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我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち ブルーバックス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2017/12/13 |
JAN | 9784065020371 |
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我々はなぜ我々だけなのか
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商品レビュー
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ああ、そうか。 本は明言を避けたというか、根拠ない事を断定はできないのだが、ヒントめいたものは書いている。我々はなぜ我々だけなのか。ホモサピエンスにかつての原人の血が混ざっていたとしても、我々は世界の至る所まで、ホモサピエンスのみだ。これは、別の人類を戦争で淘汰したか否か事実は分...
ああ、そうか。 本は明言を避けたというか、根拠ない事を断定はできないのだが、ヒントめいたものは書いている。我々はなぜ我々だけなのか。ホモサピエンスにかつての原人の血が混ざっていたとしても、我々は世界の至る所まで、ホモサピエンスのみだ。これは、別の人類を戦争で淘汰したか否か事実は分からないが、本著が書いたように、移動する能力により、混ざったのだ。閉鎖エリアで多様化した種は、戦争かウイルスや病気、あるいは気候変動か、はたまた平和的な交合か、いずれにせよ、移動する種により、混ざったのだろう。人間以外は、制限されたエリアほど、珍しい種が生存している。 有史以前に何が起きたかは、分からない。分からないからこそロマンがある。ホビットのようなフローレス原人。まだまだ、新たな発見があるかも知れない。
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川端裕人さんの読みやすい文と、海部陽介さんの新知見を盛り込んだ内容が面白くて、一日で一気読みした。 文句なしの星5つ。 序盤の化石についての概説は、退屈かもしれないが後半の理解には必要な情報であり、川端氏の『現地』描写を交えた筆致は決して飽きさせない。 そして怒涛の後半、第四の...
川端裕人さんの読みやすい文と、海部陽介さんの新知見を盛り込んだ内容が面白くて、一日で一気読みした。 文句なしの星5つ。 序盤の化石についての概説は、退屈かもしれないが後半の理解には必要な情報であり、川端氏の『現地』描写を交えた筆致は決して飽きさせない。 そして怒涛の後半、第四の原人や、デニソワ人についての新たな提案。 この時、整理された理解の生じる快感、そこが面白い。 分からないことは、何が分かってないからなのか。 どこまでなら、コンセンサスがある話なのか。 この整理が、理科や歴史でざっくり 「アウストラロピテクス」とか「北京原人」なら知ってた レベルの一般人にも伝わってくる。 小難しい数式とか一か所しか出てこないし、それもちゃんと図で示されてるから、根っからの文系でも問題なし。 そして、サイエンス系の本にはつきものの、『執筆時点では』という注釈。 それは、新たな化石の発見や詳細な研究によって、また仮説が更新される可能性があるということ。 本書を読んだ者は、その新たな仮説に対し、既存の議論を踏まえた解像度で食いつける、ということ。 知的興奮に動悸が高まるのを感じる。 かつて評論社から抄訳版が、後に集英社ホーム社から完訳版のでた、ジーン・アウルの『始原への旅立ち』シリーズは、素晴らしい小説だった。しかし、科学的知見としては当時の限界もあり、生活描写に関してはネイティブアメリカンやイヌイットの文化で大きく補綴された、ネアンデルタールとクロマニヨンズの物語であった。 しかし、本書にあるようなアジア原人、ひいては旧人と現生人類の研究が進めば、科学的知見でよりしっかり裏打ちされた、『東アジアの物語』がつづられる可能性もでてくる。 なんと胸躍ることだろう。 ぜひ手に取ってご一読あれ。
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