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社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学
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社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学

ジョナサン・ハイト(著者), 高橋洋(訳者)

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社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 紀伊國屋書店出版部
発売年月日 2014/04/25
JAN 9784314011174

社会はなぜ左と右にわかれるのか

¥3,080

商品レビュー

4.1

33件のお客様レビュー

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2025/11/06

何故保守とリベラルは分断されて相互理解が難しいのか、道徳心理学と進化心理学の視点から読み解く書。学術書ではなく一般向けで読みやすい。 5年ほど前に一度読んだが、今読むとより実感が湧きやすい。 各々が重視する正義の基盤が違うという説明で、日本の政党の演説を見比べてみると参政党と立...

何故保守とリベラルは分断されて相互理解が難しいのか、道徳心理学と進化心理学の視点から読み解く書。学術書ではなく一般向けで読みやすい。 5年ほど前に一度読んだが、今読むとより実感が湧きやすい。 各々が重視する正義の基盤が違うという説明で、日本の政党の演説を見比べてみると参政党と立憲民主党がそれぞれ右派左派の説明通りになっていて面白い。

Posted by ブクログ

2025/05/16

 アメリカの大統領選と、それに続く世界の分断のような状態が気になる昨今に、とても良い思索や勉強になりました。本書の邦題になっている「社会はなぜ左と右にわかれるのか」という疑問に対する回答は、どうやら「私たちの心は自集団に資する正義を志向するよう設計されているから」であるようです。...

 アメリカの大統領選と、それに続く世界の分断のような状態が気になる昨今に、とても良い思索や勉強になりました。本書の邦題になっている「社会はなぜ左と右にわかれるのか」という疑問に対する回答は、どうやら「私たちの心は自集団に資する正義を志向するよう設計されているから」であるようです。そしてショッキングなことに、人がリベラルと保守のどちら寄りになるかはある程度、個々人の遺伝に織り込まれているとのことです。  本書を読んでいて自分は悲しくつらくなるような気分がしました。というのは、「理性の持つ力が世界を覆って世界がもっと良くなったらいいな」「くだらない感情、表層的な直感に左右されないように生きたいな」というような、自分が漠然と持っている理想のイメージが打ち壊されるように感じたからです。本書によれば、道徳的な思考、論理的な判断というものは多くの場合に後付けである。判断を行うのはもっぱら情動。人は滅多に道徳的判断を変えない。道徳的な思考は政治家の票集めに近い「ポーズ」にすぎない。私たちの正義心はたやすく戦闘モードに入る。思考はどんな結論にも導いてくれてしまう。など、理性への憧れを粉々に砕くような言説と証拠が並べられています。ただ、組織に多様性があれば、個人の直感がそのまま集団の直感にならないので思考の余地ができる、ということは、多様性が望ましいことの根拠としてわかりやすく、覚えておきたいです。  面白いのは著者が民主党寄りでありながら、共和党の方が主張のバランスが良いとか、理想の高いリベラルが道徳資本を食い潰すとか、リベラルの素朴な幻想を批判していることです。また、自分のすぐ周りに帰属意識を持てて安心できる小集団があるからこそ、人は頑なになって万人に対する闘争状態に入るようなことなく世界を愛せる、というのは、なるほど現実的にはそうなのかと思いました。リトル・イタリアやチャイナ・タウンはNYCにも必要ということです。日本人が世界で愛される良き世界市民であれるとしたら、それは日本という閉鎖社会が足元にあるからにほかならないのかもしれません。  世界を良くする方法は理想で考えるのではなくて、現実的に考えないといけませんね、と思いました。

Posted by ブクログ

2024/08/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 紀伊国屋書店のノンフィクション特集として平積みされていて興味があったので読んだ。選挙のたびに自分の肌感覚と結果の違いに驚くことが多く、たとえば先日の都知事選での石丸候補の躍進などは想像していないことであった。もはや分断が当たり前の世界において、右派、左派の原点を科学的な視点で見つめ直す一冊で非常に有用であった。正直、本著の内容をすべて信用していいのかという点はなんとも言えないが、どうして左派が今窮地にあるのかは理解できた。  タイトルにもなっている議題に至るまでの前提となる知識の解説に十二章あるうち十章を割いている。主には「道徳とは何か?」というテーマについて、哲学、心理学、生物学、社会学といった様々な学問からアプローチを行い、「正しい」と各人が感じるプロセスやどのように思想が形成されていくか、膨大な引用とともに説明がなされている。本文中の注釈だけで60ページもあるし、トータル500ページオーバー。著者自身もToo muchだという認識はあるようで、章末に毎回まとめが用意されており論点を整理してくれているのはありがたかった。ただそれでも自分の脳のキャパでは、全部の議論をフォローできていない気がする。  メインの主張がいくつかある中で興味深かったのは、直感と理性に対する、象と乗り手のアナロジーであった。我々は理性的で考えた結果、判断や結論を下していると考えがちだが、実態は逆で本能的に結論を決めつけ、その後に理性で判断理由を補強しているという主張であった。つまり象が先に動き出していて、乗り手はあくまで微調整でしかないということ。また道徳的な問題に関して考えを変える可能性のある手段は人との対話のみ、という主張はそれこそ直感と一致した。同じようにシニカルな視点として、グラウコンの「私たちは、真に正しくあるよりも正しく見えることに配慮する傾向を持つ」という話もSNSで個人が意見を発信しやすくなった今こそ重要な主張だと感じた。哲学は本当に古びることのない偉大な学問よ…  本の命題に答えている内容としては、六つの道徳基盤による右派、左派に対する分析が挙げられる。ケア/危害、自由/抑圧、公正/欺瞞、忠誠/背信、権威/転覆、神聖/堕落といった六軸の中で右派、左派が重要視しているものは何か?左派はこのうちケア/危害、自由/抑圧を大事にしているが、残りの項目をおざなりにしている。それに対して右派はそれぞれをバランスよく大事にしているので、票を集める観点で見れば広く抑えることが可能だろうのことだった。具体的にオバマが大統領に当選した際のムーヴを例に挙げながら解説してくれており分かりやすかった。社会の構成員の思想として右派、左派ともに両極に振り切れた人よりもグラデーションがある中で広く感情を捉えるアプローチが必要であることがよくわかった。合理的な政策の議論ももちろん大切だが、情動の部分が大きく作用していることは否定し難い事実としてある。最終章になって、やっと具体的に右派、左派について深く考察していて、ここはかなり読み応えがあった。結論としては「根本的に悪い人はいない。両方言い分があり、それぞれの良いところを活かして社会を前進させるしかない」というある種、玉虫色にも見える結論ではある。しかし、本来政治とはそれぞれの主張をぶつけ合い、妥協点を見出していく作業のことであり、今は一歩も譲らないことが是とされてしまうことに問題がある。本著がたくさんの人に読まれて、右派、左派が歩み寄れる時代が来て欲しい。いや来ないのか…

Posted by ブクログ