- 新品
- 書籍
- 文庫
- 1224-31-00
悪について ちくま学芸文庫
1,210円
獲得ポイント11P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2018/01/01 |
| JAN | 9784480098412 |
- 書籍
- 文庫
悪について
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
悪について
¥1,210
在庫なし
商品レビュー
4.1
21件のお客様レビュー
フロムはフロイトの研究者でもあったので、途中、なかなか共感しがたい「極論やな」と思える変態チックな分析を挟みつつ、2度の大戦は独裁者が勝手にやったのではなく、自分たち一人一人の選択が導いたという内省を含む。最初にちゃんとそう進まないほうを選ぶ自由があったはずだと。ナルシシズムや近...
フロムはフロイトの研究者でもあったので、途中、なかなか共感しがたい「極論やな」と思える変態チックな分析を挟みつつ、2度の大戦は独裁者が勝手にやったのではなく、自分たち一人一人の選択が導いたという内省を含む。最初にちゃんとそう進まないほうを選ぶ自由があったはずだと。ナルシシズムや近親相姦的共生という表現にはゾッとするけど言ってることは確かになと思った。 「本当にこれで進んでいいんだっけ?」と自分たちの日々の選択により導かれる結果に責任を持つのは大事。凝り固まって選択肢をなくしてしまう前に。
Posted by 
メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1967220992541167921?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
Posted by 
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
個人的には、『愛するということ』よりもこちらの方が好きである。『自由からの逃走』を読んでいると内容がすっと入ってくることだろう。 著者は別になるが『死に至る病』も併せて読んでほしい。 以下本文の引用 (1)悪は人間独特の現象である ~中略~ 悪とは、ヒューマニズムの重荷から逃れようとする悲劇的な試みのなかで、自分を失うことである。 善とは、私達が設定した人間のタイプに近づくための手段になると、私たちがよく知っているものを意味する。アクトは、そのタイプに近づくのを邪魔するとよく知っているを意味する。 (2)悪の程度は、同時に退行の程度もある。最大の悪は生と反対に向かおうとすることである。 (3)もっと程度の低い悪も存在し、退行の程度もsれに合わせて低くなる。 (4)善であり同時に悪でもあるという傾向を持つ。両方への傾きのバランスがある程度取れていれば、彼は選ぶ自由を持つ。~中略~最初の決定のときにその重要性に気づいていれば、善へとつながる選択の自由があったかも知れない。 (5)人間は自分の行動を選ぶ自由がある限りにおいて、それに対する責任がある。 (6)人の心はかたくなになりうる。 本当に、私たちは善を選ぶために自覚しなければならない。 以下チャッピーのまとめ 1. 悪は人間性の歪みから生じる フロムは、悪を「生まれつきのもの」とせず、「人間の発達の過程で形成されるもの」と考えます。 特に自己疎外(自分自身とのつながりを失うこと)や自由の不安から逃れる過程で、破壊的傾向が生まれるとします。 2. 悪にはタイプがある フロムは「死の情熱(ネクロフィリア)」と「生の情熱(バイオフィリア)」という概念で、人間の傾向を分類。 悪は「死の情熱」によって生まれる破壊・支配・機械的なものへの偏愛から生まれる。 3. サディズムとマゾヒズム 他者を支配したい(サディズム)や、自分を無にして従属したい(マゾヒズム)という傾向は、共に悪の現れ。 これらも自己疎外から生まれ、自分自身の存在を感じるための代償的な手段とされる。 4. 社会的構造も悪を育む 個人の悪は、社会・経済・文化的背景と切り離せない。 権威主義的な社会や疎外を生む資本主義のあり方が、悪の温床になることもある。 5. 善は「生きる力」に根ざす 善とは、創造性や愛、成長への志向であり、自己実現と他者との真のつながりを求める「生の情熱」から生まれる。 フロムは、人間には「善の可能性」も「悪の可能性」も備わっており、どちらが育つかは環境と選択によるとします。
Posted by 
