商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2018/07/20 |
JAN | 9784163908724 |
- 書籍
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彼女は頭が悪いから
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彼女は頭が悪いから
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商品レビュー
3.8
265件のお客様レビュー
彼らは人の心が分からないから
本書は現実に起こった事件に着想を得た小説との注釈が付いているが、作中人物の行動や心情等は、事件の実相とかなりオーバーラップしているのではないか。特に、加害者となった東大生や被害者となった女子大生の心理描写は鋭く、秀逸であり、核心をついていると感じた。実際の事件が世間の耳目を集めた...
本書は現実に起こった事件に着想を得た小説との注釈が付いているが、作中人物の行動や心情等は、事件の実相とかなりオーバーラップしているのではないか。特に、加害者となった東大生や被害者となった女子大生の心理描写は鋭く、秀逸であり、核心をついていると感じた。実際の事件が世間の耳目を集めたのは、加害者が東大生であったからに違いないが、断罪されるべきは、「勘違い」女子大生の軽率な行動でも、頭脳明晰な東大生が犯した破廉恥な行為でもなく、その時点で東大生であった無知蒙昧な「勘違い」男らによる犯罪行為それ自体であるというべきであろう。この小説で著者は、必ずしもそのような観点では描かず、加害者が東大生であったという属性から随所で東大生をこき下ろしているが、事件が、人の心の純情や痛みに対する感受性や想像力の欠如が生んだ許しがたい犯罪であるという描き方においては共感できるものであり、まさに加害者である「彼らは人の心が分からない」のである。
fugyogyo
映画「愚行録」を観て、原作ではなくこちらの小説を思い出したので読みました。教授がいてくれてよかった…。
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性犯罪に遭った人をバッシングしたり、加害者をpromising young man として擁護するこの世の中そのものだった。男女の人権の重みの違いを見せつけられる。若い人の間でも間違った価値観が育まれていて辛い。不快な箇所も多いけど、怒りを持って性犯罪はおかしいとする価値観を世の...
性犯罪に遭った人をバッシングしたり、加害者をpromising young man として擁護するこの世の中そのものだった。男女の人権の重みの違いを見せつけられる。若い人の間でも間違った価値観が育まれていて辛い。不快な箇所も多いけど、怒りを持って性犯罪はおかしいとする価値観を世の中に広めて行きたい。
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