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職業としての小説家

825円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/09/28 |
JAN | 9784101001692 |
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職業としての小説家
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商品レビュー
4.3
153件のお客様レビュー
とても印象に残る本だった。 印象に残ったパートはたくさんある。例えば、下記のような部分だ。 【引用】 今の時点で言えるのは、僕はそれらの作品を書くにあたって惜しみなく時間をかけたし、カーヴァーの言葉を借りれば、「力の及ぶ限りにおいて最良のもの」を書くべく努力したということくらいで...
とても印象に残る本だった。 印象に残ったパートはたくさんある。例えば、下記のような部分だ。 【引用】 今の時点で言えるのは、僕はそれらの作品を書くにあたって惜しみなく時間をかけたし、カーヴァーの言葉を借りれば、「力の及ぶ限りにおいて最良のもの」を書くべく努力したということくらいです。どの作品をとっても「もう少し時間があればもっとうまく書けたんだけれどもね」というようなことはありません。もしうまく書けていなかったとしたら、その作品を書いた時点では僕はまだ作家としての力量が不足していた-それだけのことです。残念なことではありますが、恥ずべきことではありません。不足している力量はあとから努力して埋めることができます。しかし失われた機会を取り戻すことはできません。 僕はそのような書き方を可能にしてくれる、自分なりの固有のシステムを、長い歳月をかけてこしらえ、僕なりに丁寧に注意深く整備し、大事に維持してきました。汚れを拭き、油を差し、錆びつかないように気を配ってきました。そしてそのことについては、一人の作家として、ささやかではありますが誇りみたいなものを感じています。個々の作品の出来映えや評価について語るよりも、むしろそういうジェネラルなシステムそのものに対して語る方が、僕としては楽しいかもしれません。具体的に語りがいがあります。 【引用終わり】 村上春樹という作家・小説家は、小説を書くにあたって、その時々で最大限の努力を尽くしてきたばかりではなく、良質な小説を書く方法論についても、自ら努力して編み出し、それを維持・改良するためにも、最大限の努力を払っているということを言っており、そして、本書を読めば、実際に村上春樹がそのような最大限の努力を、長年に渡ってストイックに、誠実に続けてきたことが、よく分かるようになっていて、そこがとても印象深く感じた。 村上春樹の小説は、作品によって好き嫌いはあるが、それでも、それらが誠実な努力の裏づけをもった作品であることを知ることが出来て、とても良かったと思う。
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久しぶりに、村上春樹さんの本がとても読みたくなった。 若い頃に流行りに乗って?よく読んだけれど…正直なところどれもよく分からないなぁという印象だった。 今ならわかるところもあるかもしれない。 分からなかったくせに…村上春樹さんの文体はすごく読みやすくて好きだなぁと思っていて、文...
久しぶりに、村上春樹さんの本がとても読みたくなった。 若い頃に流行りに乗って?よく読んだけれど…正直なところどれもよく分からないなぁという印象だった。 今ならわかるところもあるかもしれない。 分からなかったくせに…村上春樹さんの文体はすごく読みやすくて好きだなぁと思っていて、文体の謎(自分が英語で書いたものを日本語に翻訳して体得した文体…!)が解けて、めちゃくちゃ小説を読んで確認したくなる。それだけじゃなくて、音楽を好むみたいだからそのリズム感的なものもあるのかなとも思ったけど。 自伝的エッセイなので、ハルキストの方はきっと読んでいて感動するんだろうなと思います。全体的にストイックでやっぱ天才は努力家でもあるのだなと、本人はなんでもないことのように書いているけれど、やはり素晴らしいと思いました。
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村上作品はこのようにして創られているのかととても面白く読み進めた。個人的には、ドカベンの作者が「まさかあそこでドカベンがホームランを打つとは思わなかった」と語っていたのと同じ感覚を村上春樹さんが小説内の人物から得ていることが特に興味深かった。
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