商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2019/01/10 |
JAN | 9784049122008 |
- 書籍
- 文庫
狼と香辛料(ⅩⅩⅠ)
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
狼と香辛料(ⅩⅩⅠ)
¥748
在庫なし
商品レビュー
4.1
7件のお客様レビュー
「ホロとロレンスのその後」の話も4冊目。 いろいろありましたが、ホロとロレンスもようやくミューリとコル坊を追って旅立ちました。 でも、そろそろお互い、親離れ・子離れをしたほうがいいんじゃないかと思うんです。 シリーズは、ホロ・ロレンス組の『狼と「香辛料」Spring Log』...
「ホロとロレンスのその後」の話も4冊目。 いろいろありましたが、ホロとロレンスもようやくミューリとコル坊を追って旅立ちました。 でも、そろそろお互い、親離れ・子離れをしたほうがいいんじゃないかと思うんです。 シリーズは、ホロ・ロレンス組の『狼と「香辛料」Spring Log』と、ミューリ・コル坊組の『狼と「羊皮紙」』に別れて、再開後は交互に、というか、「香辛料」が出て、あまり間をおかずに「羊皮紙」が出る、という形で、どちらもこれまで4冊ずつ刊行されています。 最初は「香辛料」側に未刊行の(短編としてどこかに掲載されたものの、文庫にはなっていなかった)在庫がそこそこあり、また「羊皮紙」もある程度書きためてからスタートしたからでしょう、順調な刊行ペースでしたが、在庫が切れてからは通常ペース(というか、スローペース。著者あとがきによると「狼と香辛料VR」を作っていたからだそうですが)にペースダウンしています。 ところで、「香辛料」+「羊皮紙」で通常ペースということは、「羊皮紙」単独ではちょっと間延びした感じになってしまっているのです。 もう一つ言えば「香辛料」は大団円の後のお話です。ホロの魅力は変わらないとしても、結婚して子供もいる2人の間にラブコメ要素はそんなにたくさんは持ち込めません。 「こんなちょっとしたエピソードがあって2人の仲がいっそう深まった」ってお話ばかりではもうパワー不足です。大団円前のシリーズでもそんな中休み的な巻は4~5巻に1冊だったのに、今はそんな巻ばかり4巻連続してしまっています。そろそろ「羊皮紙」に合流して「羊皮紙」の中の一章としてホロ・ロレンス組に触れるか、各地で事件に遭遇するか、そんな展開を切望します。 なお、今回「狼と旅の卵」で初めてミューリ・コルの尻拭いで事件に遭遇して解決する展開がありました。デリバディブも引っ張り出して、ようやく往年の「狼と香辛料」の香りを感じることができました。 今後、さらに力が入った長編を読んでみたいなあ。 以下、各話毎に一言。 「狼と湯煙の向こう」 残される側のセリム視点のお話。 ホロとロレンスがお互いに相手に旅を続けさせるための理由作りをしているあたり、オー・ヘンリーの「賢者の贈り物」を思い出しました。 ホロ・ロレンス組の旅も半年程度の物見遊山で終わらせるつもりはなさそうです。期待してます。 馬氏や鹿氏には名前をつけてキャラ付けをするつもりが毛頭なさそうなので、主人夫婦が留守中の「狼と香辛料亭」が語られることはなさそうです。 「狼と秋色の笑顔」 道中、道を間違えて迷い込んだ森の中で蜂の巣取りをする話。文字どおりお荷物だった硫黄の新たな使い道を発明するおまけつき。 …ではあるものの、上に書いたとおり、こういったショートストーリーにはやや食傷気味です。 「狼と森の色」 ホロに日記をつけさせるという着想は、Spring Logというサブタイトルの伏線を回収するとともに、シリーズ全体が実はホロの日記だったかもしれないというメタフィクション的な視点をシリーズ全体に持ち込んでいて、すげぇと思いました。そのホロが日記を書きすぎてインクが足りなくなりました、という話。 ロレンスの機転でピンチをチャンスに変えるといういつものストーリー。 ただ、ホロが日記を(まめに)つけているって設定は自分的にちょっと大事だと思うので、あまり小ネタ的には使って欲しくなかったり。 「狼と旅の卵」 先行したミューリ・コルが立てた波を追うホロ・ロレンス組が被った話。今後も「香辛料」と「羊皮紙」が別々に刊行されるんだったらこういう感じの話が増えてくるのかなあ。 これまでと比べ、日記だけでなく絵姿も描いてもらいたいホロの欲求とか、劣化コピーが出てくるほどのコルの活躍とか、ようやく話が転がり始めた感じです。 今はようやく先行したミューリ・コル組を追いかけ始めたばかりで間隔が開いていますが、大きな一つの事件を二組がそれぞれの視点とそれぞれの技能を活かして解決に奔走し、ラストでお互いがお互いの行動を知ってびっくりみたいな話も期待しておきます。 「狼ともうひとつの誕生日」 10歳になったミューリがコルのことをはっきりと意識したときのお話。 似たような話をいくらでも量産できる作者の手腕には感心しますが、でもそろそろもっとずっしり腹にたまるお話を読みたいのです。
Posted by
狼と香辛料のスプリングログ4冊目。温泉宿は若い狼娘に任せて、熟男ロレンスとホロがコルとミューリに会いに行くという口実で旅に出る。ロレンスの老化が他人事に思えず目頭が熱くなる。まあ、携帯電話やネトのない世界で、往々にして伝説が簡単にできてしまうというのが描かれて面白い。ますます軽く...
狼と香辛料のスプリングログ4冊目。温泉宿は若い狼娘に任せて、熟男ロレンスとホロがコルとミューリに会いに行くという口実で旅に出る。ロレンスの老化が他人事に思えず目頭が熱くなる。まあ、携帯電話やネトのない世界で、往々にして伝説が簡単にできてしまうというのが描かれて面白い。ますます軽くなってきた感はあるが、読了感がよくてホワンとなる良いお話。
Posted by
・狼と湯煙の向こう ロレンスとホロが娘たちの様子を見に旅に出ることになり、宿を任されることになったセリムは責任感に押し潰されそうで毎日憂鬱だった。ロレンスは村の人から硫黄を大量に預かり、ホロは昔の仲間の情報を集め、どうも長旅っぽいのも気が重い原因だった。しかし、それらの理由がお互...
・狼と湯煙の向こう ロレンスとホロが娘たちの様子を見に旅に出ることになり、宿を任されることになったセリムは責任感に押し潰されそうで毎日憂鬱だった。ロレンスは村の人から硫黄を大量に預かり、ホロは昔の仲間の情報を集め、どうも長旅っぽいのも気が重い原因だった。しかし、それらの理由がお互いのためを思ってのことであり帰る場所はここであることを知り、気が楽になる。 ・狼と秋色の笑顔 川沿いの関所から船ではなく陸の道を行き、道に迷って森の中へ。意図をつけた蜂を見つけ上等な蜂蜜がとれそうな蜂の巣を見つける。徐々に旅のころの勘を取り戻していくロレンス。 ・狼と森の色 途中の旅籠で紙とインクを補充しようと立ち寄る。コルの活躍の話を聞き、聖典の俗語翻訳を進めている影響でインクやペンなどが売り切れているという。融通する代わりに領主のビーベリーの頼みを聞く。森を伐採し高騰している木材として売り村の財産にするか、森の恵みを得ている今の状態を維持するかで揉めているという。木のこぶからインクがとれることに気づき、両方をうまく収める。 ・狼と旅の卵 港町アティフでは昔から鰊の卵の先物取引所がさかんであった。コルたちの影響をうけた若い司祭が信仰に反するので取引所は閉鎖だと宣言する。投資した金を取り戻すため、もし閉鎖したら娘たちの仕事を奪うことになる、先物取引所には司祭が聖女ミューリとコル坊の絵を飾らんとする絵を飾るからということで騒ぎを収める。 ・狼ともうひとつの誕生日 ミューリ10歳の誕生日。コル坊にひそかな憧れを抱いていたミューリは新たな決意をする。
Posted by