商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京大学出版会 |
発売年月日 | 2018/07/31 |
JAN | 9784130131513 |
- 書籍
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神の亡霊
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神の亡霊
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商品レビュー
4.7
7件のお客様レビュー
宗教にの特集で朝日新聞の読書欄の推薦本である。本人はフランスで社会心理学を教えている日本人である。また、この本は東大のUPで連載したものに注を加えたものとなっている。したがって、11章に分かれているが、本文よりも注の方が長い。東大生すべてがUPを読んでいるわけではないが、注を参照...
宗教にの特集で朝日新聞の読書欄の推薦本である。本人はフランスで社会心理学を教えている日本人である。また、この本は東大のUPで連載したものに注を加えたものとなっている。したがって、11章に分かれているが、本文よりも注の方が長い。東大生すべてがUPを読んでいるわけではないが、注を参照しながら読むと、かなり勉強になると思われる。注の方が難しいような気がする。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
避妊、教育、死刑制度、臓器移植などへの逡巡を神が失われた観点から述べる興趣が尽きない内容でした。あるレビューには筆者の迷いしか書かれていないとありましたが、彼の遅疑とともに考えてこそ楽しめる本ですね。
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近代以降の価値体系の中で育った人間の常識を粉々に粉砕する本。 表題である『神の亡霊』が、この本の重奏低音をなすテーマである。では神の亡霊とはいかなるものなのだろう。それは、近代における神の否定と同時に立ち現れる、自由意志などの虚構のことである。 神の否定は、ニーチェのかの有名...
近代以降の価値体系の中で育った人間の常識を粉々に粉砕する本。 表題である『神の亡霊』が、この本の重奏低音をなすテーマである。では神の亡霊とはいかなるものなのだろう。それは、近代における神の否定と同時に立ち現れる、自由意志などの虚構のことである。 神の否定は、ニーチェのかの有名な「神は死んだ」 が端的に表すように、科学の発展とともに起こった。しかしながら科学の設定する自然の因果律に取り込まれた人間は、責任の所在を同定出来なくなる。そこで自由意志や主体などの虚構が生成されるのだ。 人間に先立って真理があるのではない。そうではなく、集団が真善美を生み出す。そうして人間社会の秩序は保たれている。 他にも様々な角度から近代の常識を揺さぶる本書は間違いなく良書である。必読。
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