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夜空に泳ぐチョコレートグラミー 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2021/03/27 |
| JAN | 9784101027418 |
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夜空に泳ぐチョコレートグラミー
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夜空に泳ぐチョコレートグラミー
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商品レビュー
4.3
1028件のお客様レビュー
再読。登場人物それぞれがもがき、悩みながらも懸命に生きようとする姿が胸に刺さる。全体的に重い空気はあるけれど、どの物語にも確かに希望の光が見える。短編同士が少しずつ繋がっている構成も好き。読後の余韻がとても深い一冊。
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短編というのはその都度、感情がリセットされるので、 どちらかと言えば苦手な部類なのだが、この作品は別格だった。 大きなみたらし団子にかぶりついたら、差し歯がとれたサキコ。 そんなサキコが差し歯になった原因を作った乱暴者のりゅうちゃん。 サキコが幼い頃からずっと付き合ってきたのに...
短編というのはその都度、感情がリセットされるので、 どちらかと言えば苦手な部類なのだが、この作品は別格だった。 大きなみたらし団子にかぶりついたら、差し歯がとれたサキコ。 そんなサキコが差し歯になった原因を作った乱暴者のりゅうちゃん。 サキコが幼い頃からずっと付き合ってきたのに、 今はどこかへ行ってしまったりゅうちゃんとの思い出、 そして思いがけない再会を描いた『カメルーンの青い魚』 夏休みにバイトに勤しむ中学生の啓太と、 啓太の同級生であり曰く付き少女である晴子との 交流を描いた『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』 恋人に突然自殺され取り残された沙世。 彼女が働く軽食ブルーリボン。 店主は男から女に変わる途中、名称をつけるなら「おんこ」だという ゴリゴリの女装で身を纏う芙美。 その芙美がまだ男だった時代を知っていて尋ねてきた環という妊婦。 そんな三人が織りなすドタバタ劇である『波間に浮かぶイエロー』 製菓工場で働く唯子と、しるしが見えるという男・宇崎。 ひょんな出会いから宇崎に連れられ 彼が運転するダンプの助手席に乗りドライブする『溺れるスイミー』 夫の止まない暴力に苦しみ死を決意した桜子。 その死を決意した日に再会した死神との物語である『海になる』 全5編の短編なのだが、どれも緩やかに繋がりのある連作短編。 個人的には『波間に浮かぶイエロー』が断トツだった。 これほどまでに深い愛で締め括られる物語はそうそうない。 どの作品も登場人物たちは生き方を模索している。 読んでいるだけで辛くなる理由のものもあれば、 少し理解し難いものまで多種多様である。 だが、そのどれもが必死に踠いている。 そしてその溺れるような踠きが、泳ぎへと変わっていく。 簡単なようで難しい。 その泳ぎ方に辿り着けないまま、終わってしまうことだって多々ある。 どれもこれもハッピーエンドとは言い難いが、 でも、読み終えた後の読後感はどこか光が射している。 そんな気持ちにさせてくれる作品だった。
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すり鉢状の小さな街で「ここ」と「ここではないどこか」で生きる決意をする人々の物語。 連続短編集になっていて、毎回冒頭の一文に心を掴まれてわくわくしてしまう。 「ここ」を選んでも「ここではないどこか」を選んでもきっと正解で、人はちょっとした奇跡みたいなものを信じて生きていくしかない...
すり鉢状の小さな街で「ここ」と「ここではないどこか」で生きる決意をする人々の物語。 連続短編集になっていて、毎回冒頭の一文に心を掴まれてわくわくしてしまう。 「ここ」を選んでも「ここではないどこか」を選んでもきっと正解で、人はちょっとした奇跡みたいなものを信じて生きていくしかないないんだろうな。 チョコレートグラミーの生態には驚いたし、物語に重ね合わせるとその生き方に無性に泣きたくなる。
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