商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2020/06/19 |
JAN | 9784065201305 |
- 書籍
- 文庫
怨毒草紙 よろず建物因縁帳
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怨毒草紙 よろず建物因縁帳
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商品レビュー
3.8
20件のお客様レビュー
シリーズもの。 想いを伝えることができて良かったなと思いました。 しかし、物の怪異もえげつなさを感じました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
怨毒草紙というテーマだからだろうか、グロい描写が多め。 本文中にも触れられているが、エロとグロの融合なのでサディストの素養がないとつらいかもしれないと思った。 これまでは同情するような悲しみを含んだ話が多かったが、本作は"吐き気を催す"ような悪が登場する。前作でも敵は悪魔であったので、「シリーズの終盤に向けて"悪意"との戦いが展開していくのだろうか?」と思いながら読み進めた。 前作は"悪"とはいえ超自然の存在が敵であったが、今作は人間、それも情状の余地のない悪意を持つ人間であったことで前作との違いがある。 物語が始まった直後は様々な姿を持つ謎の敵であり、問題を起こしていると思われる建物には異常は無く、しかし、怪異が起きる際には空間を支配し明瞭に物理的に干渉してくる(しかも無作為ではない感じがする)。 と、前作と似たような強い脅威の印象を受けるも、祓うべき対象が見えない不気味さがあった。 物語が進展していくと怪異が様々な姿を見せる理由がわかり、敵が純粋な悪(少なくとも快楽のために罪のない他者に強い苦痛を味わわせる悪意の塊ではある)とも言える存在であることもわかる。 今回も「塚を移せるのか?お堂(仏像)を元に戻すしかないんじゃないか?」と思わせ、対処のしようがない感じに見えたが、怨毒草紙とそれを描いた血の筆とを祓うことで解決した。 また、同情できる部分がないと思っていた人喰いウンソウも鬼(?)に心身を操られ苦渋の自害だったことがわかり同情できる部分もあって、最後は丸く収まった。 珠青が出産(妊娠でだったか?)してサニワを失い、短期的にもその能力に頼ることができなくなる一方、春菜のサニワとしての能力は明確になっているように描かれている。 隠温羅流の秘密やはじまりに迫っていく動きもあり、作品全体の終盤へも向かっていく。
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よろず建物因縁帳シリーズ、7作目。 今作はいつにも増して描写の残虐さが凄まじい。この光景を目の前で見せられるサニワの春菜ちゃんが気の毒だわ。民俗学的考察も面白い。江戸風俗や残虐絵が描かれる背景など、興味深く読めた。日本画にしても洋画にしても、結構残虐な絵が多いのは分かる気がする...
よろず建物因縁帳シリーズ、7作目。 今作はいつにも増して描写の残虐さが凄まじい。この光景を目の前で見せられるサニワの春菜ちゃんが気の毒だわ。民俗学的考察も面白い。江戸風俗や残虐絵が描かれる背景など、興味深く読めた。日本画にしても洋画にしても、結構残虐な絵が多いのは分かる気がする。シリーズを通してよく調べられているのか、舞台設定も違和感なく、怪異にリアリティを感じてしまう。 そして、今作の読みどころは春菜ちゃんが仙龍にぶつける決意。大袈裟になりがちな場面だけど、この二人だからか、私はグッときて涙出た。温羅=鬼が島伝説の鬼からして、そこに隠温羅流のルーツがあるのか、その謎の解明も楽しみ。
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