商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/09/30 |
JAN | 9784103326236 |
- 書籍
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手のひらの京
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手のひらの京
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商品レビュー
3.6
88件のお客様レビュー
久しぶりに綿矢りさ作品を読んだ。 千年のみやこ京都と明治維新後150年ちょっとの東京とでは、みやことしての年季が違う一方で、今の京都は行政と経済面では一地方都市に過ぎない。 そうしたギャップを当の京都人がどう消化されているのか、片田舎で生まれ育った自分としては、よく想像が出来...
久しぶりに綿矢りさ作品を読んだ。 千年のみやこ京都と明治維新後150年ちょっとの東京とでは、みやことしての年季が違う一方で、今の京都は行政と経済面では一地方都市に過ぎない。 そうしたギャップを当の京都人がどう消化されているのか、片田舎で生まれ育った自分としては、よく想像が出来ないけれど、綿矢さんによる京都独特の「いけず」文化の解説は、よく理解出来た気がする。 綾香(図書館司書31)、羽依(大企業一般職OL一年目)、凛(バイオ化学専攻の修士2年生)の三姉妹は、それぞれまったく似ていないけれど仲は良く、それぞれ魅力的な人格だ。 綾香の描写で、顔がミッフィーそっくり、というくだりがあり、映画化される場合には難所となりそうだ。 少なくとも2回は登場する、羽依の啖呵の切り方は、とても爽快だけど、気持ちいいのはその時だけで、あとはひたすら気まずいだろうなあ。彼氏の梅川くんが、「ヤクザみたいだった」と評すくらいだし。 凛の東京での就職にずっと反対してきた理由として、母親が「都会を夢見て上京して、でも期待通りに行かなくて辛い目にあってボロボロになるんちゃうかと、ずっと心配ばっかりしてた」と述べるくだりは、そういう愛情表現もあるのだな、と意外に思った。 自分が育てた子には、思う存分挑戦して欲しいし、あとで何かうまく行かなかった時に親や周りのひとのせいのせいにするような人間にはなって欲しくない。自分自身を責めて追い詰めて欲しくもないけど。 京都は小さな閉鎖的なまち、という含意のタイトルなのだろうけど、手にとって慈しむ感じもあって、綿矢さんの京都観がよく出ているなと思った。
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京都、家族、三姉妹の日常を描いた物語。 心地いい物語だった。 歴史ある古都京都の観光地ではない姿が垣間見れる魅力ある作品。 三姉妹と母親に少しずつ自分を重ね、さらりと読み終えた。 私にとっての京都は非日常だけれど、また行きたいな。
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羽衣ちゃんの客観的で気の強いとこがすき 色んなことに目を配れる分傷つくことも多いだろうからそれも分かって味方になってくれる人と出会えたらいいなと思った 出てくる男が魅力なさすぎるんよ
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