商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | NHK出版 |
| 発売年月日 | 2018/01/01 |
| JAN | 9784140912492 |
- 書籍
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「明治」という国家 新装版
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「明治」という国家 新装版
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商品レビュー
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封建国家から近代国家・国民国家に変わっていった日本を論じる本。 ・小栗上野介、勝海舟、坂本龍馬、大久保利通、西郷隆盛といった近代日本を作り上げた人物に着目し、彼らが何に影響を受け、何を考え、行動したのかを論じており、彼らの足跡を辿ってみたいという思いを起こさせる。 ・廃藩置県(=...
封建国家から近代国家・国民国家に変わっていった日本を論じる本。 ・小栗上野介、勝海舟、坂本龍馬、大久保利通、西郷隆盛といった近代日本を作り上げた人物に着目し、彼らが何に影響を受け、何を考え、行動したのかを論じており、彼らの足跡を辿ってみたいという思いを起こさせる。 ・廃藩置県(=藩や身分制の廃止)がいかに大きな革命であったのかということ、それをやってのけた背景として、日本人の中で共有されていた「危機意識」(攘夷感情はその即物的反発)があったことは、我々が生きている近代日本の国家の根幹にあった出来事として記憶しておきたい。 ・侍の精神性、武士道を、西南戦争において賊としたことへの福沢諭吉の憤りが取り上げられている。こういった武士の精神の名残が明治国家を支えたことは興味深い。 ・幕末までの支配的な思想であった朱子学(及びそれに基づく攘夷思想)の存在、初期の明治政府すらカトリック・キリスト教への警戒意識はぬぐえなかったこと、プロテスタンティズムと江戸時代における日本人の歴史的な勤勉さ・質実剛健さの近似など、人々の行動・志向に影響を及ぼしてきた思想的・宗教的背景について厚く論じられているのもまた面白い。
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司馬史観の集大成として、明治国家を概観する。 歴史が横でつながる。 ◯三人の国家設計者 ・改造:小栗豊後守忠順(上野介) ・解体:勝海舟 ・文明という普遍性:福沢諭吉 ・小栗上野介による横須賀ドックで、江戸幕府は土蔵付の売家に。 ◯藩の多様性 ・薩摩:物事の本質をおさえてお...
司馬史観の集大成として、明治国家を概観する。 歴史が横でつながる。 ◯三人の国家設計者 ・改造:小栗豊後守忠順(上野介) ・解体:勝海舟 ・文明という普遍性:福沢諭吉 ・小栗上野介による横須賀ドックで、江戸幕府は土蔵付の売家に。 ◯藩の多様性 ・薩摩:物事の本質をおさえておおづかみに事を行う政治家や総司令官 ・長州:権力操作に長け、官僚機構をつくり動かす ・土佐:野にくだり、自由民権運動(長曾我部家から続く一領具足の郷士) ・佐賀:実直で有能な事務官(鍋島家の長崎警備かたの軍洋式化、学問・科学技術発達) ◯廃藩置県 ・津田出による和歌山でのミニ明治国家 ・廃藩置県の鎮魂としての荒城の月 ・倒幕の中の保守家・島津久光 ・植民地支配の恐怖が廃藩置県を円滑に進めた ・明治政府とプロテスタントの親和性
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「明治」というのは、特に司馬遼太郎のように敗戦、戦後の高度成長を知る人にとっては、顧みるべき時代なのだろう。 ただ、それは、今も何も変わらず、日本人としてのアイデンティティを考える際には、この時代を振り返り、何が起こり、誰がいて、その精神はどのようなものだったのか考える必要がある...
「明治」というのは、特に司馬遼太郎のように敗戦、戦後の高度成長を知る人にとっては、顧みるべき時代なのだろう。 ただ、それは、今も何も変わらず、日本人としてのアイデンティティを考える際には、この時代を振り返り、何が起こり、誰がいて、その精神はどのようなものだったのか考える必要がある。 「明治人」から思い浮かべるものとは、 ・無私 ・理想を追い求めるエネルギー ・謙虚さ、学ぶ姿勢 ・柔軟な発想、先入観、固定観念に囚われない ・自らを律する精神 ・根拠のない自信 以下抜粋 ・1920年代のはじめぐらいまでの日本の官界、学界といった学歴社会は、ほとんど士族出身者で占めていました。 その理由は、士族には学問をするという、家中や個々の家々の文化があったこと、廃藩置県によって、勉強をして学校へゆく以外に自分を窮状からすくいだす道がないとされたことからくるエネルギーだったのでしょう。
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