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保守主義とは何か 反フランス革命から現代日本まで 中公新書2378
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保守主義とは何か 反フランス革命から現代日本まで 中公新書2378

宇野重規(著者)

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保守主義とは何か 反フランス革命から現代日本まで 中公新書2378

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2016/06/01
JAN 9784121023780

保守主義とは何か

¥1,056

商品レビュー

3.9

33件のお客様レビュー

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2026/02/25

「保守主義」とは本来なんなのか、がめちゃくちゃわかりやすく書いてある。 人権などの抽象的な理念を掲げて急進的な改革を推進する勢力に対して、人間は不完全であり、人間の理性や知性ですべてを把握することはできないという前提のもと、伝統や慣習を重視し、守るべきものは守る、変えるべきもの...

「保守主義」とは本来なんなのか、がめちゃくちゃわかりやすく書いてある。 人権などの抽象的な理念を掲げて急進的な改革を推進する勢力に対して、人間は不完全であり、人間の理性や知性ですべてを把握することはできないという前提のもと、伝統や慣習を重視し、守るべきものは守る、変えるべきものは変えるという思想が保守主義である、というのがざっくりした理解。 もっとも、近年では、進歩主義が力を失うのに伴い、保守主義も迷走している。 特に日本の保守思想は、何を「正統」とするのか(天皇なのか、明治維新なのか、戦後体制なのか)が曖昧で、ただずるずると現状維持をする思想になってしまっている。 アメリカの「自由」やフランスの「民主主義」、のような、建国から続く一貫したストーリーを確立することが大事だ。 僕は自らは左派だと思っているが、人間の理性を過信せず、歴史への反省と敬意を払うことの大切さを忘れないようにしたい。 「湖に浮かべたボートを漕ぐように、人は後ろ向きに未来へ入っていく」(ポール・ヴァレリー) 「伝統とは、あらゆる階級のうちもっとも陽の目を見ぬ階級、われらが祖先に投票権を与えることを意味するのである。死者の民主主義なのだ。」(オルテガ)

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2026/02/11

保守思想史の決定版。 エドマンド・バークから現代にまで連なる保守主義を、それぞれの時代における進歩主義の潮流に合わせて紹介するコンパクトな概説書。「保守」がプラスティックワード化した現代において、保守思想を丁寧に捉え直したいという著者の意欲が垣間見えた。 源流であるバークの保...

保守思想史の決定版。 エドマンド・バークから現代にまで連なる保守主義を、それぞれの時代における進歩主義の潮流に合わせて紹介するコンパクトな概説書。「保守」がプラスティックワード化した現代において、保守思想を丁寧に捉え直したいという著者の意欲が垣間見えた。 源流であるバークの保守思想は、❶制度(法・慣習・暗黙のルール)❷歴史的蓄積❸自由の擁護❹民主主義に則ったものであり、ここを理解しておくと、後の時代の思想家の話も理解し易い。フランス革命や社会主義、大きな政府といった進歩主義の内に潜む無意識の傲慢を暴き出した保守思想は深みがあり、楽しく読み進めることが出来た。個人的には、計画や合理性に基づく社会主義を鋭く批判した、ハイエクやオークショットの思想を興味深く感じた。 終章にある通り、進歩主義の退潮が明らかな現代において、保守主義の思想的基盤は揺らいでいると言わざるを得ない。個人的な「何かを守りたい」という感情を起点とした、開かれた保守主義の確立を目指すにあたって、本書で触れられた過去の保守思想について学び直し、再解釈していくことが有意義であろう。 政治信条は保守であると自認する方々にこそ読んでほしい一冊である。

Posted by ブクログ

2025/12/30

自分って、保守主義だったんだ。これが読了後の感想である。リベラルだと思い込んでいた自分にとってあまりにも大きな衝撃だった。私はZ世代に生まれた。周りに流されて福祉、環境問題を経済活動よりも優先する「リベラル」を志向しながらも、彼らが描くあまりに美しすぎる理想論に気づかない程度の違...

自分って、保守主義だったんだ。これが読了後の感想である。リベラルだと思い込んでいた自分にとってあまりにも大きな衝撃だった。私はZ世代に生まれた。周りに流されて福祉、環境問題を経済活動よりも優先する「リベラル」を志向しながらも、彼らが描くあまりに美しすぎる理想論に気づかない程度の違和感を持ってきたと振り返って思う。環境問題と経済活動って矛盾してるけどどうやって両立しようと思ってるの、原発止めてもいいけれども、日本の鉄道やインフラが止まってもいいの、など…もちろん実現可能な対案を出すなら環境問題に取り組むのは賛成ではあるけれども。かといって、参政党をはじめとする「保守」と位置付けられる政党の支持はしていない。 宇野先生が提示する保守主義とは、今の日本で空中分解し、ひとまず反グローバリズム、愛国を叫ぶ保守「派」ではない。本来は、長い歴史の中で蓄積してきた習慣や歴史、文化を尊重しながら現代の問題を絡ませて漸進的に変化していく営みを指す。一方でリベラルとは、過去と断絶し自分たちの理性を念頭に置いた社会制度設計をゼロから行っていく営みだ。過去からの慣習には当然誤っているものもあるし、それは時代に合わせて変化していくべきだ。しかし、それらを役に立たないとばっさり切り捨てる姿勢には疑問が残る。今でも根強く残るものにはそれなりの理由があると想像する(いわゆるJTCと揶揄される日本の大企業の慣習だって、過去の蓄積による致し方ないこともあるのだろうと思った、変化は必要だが)。 保守主義はリベラルが避ける階層や権威、神聖を容認する。欧州のキリスト教信仰、かつての身分制度から生じるこの姿勢は、急激に近代化を進めた日本とは相いれず、私もそれは共感できない点ではあったが、それでも自分は過去の偉人たちの営みや苦労の末に残った慣習をまずは尊重し、現代問題と照らし合わせてゆっくりと変化を起こすことには賛同できた。 特に印象に残ったのは最後の章で、吉田茂がアメリカに安全保障を大きく依存するという犠牲を払っても、自衛隊を最小限に留め、小さな政府を優先して経済活動を大きく進めた、という視点である。安全保障を犠牲にして、経済大国の礎ができたなら、うーん、、、まあそうぜざるを得なかったか、と受け入れられた。

Posted by ブクログ