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ユートロニカのこちら側 ハヤカワ文庫JA
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ユートロニカのこちら側 ハヤカワ文庫JA

小川哲(著者)

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ユートロニカのこちら側 ハヤカワ文庫JA

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2017/12/07
JAN 9784150312992

ユートロニカのこちら側

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商品レビュー

3.8

51件のお客様レビュー

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2025/12/12
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※このレビューにはネタバレを含みます

これがデビュー作だなんて信じられないくらい良かった。 よい生活をするためにはよい思想を持つ必要がある。物騒なことやネガティブな考えを抱いては自分の価値が下がるなんて、ゆるやかな思想統制に違いなかった。 でも労働のない安心安全な暮らしは多くの人間が望むものだろうとも思えるので、それを求める気持ちも分からなくはない。思想の自由と犯罪を事前に取り除いた社会、比べることのできないこのふたつの狭間で悩まされる読書となった。 章ごとに視点が変わっていくところが特に良かった。さまざまな立場の人間のさまざまな選択と主張から、リゾートの何が問題なのかが見えてくる。人類全員が同じ考えを持つことはできないからこそ対話の重要性を説き、一言で表すことはできない「自由」というものを、一冊を通して言葉を尽くして語っていると思った。 第四章のドーフマン視点の話が一番印象深い。被害者と加害者の未来を救うシステムであるという思いが人々に届いておらず、もっとも絶望を感じた。 ユートロニカの意味、人間は次第に無意識状態に回帰して……という話が恐ろしかった。情報が溢れた現代ではこれがもう起きているようにも思えるし、生成AIが広く使われるようになった今、この小説のような未来はそう遠くないようにも思える。 全体を通して、海外の小説を読んでいるような気分にさせられた。ほかの作品も読んでみたい。

Posted by ブクログ

2025/12/03

小川哲のデビュー作。 巨大情報企業による実験都市アガスティアリゾート。 その都市で暮らす為には自らの視覚や聴覚、 位置情報などプライバシーの全てを提供しなければならない。 ただし、その代わりに得られる報酬で平均以上の豊かな生活が保証される。 そんなアガスティアリゾートに纏わる人...

小川哲のデビュー作。 巨大情報企業による実験都市アガスティアリゾート。 その都市で暮らす為には自らの視覚や聴覚、 位置情報などプライバシーの全てを提供しなければならない。 ただし、その代わりに得られる報酬で平均以上の豊かな生活が保証される。 そんなアガスティアリゾートに纏わる人々の6つの物語。 デビュー作で日本ではなくアメリカ、しかもディストピアを描く、 まさに挑戦的とも言えるし、トチ狂ってるとも言える。 そんな規格外な発想を実現させた小川哲に賛辞を贈りたい。 ビックブラザーのいないオセアニアの様な世界。 すごく乱暴に言えばそういったところか。 不都合な真実は見向きもされない。 人間は次第に無識状態に回帰していき、そしてユートロニカが訪れる。 永遠の静寂。これほど恐ろしいことはないんではないだろうか。

Posted by ブクログ

2025/12/01

近未来SFだが、もはや現実であろう。無料でYouTubeを見れて喜び、LLMに思考をアウトソースする私たちは、果たしていかに(あるとするならば)自由を、得られるのだろうか。

Posted by ブクログ