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押絵の奇蹟 角川文庫
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押絵の奇蹟 角川文庫

夢野久作(著者)

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押絵の奇蹟 角川文庫

748

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2013/10/25
JAN 9784041010440

押絵の奇蹟

¥748

商品レビュー

3.5

18件のお客様レビュー

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2026/03/04

ナンダカ、切ナクテ、ウツクシイ──
 そんな感想が、読み終えたあとに静かに残る一編。 ここ最近、夢野久作作品を続けて読んでいて思うのは、
彼の得意とする書簡体や独白文の小説には、少なからず語り手のナルシズムが滲み出る、ということだ。 それは作者自身の陶酔ではない。 
あくまで...

ナンダカ、切ナクテ、ウツクシイ──
 そんな感想が、読み終えたあとに静かに残る一編。 ここ最近、夢野久作作品を続けて読んでいて思うのは、
彼の得意とする書簡体や独白文の小説には、少なからず語り手のナルシズムが滲み出る、ということだ。 それは作者自身の陶酔ではない。 
あくまで、手紙を書いている登場人物の嗜好や自己陶酔であり、
だからこそ、語り手に高尚な人物や清廉な女性が選ばれると、
その文章で形作られる物語世界もまた、幻想的で妖艶な魅力を帯びてくる。 この感覚こそが、夢野久作という作家の人気の一端なのではないだろうか。
因縁や死といった題材を、陰惨でも恐怖でもなく、
どこか厳かで華美なものとして描き出すその趣向は、
谷崎潤一郎に近いものを感じさせる。 美貌のピアニストが舞台で吐血し、
女嫌いの名歌舞伎役者の兄がそれをそっと見守る。
故郷でも名高い別嬪嫁をはじめ、錚々たる人物たちが配された物語は、
まるで歌舞伎の舞台そのものを押絵に封じ込めたように、
ドラマチックなフィナーレへと進んでいく。 そしてラスト。これも、久作の得意技だ。 
──その後のことは、誰も知らない。
真実は、闇の中へ。 映画タイタニックのラストのように、読み終わった後に 冷たい水の底に沈んでいくような感じがする。 同じ「押絵」を題材にした作品なら、
私は 江戸川乱歩の
『押絵と旅する男』の方が好みではある。
展開が、圧倒的に早い!

Posted by ブクログ

2026/02/12

ずっと読みたかった中編3編が収録されて最後までわくわくしながら読んだ。 全て手紙形式で描かれているものだが、途中からは手紙ということも忘れて読み込んでいてポツポツ顔を出す手紙形式の文章にそういえばそうだったと気付かされるのが楽しかった。 表題作の「押絵の奇蹟」は精神学的要素が入っ...

ずっと読みたかった中編3編が収録されて最後までわくわくしながら読んだ。 全て手紙形式で描かれているものだが、途中からは手紙ということも忘れて読み込んでいてポツポツ顔を出す手紙形式の文章にそういえばそうだったと気付かされるのが楽しかった。 表題作の「押絵の奇蹟」は精神学的要素が入っていて、改めて夢野久作が描きたかった物語の造形を捉えられた気がする。 また作家生活に入るきっかけとなった「あやかしの鼓」が期待以上に面白くて読む手が止まらなかった。

Posted by ブクログ

2026/01/25

夢野久作の中篇ミステリ作品集『押絵の奇蹟』を読みました。 夢野久作の作品は、13年前に読んだアンソロジー作品『恐怖特急』に収録されていた『人の顔』以来なので久しぶりですね。 -----story------------- 江戸川乱歩が激賞した表題作をはじめ、中篇3篇を収録。 ...

夢野久作の中篇ミステリ作品集『押絵の奇蹟』を読みました。 夢野久作の作品は、13年前に読んだアンソロジー作品『恐怖特急』に収録されていた『人の顔』以来なので久しぶりですね。 -----story------------- 江戸川乱歩が激賞した表題作をはじめ、中篇3篇を収録。 明治30年代、美貌のピアニスト・井ノ口トシ子が演奏中倒れる。 死を悟った彼女が綴る手紙には出生の秘密が……。(「押絵の奇跡」) 江戸川乱歩に激賞された表題作の他「氷の涯」「あやかしの鼓」を収録。 イラスト・米倉斉加年 ----------------------- 1926年(大正15年)から1933年(昭和8年)に雑誌『新青年』に発表された以下の3篇が収録されています。  ■氷の涯  ■押絵の奇跡  ■あやかしの鼓  ■解説 中島河太郎 夢野久作の怪奇・幻想ミステリの魅力を凝縮した中篇3作を収めた作品集……いずれも手記・書簡形式の一人称で語られ、語り手の主観が物語の不気味さを増幅させる構造になっているのが特徴、、、 江戸川乱歩が激賞した表題作を中心に、妖艶さと恐怖が同居する独特の読後感が残る。 妖艶で不気味、しかしどこか甘美という夢野久作らしい世界観が3篇に共通している印象でしtね……いずれも手記・書簡形式で語られるため、語り手の主観が強く、語りの信頼性を常に揺さぶられながら読み進める感じです、、、 そんな中でイチバン好みだったのは、ロシア在住の日本兵が、スパイ事件に巻き込まれていく『氷の涯』、 極寒の地での孤立、疑心暗鬼、そして語り手自身の弱さが、事件の真相をさらに混迷させる展開……冒険譚の要素が強く愉しめましたね。 『押絵の奇蹟』と『あやかしの鼓』は、夢野久作らしい雰囲気は感じられましたが……物語に入り込めなかった感じでした。

Posted by ブクログ

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