商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2017/08/19 |
| JAN | 9784120049996 |
- 書籍
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盤上の向日葵
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盤上の向日葵
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商品レビュー
4
477件のお客様レビュー
原作小説→映画のようにセットで楽しむのが好きなので、今回は本作を手に取りました。500ページ超のボリュームでしたが、将棋を知らない自分にとっても実に面白く一気に読み終えました。 まず感じたのは、事件の当事者も、その事件を追う警察関係者も、皆心に一方ならぬものを抱えて生きていると...
原作小説→映画のようにセットで楽しむのが好きなので、今回は本作を手に取りました。500ページ超のボリュームでしたが、将棋を知らない自分にとっても実に面白く一気に読み終えました。 まず感じたのは、事件の当事者も、その事件を追う警察関係者も、皆心に一方ならぬものを抱えて生きているということでした。たとえ、どんなクズのような“人でなし”であっても、そうなってしまったのには深い事情があり、自分だってその深みに嵌っていたかもしれないと思わせるような人物描写が、どの登場人物にも丁寧に行われています。だからこそ、心がヒリヒリするような場面が次々とやってきて、ページを捲る手が止められなかったのかもしれません。 柚月さんの作品は本作が初めてでしたが、今度は『孤狼の血』や『朽ちないサクラ』といったほかの映画の原作小説も読んでみたいなと思いました。ただし、ヒリヒリとした物語に身を委ねる心の準備が必要かもしれません。
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560ページ以上もある小説だったが、一気読み。柚月さんの作品はどう展開していくのか気になって、どんどん読み進めてしまう。 父親にイライラ。こんな親、死ぬまで逃れられないのだろうか。普通の生活をしていれば連絡を絶つことで関わらないこともできるだろうが、桂介のように成功し、有名人にな...
560ページ以上もある小説だったが、一気読み。柚月さんの作品はどう展開していくのか気になって、どんどん読み進めてしまう。 父親にイライラ。こんな親、死ぬまで逃れられないのだろうか。普通の生活をしていれば連絡を絶つことで関わらないこともできるだろうが、桂介のように成功し、有名人になり、名前が売れてしまうと居場所を隠すことも難しくなる。 桂介の生い立ちにも絶句だし、壮絶すぎる。で、あの結末。桂介は何のために生まれてきた?唐沢に養子にしたいと手を差し伸べられたとき、断らずにその手を握っていたら、どんな人生になったのだろうか。庸一にもイライラ。ゆるせない気持ちになったけど、母親もきちんと覚悟を持って産んでほしかった。 将棋のこまの動きはよくわからなかったけど、それがわからなくても話の展開は非常に面白かったです。今後追いかけたい作家さんです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
映画化の際に名作『砂の器』と比較を目にして本書を手に取った。 読み終えて確信したのは、本作が松本清張への正統なオマージュでありながら、阿佐田哲也の『麻雀放浪記』にも通じる剥き出しの「勝負師の業」を描き切っている点だ。 ミステリーとしての面白さは、山中で発見された遺体と「名駒」という謎を起点に、点と点が一本の線に繋がっていく緻密な構成にある。刑事ドラマとしても秀逸で、組織で浮いているベテランの石破と、プロ棋士になり損ねた過去を持つ若手の佐野というコンビの造形が素晴らしい。特に、夢を諦めた佐野の「棋士の目」が捜査の鍵となり、事件の深淵を暴いていく過程は白眉だ。犯人の過酷な流転と刑事の追跡が交互に重なる映像的なカットバックは、読者を一気に物語へと引きずり込む。 さらに、将棋を単なる競技ではなく、命を削り合う「狂気のギャンブル」として描く熱量が凄まじい。将棋の対局画面(ルール)はわからなくても、盤上に火花が散る描写には手に汗握る圧倒的な迫力がある。それは、どんなに成功を収めても拭い去れない「血の呪縛」から逃れようと、盤上に唯一の光を求めた男の叫びのように響く。 「いつの世も、天才ってのは、凡人にはわからねえ重いもんを、背負ってるのかもな」という石破のセリフが深く心に染みた。宿命を背負い、一歩ずつ真実へ、あるいは破滅へと歩みを進める人間たちの執念。読了後、タイトルの「ひまわり」が持つ意味が反転し、あまりの眩しさと切なさが深い余韻となって胸に突き刺さった。本作の熱量に当てられた今、映画を観るのもちろん、その源流にある『砂の器』を改めて読んでみたくなった。
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