商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2015/02/01 |
| JAN | 9784167902933 |
- 書籍
- 文庫
64(下)
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64(下)
¥880
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商品レビュー
4
383件のお客様レビュー
警察とマスコミの複雑な関係を描いた本作は、現実の誘拐事件を基にした緊迫感あふれるストーリーが展開されます。警察広報官の視点から、捜査の裏側や刑事部との軋轢、記者クラブとの対立がリアルに描かれ、読者はそのドロドロした世界に引き込まれます。特に終盤の盛り上がりは圧巻で、一気に読み進めることができるでしょう。
事件の解決に至らない部分もリアリティを感じさせ、登場人物たちの複雑な感情や信頼の大切さが心に響きます。多彩なキャラクターが絡む中で、全体の流れを追うのは難しい場面もありますが、それでも作品の魅力は色あせません。物語の中で織り込まれたクリスマスローズの象徴が、登場人物たちの思いを深く印象づけ、感動を呼び起こします。
※この内容はAIが作成したものであり、ブックオフ公式オンラインストアの見解や意図を示すものではありません。
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上巻は舞台を整えるのに徹していたが、下巻はそれらが動き出し素晴らしかった。三上の心労は計りかねる… 誘拐事件が実は64の続きだったというのは全然気づいてなくとても驚いた。雨宮犯人説はどこかで一瞬考えたけどいつのまにか除外してしまっていた。幸田も結局共犯だったとは… 日吉が絡んでると思ってたけどそれは勘違いだった。 記者との駆け引きはやや冗長で退屈にも思えた。 松岡かっこよすぎる。 結局あゆみは戻らず、64事件の結末も語られない。 消化不良に思えるが、この作品はこれでいいのかもしれない。
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上巻からの緊迫感はそのままに、広報室のメンバーや記者との関係性も深堀され、わだかまりが解消されるシーンには目頭が熱くなりました。三上広報官、松岡捜査一課長 参事官の関係性がとにかく良いのよ。「この人の下で働きたい」。そんな上司に出会いたいし、一生に一度は言われてみたい言葉でもありますよね。 刑事部、警務部、本庁、記者、遺族とそれぞれの思惑がひしめき、誰がどの情報を知ってるのかを考えだすとわけがわからなくなってきますが、それが綺麗に収束するのがとても爽快でした。序盤色々あった問題は結局のところ何一つ解決していないのにこの爽快感は何だろう。三上が積み重ねていった「自分の立場で何が正しいのか」を追求する姿勢。仲間を大事にする姿勢。これが響いたからかもしれません。誤解や対立があった人同士が、少しだけ理解し合う瞬間に強く心が動かされたのも無関係ではなさそうです。 物語の最後では秘密を多く抱える者が生き残る、漏らせば足元をすくわれる的なことが書かれていました。隠蔽を肯定するわけではないが、秘密を明かすことの美徳、明かさないことの美徳の両面を見た気がしました。学校教育を振り返ってみても、児童書を読んでも、秘密を秘密のままにすることの美徳など目にした記憶はありません。悪いことをしたら罰せられる。勧善懲悪のみが美とされている。ただこの三上さんらは保身の為に秘密を守っているのではなく大切な人を守るために秘密を守っている。しかも自分の落ち度ではないのにもし破られれば自分が矢面に立つ覚悟ものぞかせている。あゆみのことだってそう。あゆみのことを第一に考えているから、むやみに真実を追ったり、誰かを問い詰めたりしない。どんな理不尽に追い込まれようとも社会人としての矜持、人間としての矜持を忘れず職務を全うする。生き方の手本となる作品でした。
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『64(ロクヨン) 下』を読んでまず感じたのは、これは未解決事件の真相を追うミステリーである以上に、「自分の仕事に誇りを持つとはどういうことか」を描いた小説だった。 上巻では、昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件「64」を背景に、広報官・三上が記者クラブとの対立、刑事部と警務部の...
『64(ロクヨン) 下』を読んでまず感じたのは、これは未解決事件の真相を追うミステリーである以上に、「自分の仕事に誇りを持つとはどういうことか」を描いた小説だった。 上巻では、昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件「64」を背景に、広報官・三上が記者クラブとの対立、刑事部と警務部の確執、県警と警察庁の力関係に巻き込まれていく。下巻では、それまで別々に動いているように見えたものが少しずつつながり始める。そして物語が大きく動き出してからの緊張感は圧倒的だった。 特に面白かったのは、上巻でかなりのページを使って描かれてきた警察内部の人間関係が、決して遠回りではなかったことだ。刑事、広報、警務、記者。それぞれが違う立場にいて、それぞれに守らなければならないものがある。だから同じ警察組織の中にいても、正義は一つではない。下巻になると、上巻で積み重ねてきた対立や葛藤があるからこそ、一つひとつの判断に重みが生まれてくる。 その中心にいる三上も印象的だった。元刑事である三上にとって、広報官という仕事は当初、自分が本当にいるべき場所ではないという感覚があった。しかし記者と向き合い、組織とぶつかり、自分が何のためにそこにいるのかを考え続ける中で、広報という仕事に対する向き合い方が変わっていく。 読んでいて何度も考えたのは、仕事の価値は「どんな仕事をしているか」だけで決まるものではないということだった。自分が望んでいた部署にいることや、華やかな仕事を任されることだけが誇りではない。与えられた場所で、自分なりにその仕事の意味を見つけ、誰のために何を守るのかを考え抜く。三上の姿を見ていると、仕事への誇りとは肩書から与えられるものではなく、自分自身で作っていくものなのだと感じた。 そして『64』が単なる組織小説で終わらないのは、物語の中心にずっと「あの日、娘を奪われた家族」がいるからだと思う。警察にとって64は未解決事件であり、組織にとっては重要案件である。しかし遺族にとって、それは十四年前に終わった事件ではない。時間がどれだけ経っても、失った人を待ち続ける時間は続いている。この視点があることで、警察内部の権力争いだけではない、人間の物語としての重さが最後まで残った。 上巻では、正直なところ登場人物も多く、警察内部の対立も複雑で、「この話はどこへ向かうのだろう」と感じる場面もあった。しかし下巻まで読むと、その積み重ねが一気に効いてくる。何気なく読んでいた会話や人物の行動にも意味が生まれ、最後には「64」という事件そのものの見え方まで変わっていく。この回収の気持ちよさは、上下巻を通して読んだからこそ味わえるものだった。 それでも、読み終えたあとに一番残ったのは事件の仕掛けではなかった。 組織の論理に従うのか、自分が正しいと思うことを選ぶのか。仕事と家族のどちらを優先するのか。自分の立場を守るのか、それとも誰かのために踏み出すのか。三上は何度もその境界に立たされる。そこには簡単な正解がないからこそ、彼が最後まで自分なりの答えを探そうとする姿に引き込まれた。 『64』は、警察という巨大な組織を描きながら、最後まで描いていたのは一人ひとりの人間だった。 組織の中で働いていると、自分一人では変えられないことはいくらでもある。それでも、自分がどちらを向いて仕事をするのかだけは選ぶことができる。 事件の真相を知った驚き以上に、そのことが強く残った。 上巻の長い積み重ねを含めて最後まで読んでほしい。すべてが動き始めたとき、それまで読んできた時間そのものが、この物語の面白さに変わる。警察小説としてだけではなく、「働くとは何か」を考えさせられる一冊だった。 #2026年36冊目
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