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人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか ブルーバックス
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2017/02/01 |
| JAN | 9784065020043 |
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人類と気候の10万年史
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人類と気候の10万年史
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商品レビュー
4.4
69件のお客様レビュー
気候論争をする前に読むべき入門書。ファクトの大切さがよく分かる 恒常性バイアスが人類の繁栄を支えたがゲームチェンジは起こり得る 学び9 実用性8 視点の新しさ8 読みやすさ6 再読7 合計38/50
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福井県の水月湖行ってみたいと思った。年縞を明らかにするための苦労が伝わってきた。これからの気候変動を予測することの困難さがよくわかった。
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10万年スケールでの気候変動について、そして筆者が長年携わってきた水月湖の年縞堆積物の研究成果について、それぞれバランスよく語られており、変動を繰り返してきた地球の気候だけでなく、基礎研究の地道さや効用の大きさを学ぶことができた。 以下印象に残ったこと。 ・公転軌道の10万年...
10万年スケールでの気候変動について、そして筆者が長年携わってきた水月湖の年縞堆積物の研究成果について、それぞれバランスよく語られており、変動を繰り返してきた地球の気候だけでなく、基礎研究の地道さや効用の大きさを学ぶことができた。 以下印象に残ったこと。 ・公転軌道の10万年サイクルと地球気温(ミランコヴィッチ理論) 地球の公転軌道は、楕円と真円を往復するように繰り返しており、楕円から次の楕円になるまでの期間が10万年である。この10万年サイクルで、地球の氷期、間氷期も入れ替わっている。つまり、公転軌道が地球の気温に影響を与えているのだ。楕円軌道では地球がより太陽に近づくため、エネルギーを多く受けとり温暖な気候に、真円に近い時は相対的に地球が受け取るエネルギー量が少ないため、氷期となりやすい。現在は真円に近いものの例外的に温暖な気候を保っている。 ・地軸の歳差運動。2.3万年のサイクル。 地軸は止まりかけのコマのように、傾きを保ちつつゆっくりと回転している。この歳差運動は、公転軌道の10万年サイクルのように、2.3万年という高い周波数で地球の気候変動に影響を及ぼしている。 具体的には、主に季節ごとの気温変動に影響を与えている。公転軌道が楕円であるときを考える。(地球は太陽を楕円の焦点の一つとする楕円軌道をとる。)地軸が太陽側に倒れるとき、すなわち北半球における夏のとき、地球が太陽側の焦点周りを回っていれば地球と太陽の距離が近くなり、熱い夏となる。太陽側でない焦点近くを回っているときは地球と太陽の距離は遠くなり冷夏となる。同様の理屈で、寒い冬、暖冬が起こる。 冬は夏の残存熱量により一定の気温が保たれるので、地球の年平均気温は、夏にどれだけ気温が上昇するかの影響が大きい。すなわち、熱い夏になりやすい太陽近くで北半球の夏を迎えるときに年平均気温が上がりやすい。(ほんとに?これだと南半球は冷夏になっちゃう気がする。。。) ・気温変動のポジティブフィードバックとネガティブフィードバック。 気温が上昇すると、植生が発達し光合成が盛んになる、結果大気中の二酸化炭素濃度が下がり、気温を下げる方向に作用する。つまり、どこかで気温上昇に対してネガティブフィードバックがかかる。 気温が減少すると、気温を上げる方向に働く要因がなく??、凍結が進むと、太陽から受け取る熱を蓄えることができず?、気温を保てなくなる。よって更に温度が下降していくポジティブフィードバックがかかる。 ・水月湖の年縞堆積物の功績。 福井県にある水月湖は、湖面と湖底での水の入れ替わりが起こらない、湖底を掘り起こすような生物が生息していない、土砂が直接流れ込まない、など奇跡的な条件が重なって、砂が毎年少しずつ堆積することで形成される、一年ごとの縞模様が特徴である年縞堆積物を形成している。これは世界的にも貴重な湖である。 7万年分もの連続した年縞を取得したことで、その範囲であれば、一年単位で堆積したものの年代が特定できる。どの年代どういう砂が堆積したかによって、その当時を気候を読み解くことに繋がるのだが、中でも炭素14年代測定法の精度向上に大きく寄与した。この年代測定法とは、生物や植物が死滅した年代を特定する方法で、放射性崩壊して窒素14に変化する炭素14が、どれだけ体内に残っているかで死後何千年、何万年が経過したのかを特定する手法である。体内の炭素14の初期濃度は大気中と同じと考えることができるのだが、この大気中の炭素14濃度は年代ごとにバラつきがあるという問題点があった。その問題点を解決したのが水月湖の年縞堆積物であり、年縞中に堆積していた植物の葉から炭素14の崩壊量を測定し、年縞によりその植物が死滅した正確な年代を把握することで、各年代の大気中の炭素14濃度を特定することに成功した。これは、炭素14測定法の換算表(イントカル)に採用された。 ・なぜ人類は氷期に農耕を行わなかったのか?
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