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未来のだるまちゃんへ 文春文庫
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未来のだるまちゃんへ 文春文庫

かこさとし(著者)

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未来のだるまちゃんへ 文春文庫

726

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2016/12/01
JAN 9784167907587

未来のだるまちゃんへ

¥726

商品レビュー

4.5

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2026/03/25
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※このレビューにはネタバレを含みます

「子どもっていうのは白紙なんだから、大人がきちんと教育してやれば、好きな色に染められる」みたいなことを言ったりするけれど、僕に言わせれば、冗談じゃない。 子どもには子どもの世界があって、ひとりひとり、自分でちゃんと考えているし、自分の好みや判断を持っているのです。 昨年富山にひとり旅行をした時、ガラス美術館に併設されている図書館で、ハードカバーのこの作品が表に飾られていた。冒頭を読んで泣きながら、いつか買うぞ、と思っていた。 そして先日の静岡旅行で文庫版を見つけ!即購入。買ってよかった読んでよかった。 かこさとしさんのことはもちろん存じていて、特に『からすのパンやさん』は大好き。小さい頃から何度も読んでいるし、パンが並ぶページは今もすぐに思い浮かぶ。読み直す時にもウキウキする。 絵本作家として、子どもに対する大人として(かこさとしさん自身は自分を確固たる大人とは思っていないと推察するが、子どもを慈しむ対象として最上であるかこさとしさんを称するものとして大人という文言を添えさせていただく)、こんなに素敵な方だったのだ、と感動。このような人が子どもに届くように絵本を書いてくださっているの本当に嬉しいなあ。 戦争の「死に残り」と表現されていたの、心に重いものが残った。でもこのように残って、表現してくださったから、『からすのパンやさん』や『だるまちゃんとてんぐちゃん』を楽しんでいた子どもだった私も、今ここでこの本に涙して救われている大人の私も存在できているのだ。 好きな文章を挙げると本1冊になってしまうので、抜粋していくつか。 「子どもは、生きるエネルギーを日々、空費したり、乱費したり、浪費したりしながら、成長していく。あまりにもとりとめなく、行き当たりばったりで、まったく非効率的に見えるかも知れない。 ですが、その野放図で、自由で、とりとめがないことこそが実は肝心で、自分で間違えたり、失敗したりして、行きつ戻りつしながら、ぐんぐん伸びていく時にしかわからないことがある」 「はじめは考えなしにやったっていい。しくじることも、あるだろう。 だけど、しまったと思ったら、次は考えろ。自分でよく考えて、自分をちょっとずつ変えていけばいい。そうして、失敗を乗り越えてゆけるのが人間で、君もその一員なんだよ。 僕はそう伝えたいのです」

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2026/03/17

「だるまちゃんシリーズ」「どろぼうがっこう」から「ピラミッド」などのかがく絵本まで、幅広く描かれたかこさとしさんの生涯、そしてこどもたちへの思いががよく分かる。 セツルメントで出会った子達に、真摯に向き合いすぎて、我が子と遊ばなかったのは意外だったし 絵本を書きながら昭和電工...

「だるまちゃんシリーズ」「どろぼうがっこう」から「ピラミッド」などのかがく絵本まで、幅広く描かれたかこさとしさんの生涯、そしてこどもたちへの思いががよく分かる。 セツルメントで出会った子達に、真摯に向き合いすぎて、我が子と遊ばなかったのは意外だったし 絵本を書きながら昭和電工に25年も勤めていたこともびっくりだった。 その中で、印象的だったのは、そこで原子力発電の重水を作っていて、そこに研究室もあったので、勉強もしていたとのことだった。 かこさんが、かがく絵本の1つとして、原子力発電所をずっと描きたかったと言っていた。でも描くことのなく終わってしまった。理由は……。 大人になってから改めて「ピラミッド」の絵本を娘と見た時、あまりにもよくできていて驚いた。マクロからミクロ至る面白さが本当に素晴らしかった。 かこさとしさんが亡くなった今、かこさんに顔向けできるような、おとなになれただろうか。こどもに、ちゃんと大事なことを伝えられるおとなになれているだろうか。 核の脅威、戦争の脅威から未だ逃れられず、恥ずかしくもある。 だるまちゃんを読んで育っていった大人なのに。

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2026/02/16

カラスのパン屋さんやだるまちゃんとてんぐちゃんの絵本を描いた作家の自叙伝である。自分が戦時の軍国主義の子どものときからどのように育ち配線を迎え、さらにセツルメントで子どもとどのように関わり、45歳になって会社と絵本作家の二本の草鞋を脱いで絵本作家になったいきさつまで、丁寧にかいて...

カラスのパン屋さんやだるまちゃんとてんぐちゃんの絵本を描いた作家の自叙伝である。自分が戦時の軍国主義の子どものときからどのように育ち配線を迎え、さらにセツルメントで子どもとどのように関わり、45歳になって会社と絵本作家の二本の草鞋を脱いで絵本作家になったいきさつまで、丁寧にかいてある。さらに原発事故についての説明をしない大人についても戦時と同じである、という指摘は新鮮であった。教員養成大学の学生にもぜひ読んでもらいたい本である。

Posted by ブクログ