に来れなくったっていい。 あれからますますバイトに勤しんで自由をなくし、苦労が重なっても、でもいつか出会ったとき、松倉のシャツが皺で依れていてくれたらいい。 どうか堀川が守りたかった君の未来が明るいものでありますように、と願わずにいられない。 最後に、堀川がした松倉に対する最後の決断をとても尊敬している。 君はただの高2でしかないが、そんなただの高2男子ができる最大で最高の決断を友のためにした。 君のような友が松倉にいて本当に良かった、と心から思いながら本を閉じようと思う。 『栞と嘘の季節』の文庫化はまだか…!!
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