商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ニューズピックス |
発売年月日 | 2020/03/13 |
JAN | 9784910063058 |
- 書籍
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世界は贈与でできている
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世界は贈与でできている
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商品レビュー
4.2
165件のお客様レビュー
資本主義 ー交換の原則ー は、私たちを「自由」にした。 いま、「自由」を謳歌できていることに、感謝しかない。 同時に、世界は、まるで丘の上に偶然置かれたボールのように、贈与という外力に支えられて成り立っていて、そのことに気づける力が「教養」だと筆者は言う。 世界を、くぼみに置か...
資本主義 ー交換の原則ー は、私たちを「自由」にした。 いま、「自由」を謳歌できていることに、感謝しかない。 同時に、世界は、まるで丘の上に偶然置かれたボールのように、贈与という外力に支えられて成り立っていて、そのことに気づける力が「教養」だと筆者は言う。 世界を、くぼみに置かれたボールのようなものだと思う人は、「電車の遅れ」や「コンビニの欠品」、「同僚が風邪で休むこと」など、世界の安定を乱すものとしていちいちイラつくことになる。 「教養」ある人に、私はなりたい。
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筆者の考えを素直に追っていきたかったものの、説明に使われる具体例に引っかかることが多く、全体的に筆者の主張を疑いながら読むことになった。 最初に引っかかったのはペイフォワードの例。贈与は先に受け取っている必要があるというのが本書の強い主張なのに、その説明に使われるのが映画という創作物。始まりの少年が死ななければいけなかったという記述も、宗教的な説明に感じた。 次に、実際に子育てしていて、親から愛されたから自分も子どもを愛さなければというような義務感は全く感じない。子育てを通して親の苦労を知り、素直に親孝行をしようと思った。 献血の例も、筆者は献血をしたことがあるのかな、と思ってしまった。献血の職員の方は協力者に最大限に配慮と感謝を示していて、感謝されたいという観点では最もコスパの良いボランティアでは。(実際に就活で疲れきっていたときに、献血に行って自分が肯定されたように感じ救われたことがある) このように、挙げられる具体例にいちいち引っかかってしまった。 筆者の主張の論拠として、ペイフォワードを始め色々なストーリーが引用される(16時の徘徊など)。主張をわかりやすく伝えるために物語を使うことは有効だと思うが、それを論拠にするのはあまりに説得力に欠けるのでは。 筆者の主張を要約すると 不当に多く受け取ってしまっていたという受け手側の気づきが、贈与の出発点となる。 歴史を勉強するとこで、私達は色々な人々に支えられて恵まれた現在に生きているということに気づき、その負債感を胸に届くか分からない誰かへ与えられるようになる。 というメッセージだった。 これを読んで科学史などの歴史を勉強しようというほどの説得力はなく、具体的にに自分の人生にどう活かせるのか、落とし込めなかった。
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偶然に気づくことを、贈与という言葉を使って哲学的に考察?! 交換の法則が支配的な資本主義社会の現代の、隙間として、贈与が存在していることを指摘。 そこで、贈与、という言葉を使って、等価交換の原理とは区別される概念をについて議論を深めています。 哲学書、見たいではあるけれども、身近な話題も取り入れられています。 参考にされているのは、 サンデル教授のあらゆるものの商品化、お金で買えないものーインセンティブとサンクションの話や、 ペイ・フォワードの必然的な悲劇、 ヴィトゲンシュタインの言語ゲーム、 SF作家の思想から考える、逸脱的思考、根源的問いと気づき、 内田樹さんの贈与論の思想、 テルマエ・ロマエから得られる、教養へのヒント、、、 ・・・ 贈与の行為者と、時間軸の話は興味深かったです。 サンタクロースが名乗らないのは、時間を生み出すための手段。 __贈与は差出人にとっては受け渡しは未来時世であり、受取人にとっては受取が過去時制にある だから、贈与は、未来にあると同時に過去にある。 ・・・ __贈与は差出人に倫理を要求し、受取人に知性を要求する いつか気づいてくれるといいな、という祈りが、差出人の倫理。 当たり前ではないと気づく想像力が、受取人の知性。 ・・・ そして、 贈与は、受取人から始まる。 __贈与はそれが贈与であるならば、受取人から逆向きに差出人自身にも与えられる 贈与の受取人は、その存在自体が差出人に生命力を与える、とも論じられていました。 ・・・ __贈与は与え合うものではなく、受け取り合うもの 贈与は届かないかもしれない、不合理で偶然の上に成り立っている贈与の本質を理解する資質が差出人には必要であり、それを支える受取人の存在合って、成り立つのですね。 ・・・ 偶然受け取っているものに気づくためには、教養を身に着けていくこと。 そこで今の当たり前が偶然であることを忘れない。ありがたみを忘れない。 自分の常識を、自分たちの常識を、新しい目で、より広い視野で、とらえることで出会い直す。 言語ゲームの視点。 __言葉は心の中で閉じているわけではなく、生活の中の行為、ふるまいと不可分に組み合わさって流通する __他者とともに生きるとは、言語ゲームを一緒に作っていくこと ・・・ 受け取っているものに気づいたら、 だから、メッセンジャーとして転送する。 賦。 交換しえないこと、唯一で偶然の自分の存在をもってするからこそ、仕事のやりがいや生きる意味が返ってくる。 頭の体操になりました。
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