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ファストファッション クローゼットの中の憂鬱
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ファストファッション クローゼットの中の憂鬱

エリザベス・L.クライン(著者), 鈴木素子(訳者)

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ファストファッション クローゼットの中の憂鬱

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 春秋社
発売年月日 2014/05/19
JAN 9784393333327

ファストファッション

¥2,420

商品レビュー

3.8

15件のお客様レビュー

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2021/01/16

相変わらず同じような本。私、なんだかんだ服に興味があるみたい。なんといっても、生まれてからずっと身につけるものだもんね。 裸で生まれてくるのに、その直後からほとんど裸になることはないって、考えてみると、とても不思議。 本の中で著者は2001年くらいの中国に乗り込んで、縫製工場を...

相変わらず同じような本。私、なんだかんだ服に興味があるみたい。なんといっても、生まれてからずっと身につけるものだもんね。 裸で生まれてくるのに、その直後からほとんど裸になることはないって、考えてみると、とても不思議。 本の中で著者は2001年くらいの中国に乗り込んで、縫製工場を見て回ってますが、当時、すでに中国の方もどんどんおしゃれになっていて、服をどんどん買うようになっていること、中国で作るコストも上がっていることなどが書かれています。 今はもう、だいぶ中国離れが進んできているようなことがあとがきに書いてありました。 かなり長い本で、でも、アパレル業界の問題点が網羅されているような感じのよい本だと思いました。 著者の熱意を感じます。 高い服はどんどん高く、逆に安い服はとことん安くなっていて、二極化が進んでいること。 薄利多売方式の維持のため、安い服をたくさん買ってもらえるよう、どんどんたくさんの服を作るようになってること。 昔、服は自分で作るものだったし、既製服が普及してからも買うほうは服についてそれなりの知識を持っていたけれど、今は誰もがデザインと値段でしか服を選ばなくなっていること。 安いからとりあえず買っておいて、気に入らなければ捨てたり寄付したりすればいいや、と思っている人が多いけれど、すでに服はリユース不可能な量が生み出され続けていて、ほとんどがゴミになるしかないこと。 そして、大量の服が生み出される過程で、自然も資源も人も損なわれていること。 最後は、自分で服を作ったり、繕ったりしている人を取材していて、やっぱり行き着くところはそこなんだ!と嬉しくなりました。 一年間一枚の服で暮らす「ユニフォーム・プロジェクト」、着る服のアイテムを6点以下に絞り一ヶ月それだけを着て過ごす「シックス・アイテムズ・オア・レス」などのプロジェクトを知れたことも面白かった。 最近、3ヶ月33アイテムで暮らすという「プロジェクト333」というのを知ったのだけど、そういう試みをしている人がいると知ると励みになるよね。 なんといっても、少ない服で暮らすことの最大のネックは、人の目だと私は思っているので。 「あの人、いつも同じ服着てる」って思われてるんじゃないかという、勝手にそんなことで自分を責めて、いろんな格好しなくちゃって思ってるところがあるから、こういうプロジェクトに取り組んでるんですよ、って言えるのはいいなって思います。 私もスローファッションで。 慎重に選んで買う量を減らし、繕ったりしながら長く着る、を実践したいと思います。

Posted by ブクログ

2020/11/09

アメリカではアパレル業界が30年ほどで大きく様変わりした。国産の衣料品が姿を消し、超高額な品と格安品の二極化が進んだ。値段の高いブランド品でも品質が高いとは限らず、市場は大量の粗悪品であふれて人々は服を使い捨てるようになった。アメリカの服飾産業でなにが起きたのか?本書はこの疑問に...

アメリカではアパレル業界が30年ほどで大きく様変わりした。国産の衣料品が姿を消し、超高額な品と格安品の二極化が進んだ。値段の高いブランド品でも品質が高いとは限らず、市場は大量の粗悪品であふれて人々は服を使い捨てるようになった。アメリカの服飾産業でなにが起きたのか?本書はこの疑問に答えてくれる。 本書によれば、アメリカ人はいまだかつてないほど多くの服を持っている。とは言えアメリカ人が昔と比べて衣料品にお金をかけるようになったわけではない。格安ファッションが出回り、衣服の価格が下がったのが理由だ。アパレル企業は服を「格安」で提供するために縫製工場をアメリカ国内ではなく人件費の安い中国やバングラデシュに置く。しかし消費者が求める低価格に応えるためには工場をアジアに移すだけでは不十分だ。最低賃金(を下回る賃金)を従業員に強い、劣悪な労働環境を放置し、生地の質を可能な限り下げる。それでも低価格に慣れた消費者は「高い価格を不当と見なす」ため、企業はさらに価格を下げざるを得なくなる。「いまだかつてない大量販売」(128ページ)を展開するファストファッションがこの悪循環を助長している。 こうした状況は多方面に多くの損害をもたらしている。著者の主張は3つにまとめられるだろう。①ファッション関連企業が海外へ進出した結果、産業が衰退し多くの人が失業した。また、賃金も下がった(2章)。②市場に出回る服が粗悪になり、生地の品質や仕立ての良い服を見つけるのが難しくなった。本当に質の良い服があっても、それらの価格は手が届かないくらい高い(3章)。③資源を枯渇させるほど大量に服を製造することで環境に過大な負荷がかかっている。それらの大量生産された服は大半がリサイクルされず大量のゴミを生んでいる(5章)。 この状況を改善するための方策として著者が本書で提案するのが裁縫(8章)とスローファッション(9章)だ。どちらにも共通するのは一人ひとりが購入数を減らし、それぞれによりお金をかけるということ。つまり良い物を少なく持って長く使おうというのである。著者自身は裁縫を覚えて格安ファッションと距離をおくようになった。服を自分に合うように作り直すことを知って、服との接し方が変わったようだ。スローファッションにはファッション性という強みがあり、地域で作られた「自己表現のための服」にお金をかければ社会全体を元気にすることができるとも著者は言う。 「最新のものを最安値で手に入れる」を信条として格安ファッションを買いあさっていた著者は、本書の書き終えるころにはすっかり宗旨変えしてしまった。「格安ファッションにお金をかけるのがどんなに無駄か、今は身にしみて感じている。何しろ生地も仕立ても、持つ価値のないものがほとんどなのだから」(252ページ)という著者の言葉は印象的だ。

Posted by ブクログ

2020/07/11

「GUだけでこんなにおしゃれ!」とか、もう時代に合ってないと再認識。犠牲者が多すぎるよな…。おじいちゃんのお下がりがいまだに着れるのに、先月買ったザラのシャツは毛玉だらけ、とか、よくある。裁縫はできないので、さっそくお直しの店に行った。行動を変えてくれた一冊。

Posted by ブクログ

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