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アーモンド
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アーモンド

ソン・ウォンピョン(著者), 矢島暁子(訳者)

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アーモンド

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 祥伝社
発売年月日 2019/07/11
JAN 9784396635688

アーモンド

¥1,760

商品レビュー

4.1

600件のお客様レビュー

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2025/03/01

後書きのなかで作者が書かれている。 人間を人間にするのも、怪物にするのも愛だと思うようになった。そんな話を書いてみたかったと。 喜びも悲しみも感じられないユンジュ。シンプルなユンジュの行動を通して、感情、愛情とは何か、見て見ないふりをする一般大衆は果たして本当に愛を語る資格がある...

後書きのなかで作者が書かれている。 人間を人間にするのも、怪物にするのも愛だと思うようになった。そんな話を書いてみたかったと。 喜びも悲しみも感じられないユンジュ。シンプルなユンジュの行動を通して、感情、愛情とは何か、見て見ないふりをする一般大衆は果たして本当に愛を語る資格があるのだろうか。 いろいろと考えさせる名作。

Posted by ブクログ

2025/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ずっと前にBTSのナムジュンがおすすめしていて買ったものの、本棚でほこりを被っていた本。 ふらっと立ち寄った地元の本屋で、高く積み重ねられてイチオシされていて思い出しました。 扁桃体が人よりも小さく感情が分からない主人公ユンジェ。私はそんな主人公とは対照的で、人に共感しすぎたり、付き合った人に情が入りすぎてしまうゴニに近いタイプ。 感情が分からない世界は灰色一色でつまらないかもしれないけど、キラキラ幸せで虹色に輝く世界から真っ暗な絶望の世界に何度か落ちたことがある私としては、灰色一色の方が楽だろうななんて思うことも多々あり。笑 数ヶ月前、信じていた恋人が予想もしていなかった形で居なくなってしまって、もう愛なんて疲れるだけかもしれない。人を愛しても結局最後は辛い想いをするんだから意味が無いのかもしれない。なんて、道で見かける幸せそうなカップルや夫婦、実の両親をみて私にこんな未来はあるのだろうか…なんて投げやりな考えになっていました。 未練なんてないのに次の恋愛をしたいという気持ちにはなれなくて、この先仕事まっしぐらに生きるのかなぁ…結婚はしたいんだけどなぁ…なんて思ったりも。笑 でも、純粋で透明なユンジェとゴニの真正面からのぶつかり合いから、2人とも感じるものがあり、成長し…そんな2人が最後には周囲も巻き込んで愛の輪を広げていくその展開に、愛って無意識に渡しているもので、臆病になるものでも、渡して良いか悩むものでも無いよなって再認識しました。 アーモンドの登場人物が今後どんな人生を歩むのかは分からないけど、私も無意識に愛を渡しているような、そんな相手に出会いたいなって少し前向きになれました。 時には真っ暗になって何も見えなくなったり、人を愛すると自分の世界もグチャグチャにされることがある。だけど、虹色の世界の時は何にも言い難いくらいの幸福度がある。だから、何度落ちてもまた虹色の毎日を追い求めたい。 人より感受性が強い自負がある分落ちる時はとことん落ちるけど、何度でも這い上がって幸せになってやるぞ〜!✊ ̖́-

Posted by ブクログ

2025/02/07

アーモンド上の偏桃体。これの機能異常が生む「アレキシサイミア(失感情症)」を患う主人公の物語。表紙のイラストの表情が印象的であり、読みながらこの顔が浮かぶ。アレキシサイミアは、先天的だったり後天的だったり、両方の要因が関与する事がある。ドラマなどで「感情のない人間」を演じる時に、...

アーモンド上の偏桃体。これの機能異常が生む「アレキシサイミア(失感情症)」を患う主人公の物語。表紙のイラストの表情が印象的であり、読みながらこの顔が浮かぶ。アレキシサイミアは、先天的だったり後天的だったり、両方の要因が関与する事がある。ドラマなどで「感情のない人間」を演じる時に、日常の仕草に落とし込んでどこまでそれを完璧に演じられるか難しいテーマだが、心理描写を含む小説の場合、更に難しさが増すように感じる。 物語はその少年の生い立ちから始まる韓国を舞台としたもので、そうした闘病的な描きというよりも、青春ドラマを読むような楽しさがある。平凡な日常というわけにはいかない。不幸な事件に巻き込まれながら、周囲の大きな感情の渦の中で、感情のない主人公のコントラストが際立つ。 サイコパスとは似ているようで異なる。他人の感情を理解する能力の欠如がサイコパスならば、アレキシサイミアは自己の感情理解が難しい状態。私はスポーツ観戦に全く興味が持てず、ファン精神を持たない。時々、私は自分で心配になる事があるが、恐らく、いずれでもないと信じている。逆に言えば、読書を趣味に持たない人と同じであり、そういう人も意外と多いのだろう。ただ、困るのは、興味がないから関係する用語を覚えない事、そのために話についていけない事くらいだが。それが人間そのものに興味がない、自己の感情が理解できないとなると実際にはどのような生活になるのか。本当はもっと無気力になって、活動的なドラマは生まれないのではないか。 いずれにしても、興味深いテーマだった。

Posted by ブクログ