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世界文学を読みほどく 増補新版 スタンダールからピンチョンまで 新潮選書
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世界文学を読みほどく 増補新版 スタンダールからピンチョンまで 新潮選書

池澤夏樹(著者)

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世界文学を読みほどく 増補新版 スタンダールからピンチョンまで 新潮選書

2,420

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2017/03/01
JAN 9784106037993

世界文学を読みほどく 増補新版

¥2,420

商品レビュー

4.5

7件のお客様レビュー

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2024/06/02

池澤夏樹の講義録。 この世界はどういうところで、自分たちはどこで生きているのか。 「小説は自分たちが生きているこの世界を表現するための道具の一つである」という考えの下、変わらないことと変わったことを見る。 ・物「語る」:筋のある一連の話をする。時間軸、未来に引き延ばした因果関係...

池澤夏樹の講義録。 この世界はどういうところで、自分たちはどこで生きているのか。 「小説は自分たちが生きているこの世界を表現するための道具の一つである」という考えの下、変わらないことと変わったことを見る。 ・物「語る」:筋のある一連の話をする。時間軸、未来に引き延ばした因果関係。 ・スタンダールの非常に幸福な、読者と作者と登場人物の関係。 ・トルストイの説教。神の視点。運命の出会いの利用頻度。 ・メルヴィルの「ディレクトリ」。世界を書き尽くす。 ・「登場人物」と「場」。書くことと書かないこと。

Posted by ブクログ

2023/10/07

読んだことのない本の書評なのに面白くて、分厚い割にすらすらと読めた。途中で脱線していく語り口がいかにも講義という感じで面白い。

Posted by ブクログ

2020/11/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

講義を受講するつもりで楽しく読みました。恐ろしいことに10作+池澤夏樹さんの『静かな大地』を1作も読んだことはありませんでしたが、大まかにあらすじや書かれた時代背景などを入れて挑みました。と言っても実際に講義でもあらすじに関する説明もあるので、そのまま読んでしまっても問題ないかと。 10作中5作品が北南米の作品というのもどこか象徴的。音楽も映画もそうですが、カルチャー全般を牽引するのは文学でも、ということなのでしょうか。 興味深かったのが、南部に関する話。特に『アブサロム、アブサロム!』と『ハックルベリ・フィンの冒険』。 それから、アメリカという国にはなぜいまだにあれほど銃がたくさんあって、自分の判断、自分たちの判断で人を殺すことが抵抗なく行われるのか。それは、彼らには、法律と倫理、治安、セキュリティーを自前で賄わなければいけなかったという歴史があるからです。つまり世の中の決まり、世間様、お天道様というふうな考え方がない。 ヨーロッパ人はそんなこと考えもしません。無理に決まっているのは、長い歴史から見てわかっているこら。そこにいきなり走ってしまうあたりが、アメリカという国の、新しさであり、面白さであり、活力であり、問題点なのです。 第九回 フォークナー『アブサロム、アブサロム!』より  では当時、黒人は奴隷にしてもいいし売ってもいい、という考え方を支えていたのはどんなひとびとだったか。白人が主となる社会、といえばそうですけれど、実はそれはその中でも特に、貧しい白人=プアホワイトだったのです。  自分たちは白人であるけれども、貧しい白人であって、何かと不満の多い苦労の多い生活をしている。だから、白人でないくせに裕福に幸せになっている奴が許せない。 第十回 トウェイン『ハックルベリ・フィンの冒険』より あるいは今の時代になってくると、「もう」それだけでは駄目である。いくつかの視点を持ったうえで、ニュースの信頼性を、個々に、勝手に、勘で判断しなければいけない。 第十四回 総括より 今も根深い人種差別問題、BLMや大統領選挙やフェイクニュースにも通ずるようなトピックかもしれません。実際、トランプに票を入れるのってどんな人なのかっていうところを考えると、的を得ている部分もあるように思えました。個人の格差が、差別するために作られた人種によって左右される、という点においても。 また話は変わりますが、最近観た『市民ケーン』や『Mank/マンク』のせいで、フォークナーの作中内のトマス・サトペンを想起させます。愛を知らない生きかたがだぶるというか、まるでその生き様が、人を象る場のようなものが、フレームごと継承されているみたいでした。 気づきの多い一冊で、最初は堅い感じかと思いましたが全くそんなことはなく楽しい読書の時間というよりかは講義でした。  それで結局、真犯人が別にいることが明らかになる。あっ、言っちゃった(笑)。 第五回 ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟』より お茶目か。

Posted by ブクログ

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