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本と鍵の季節 の商品レビュー

3.9

407件のお客様レビュー

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2025/02/11

連作短編集。 どの話も、少しの謎を残した余白のある終わり方が良い。 学校の図書館が主な舞台だけれど、人の良くない部分、弱い部分が描かれていて、なかなかにビターな味わいでした。

Posted byブクログ

2025/02/09
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※このレビューにはネタバレを含みます

1話完結のお話がいくつか続くけれど、そのすべてが最後の章へさまざまな形で繋がっていく構成がとてもよかった。 こんな終わり方は想像もしなかったけれど、続編があるということはきっと松倉はあの日の図書室に現れたのでしょう。堀川がいてくれてよかった。 本の帯の紹介文に「快活でほどよく皮肉屋な松倉と、いいやつの堀川。」とあって、あまりにも堀川の説明が少なすぎるだろうと最初は思ったけれど、読み進めるとその理由がよく分かります。

Posted byブクログ

2025/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いやあ、なんかすごく良かった(小並感)…! ラスト2チャプターまではいつも通りの安定の米澤節に、そうそうこれが読みたかったのだよ…と偉そうにふんぞり返って読み耽り、自前の推理力なんて試しちゃったりして(ほのぶ先生はいつも丁寧な本格ミステリを書いてくださるので、読者がそれぞれ推理を楽しめる作りなのが堪らなく好きです)それはもう存分に楽しみつつも、のめり込むというほどではなく、いや、のめり込みたいがためにこの本を本棚から取ってきたわけではないのだ、みたいな納得もあり…などとしていたのですが、最後の二本柱にすっかりやられてしまって未だ興奮の中この感想を書いているので、このように一文が長くなっています。はあはあ。 普段なら京アニの美麗萌えキャラで脳内再生されるところ、ラスト二本は完全に中村明日美子先生の絵タッチなのであったのも大きいです!はあはあ!(誰かに伝わってほしい…) よくある変人要素ありの美イケメンこと推理に関しては秀才+平凡な僕(ところにより驚くべき発想力をこぼす場合あり)みたいなバディものかと思いきや、それぞれのこれまで生きてきた環境にちゃんと血が通っており、肉がついており、時折覗く高校二年生でしかない少年たち像がめちゃくちゃ青春なのであり(書物ミステリにありがちなこちらの読書遍歴をポキリと折ってくるほどのマニアックな知識ご披露本でないのもとても良かったです)、ラスト二本で前述の設定が最高潮に描写されると、あのときの松倉のセリフ、このときの松倉のセリフ、そのときの松倉のセリフッ…!という感じに脳内リフレインが止まらなくなり、二次元ファンタジーしていない、ちゃんと生きて、そこにいる感じが出ているのが読後にサンドバックのように効いてくる構成になっているのが堪らなく最高な読書体験でした。 ほのぶ先生ありがとう!!!! また好きなキャラが出来てしまった。 だからこそ思いを馳せてしまう。 月曜日の放課後でなくてもいい。 松倉がまた図書室に来てくれたらいい。 そして堀川の隣で暇そうに、あるいは面倒くさそうに図書委員の仕事をしていてほしい。 いや、図書室に来れなくったっていい。 あれからますますバイトに勤しんで自由をなくし、苦労が重なっても、でもいつか出会ったとき、松倉のシャツが皺で依れていてくれたらいい。 どうか堀川が守りたかった君の未来が明るいものでありますように、と願わずにいられない。 最後に、堀川がした松倉に対する最後の決断をとても尊敬している。 君はただの高2でしかないが、そんなただの高2男子ができる最大で最高の決断を友のためにした。 君のような友が松倉にいて本当に良かった、と心から思いながら本を閉じようと思う。 『栞と嘘の季節』の文庫化はまだか…!!

Posted byブクログ

2025/01/23

何気ない日常に、謎解きが自然に入る文章凄くて、読んでいて面白かった。 松倉と堀川の会話のキャッチボールはテンポ良くて良い。知識と伝える言葉の表現は、勉強していた方が面白くわかる。

Posted byブクログ

2025/01/20

ロックオンロッカーの2人の関係性が好き。久しぶりに氷菓シリーズ読みたくなった。 いい人かどうか、と人を疑うかについては別。 青春ミステリものなのに暗くて良い

Posted byブクログ

2025/01/19

図書委員の2人が織りなすミステリー短編集。良い意味でも悪い意味でも少々後味が悪い読後感。最終話でまさかこんな展開になるとは、という驚き。図書室と鍵というライトなテーマと学生2人の小気味よいテンポの推理、しっかりと散りばめられた伏線のおかげで主人公達と同じ目線で楽しく謎解きができる...

図書委員の2人が織りなすミステリー短編集。良い意味でも悪い意味でも少々後味が悪い読後感。最終話でまさかこんな展開になるとは、という驚き。図書室と鍵というライトなテーマと学生2人の小気味よいテンポの推理、しっかりと散りばめられた伏線のおかげで主人公達と同じ目線で楽しく謎解きができる良い作品。

Posted byブクログ

2025/01/12

高校生で図書委員の2人が図書室に持ち込まれる謎に挑む全六篇。ライトでとても読みやすい。続編も読みたい。

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2025/01/12

文庫で再読。人死の話ばかり読んでいると急に安心できる本が読みたくなる。それは以前に読んで内容を知っていて好みだったものがいい。本書は単行本を借りて面白かったので文庫で購入しておいた。今みたいな気分の時にうってつけの作品だった。6話収録の連作短編集。どの話も読後感が良いものではなく...

文庫で再読。人死の話ばかり読んでいると急に安心できる本が読みたくなる。それは以前に読んで内容を知っていて好みだったものがいい。本書は単行本を借りて面白かったので文庫で購入しておいた。今みたいな気分の時にうってつけの作品だった。6話収録の連作短編集。どの話も読後感が良いものではなく、どちらかといえば苦味を感じるのにもっと堀川と松倉の会話を聞いていたくなる、癖になる作品だ。相手が良くない事をする時にプライドを傷つけることなく諭してそれを相手が素直に受け入れる事が出来る、地味だけど良い関係性だなと思う。

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2025/01/09

最初読み始めた時はストーリーに無理感 ある感じだなぁと思っていましたが、 読み進めていくうちに 高校生2人のコントっぽい会話に思わず笑い、 4話目からはどっぷりハマりました。 最後の終わり方が、この先どうなったのか 凄く気になったので、 早速続編を借りて来ようと思います。

Posted byブクログ

2025/01/07

高校の図書委員2人が主人公の連作短編集。 「913」「ロックオンロッカー」「金曜に彼は何をしたのか」「ない本」「昔話を聞かせておくれよ」「友よしるなかれ」の6作からなる。 開かずの金庫、美容院での出来事、同級生の兄の濡れ衣、3年生の自殺、そして松倉くんの物語と続く… どの謎も闇を...

高校の図書委員2人が主人公の連作短編集。 「913」「ロックオンロッカー」「金曜に彼は何をしたのか」「ない本」「昔話を聞かせておくれよ」「友よしるなかれ」の6作からなる。 開かずの金庫、美容院での出来事、同級生の兄の濡れ衣、3年生の自殺、そして松倉くんの物語と続く… どの謎も闇を感じさせられた。 謎の解明をしていく図書委員の堀川と松倉のつかず離れずな関係が魅力的。 高校生が主人公でありながら決して爽やかな青春ミステリーではないのもこのシリーズの魅力な気がした。 仕事柄「913」で描かれる謎はとても面白く、3年生の自殺について描かれる「ない本」はやりきれなさを感じるほどに切なかった。

Posted byブクログ