商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 祥伝社 |
発売年月日 | 2014/10/01 |
JAN | 9784396340698 |
- 書籍
- 文庫
木暮荘物語
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木暮荘物語
¥660
在庫なし
商品レビュー
3.7
322件のお客様レビュー
理想的な生き方を阻む性、促す性、いろいろな性の形が描かれています。女性作家が性を描いた作品は多いですが、私が出会った作品の中では、1番すうっと入ってきたような、1番(私の感覚と)乖離がなかったような…。ただ、官能系ではないにしろ、1話ごとにセックスセックスとくるのと、尻切れ感のあ...
理想的な生き方を阻む性、促す性、いろいろな性の形が描かれています。女性作家が性を描いた作品は多いですが、私が出会った作品の中では、1番すうっと入ってきたような、1番(私の感覚と)乖離がなかったような…。ただ、官能系ではないにしろ、1話ごとにセックスセックスとくるのと、尻切れ感のある結末に、読み疲れてしまった章もありました…とは言え、最終章で本作品への愛おしさが爆発。中途半端でいい加減で不器用な登場人物ばかりでしたが、一生懸命に生きる姿にエネルギーをもらうとともに、「もっと適当に生きても何とかなるかな」と、日々の生活に疲弊し切った私は思ったのでした♪
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三浦しをんが書く人間が好き。 だから、これもとてもよかった。 ただ昔マッチングアプリで出会った男性と初めてデートした時に「小暮荘物語が1番好きな本」って言ってたけど、初対面で言うような本では無いだろと思った
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江戸時代の長屋暮らし、または途上国の下町ってこんな感じなのだろうか。 三浦さんの小説によく登場する、「おんぼろ木造アパート」「若い住人」「犬または猫」というフレームワーク。住人同士が日々助け合って過ごすような、生活感が溢れているお茶の間ホッコリ小説かと思ったら、性生活が露骨に描写...
江戸時代の長屋暮らし、または途上国の下町ってこんな感じなのだろうか。 三浦さんの小説によく登場する、「おんぼろ木造アパート」「若い住人」「犬または猫」というフレームワーク。住人同士が日々助け合って過ごすような、生活感が溢れているお茶の間ホッコリ小説かと思ったら、性生活が露骨に描写され、登場人物のプライベート丸出しの短編集だった。そりゃ、恥ずかしいけど、生きていれば誰だってありますよね・・・ ただし、登場人物同士の希薄で淡白な関係性、微妙な距離感は現代そのもの。この描き方はリアリティがあって面白い。プライベートはお互い様というか見て見ぬフリの割り切り方で、恥じらいも無く、木暮荘に住み続けて(居座って)しまうわけで、登場人物それぞれが「不思議な異常さ」を持っている。 物語自体は楽しく読めてしまうのだか、何となく違和感が漂う。そもそも、前時代的な木造賃貸物件に、若い女性が住んでいて、日々のいざこざやオーナーのペットを媒介して入居者同士が少しずつ繋がっていく・・・という設定はユートピアなのかも知れない。スタイリッシュだけれども殺伐としたアーバンライフの中にある、おんぼろ物件というオアシス、そんな期待を読者に抱かせてくれる巧妙な仕掛けが、この小説に仕組まれているのだ。
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