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里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く 角川oneテーマ21
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里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く 角川oneテーマ21

藻谷浩介, NHK広島取材班【著】

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里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く 角川oneテーマ21

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/KADOKAWA
発売年月日 2013/07/11
JAN 9784041105122

里山資本主義

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商品レビュー

4

297件のお客様レビュー

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2024/06/01

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く 著:藻谷 浩介 著:NHK広島取材班 角川新書 D-67 ところとびとびになっているが、分かりやすかったです 本旨は、20世紀を象徴する、「マネー資本主義」に対して、過疎地から、あたらしいスマートな、「里山資本主義」を立ち上げよう...

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く 著:藻谷 浩介 著:NHK広島取材班 角川新書 D-67 ところとびとびになっているが、分かりやすかったです 本旨は、20世紀を象徴する、「マネー資本主義」に対して、過疎地から、あたらしいスマートな、「里山資本主義」を立ち上げようです ふんだんに手にする木材がなぜ地域の豊さとつながっていないのか という問いから始まった 気になったのは、以下です ■里山資本主義の原資 1.木質バイオマス発電 中国地方の山間部から、里山資本主義は誕生した  ①製材所でもてあましていた、木くずをつかって、「木質バイオマス発電」を行うこと  ②製材所の電力を100%まかなう  ③夜間は、その電力を電力会社に売電する  効果   ②製材所電力 100,000,000  ③売電    50,000,000  ①廃材処分費 240,000,000 合計     390,000,000 2.木くずを加工  かんなくず、などを、直径6mm長さ20mm の木製ペレットを作成  ペレットボイラーを導入  ⇒トマトのハウス栽培などの燃料節約に活用 3.CLTパネル 地震にもつよい、直角に張り合わせた合板 ヨーロッパでは認知がすすんでいるが、鉄筋コンクリート神話がある日本では、普及途上 ■里山資本主義の先進国:オーストリア ・木の徹底利用で、経済の自立を目指す ・オイルショックや、フクシマなどで、石油、原子力は価格変動、リスクが高い  なんとなれば、木材をつかったエネルギー革命だ、打倒化石燃料 ・背景には、自動車部品メーカーが集積する高度技術を有していること、つまり、技術に強い ・森林マイスター:森を持つなら、手入れをしっかり行わなければならない、それがオーストリア林業の哲学 ・オーストリアは、脱原発を憲法に明記している国家である ■マネー資本主義vs里山資本主義 ・20世紀の象徴である、マネー資本主義は、重厚長大産業を基盤として、莫大な投資、労働力の集約が必要な資本主義、このために、国家主導で、推進せざるをえなかった ・里山資本主義は、自己完結型の経済、地域復権の時代の象徴である  里山資本主義は、マネー資本主義に対立するものではなく、補完するものである  マネー資本主義にとなりに、サブシステムとして、里山資本主義も構築しておいたほうという感である ・里山資本主義は、マネー資本主義のアンチテーゼ  ①貨幣換算できない物々交換の復権  ②規模の利益への抵抗  ③分業原理への異議申し立て ■グローバル経済からの奴隷解放 ・過疎の島こそ、21世紀のフロンティアである ・1次産業へ帰着する若者、IT産業の倍以上である ・ニューノーマル消費:自分たちのための消費ではなく、人とのつながりのための消費  所有価値から使用価値へ ・オールドノーマル消費は、成長が是 ・グローバル時代は、強い者しか生き残れないという、誤解 ・耕作放棄地で、農業を行う ・スーパーなどでの野菜の購入ではなく、耕作放棄地で野菜を作れば、買う必要はない ・過疎を逆手にとる ■スマートシティ ・巨大発電所がもたらす膨大な電力を有する旧型の都市ではなく、町中や、近隣で作りだされる小口の電力を効率的に消費し、自立する21世紀型の新都市モデルを、スマートシティという ・都市:スマートシティ + 農村:里山資本主義 が、車の両輪となる ・天災に対応できるのは、里山資本主義 ・マネー資本主義を運用しつつ、里山資本主義を、保険として、安心感として、準備する ・高齢化しているから日本はだめだと言う論理ではなく、里山資本主義で、非貨幣価値を拡大させることで吸収する 目次 はじめに 「里山資本主義」のススメ 第1章 世界経済の最先端、中国山地―原価ゼロ円からの経済再生、地域復活 第2章 二一世紀先進国はオーストリア―ユーロ危機と無縁だった国の秘密 中間総括 「里山資本主義」の極意―マネーに依存しないサブシステム 第3章 グローバル経済からの奴隷解放―費用と人手をかけた田舎の商売の成功 第4章 “無縁社会”の克服―福祉先進国も学ぶ“過疎の町”の知恵 第5章 「マッチョな二〇世紀」から「しなやかな二一世紀」へ―課題先進国を救う里山モデル 最終総括 「里山資本主義」で不安・不満・不信に訣別を―日本の本当の危機・少子化への解決策 おわりに 里山資本主義の爽やかな風が吹き抜ける、二〇六〇年の日本 あとがき ISBN:9784041105122 。出版社:KADOKAWA 。判型:新書 。ページ数:312ページ 。定価:940円(本体) 2013年07月10日初版発行 2013年09月20日4版発行

Posted by ブクログ

2024/05/16

地方での持続可能な生活スタイルに関する多くの現場の知見と、経済に関する知見を両輪としていて説得力がある。 また文章も凄い。論文調ではなく、ドキュメンタリーのナレーションを読んでいるような心地よさがある。その分だけ自然、健康、地方の人間社会といった要素を消化しやすくするような描写...

地方での持続可能な生活スタイルに関する多くの現場の知見と、経済に関する知見を両輪としていて説得力がある。 また文章も凄い。論文調ではなく、ドキュメンタリーのナレーションを読んでいるような心地よさがある。その分だけ自然、健康、地方の人間社会といった要素を消化しやすくするような描写も多いため、素早く要点を読み解いていくには速読的な読み方が必要になるだろう。 文圧があり焚きつけるような熱意、強い主張を感じる。自分の重視する価値観に大半合致するため嫌味は感じないが、冷静に評価するためには意識的に一歩引いて全体像や自分の場合の実現可能性を検討する必要があると思う。 さて内容についてだが、自然と一体になる関係性や、自然・人・食との関係性から生じる心身の健康、直接的・積極的人間関係の見直しによる福祉の強化といった視点は私が普段から良しとする価値観であるが、これはやはり人の好みや向き不向きに大きく左右される。 資本主義に包摂され育った人間の、とりわけ持てるがため成功している側は、里山の魅力よりも資本主義的・都市的生活スタイルの方により満足感を得る傾向があって、本書でされる啓蒙を啓蒙と感じない。 里山資本主義の魅力や強みは、既存のマネー資本主義を完全否定はせず、スマートシティと里山資本主義の両立をむしろ推奨する点にある。 向き不向きや好みの差、人の性質の差はどうしても生じてしまうし、多様性重視の観点からもその差は残しておきたい。 スマートシティによってポジティブな人間性を取り戻すのも別途応援したい部分だ。 少なくとも現在、といっても本書から既に10年以上が経過してしまっているが、現在においてもまだマネー資本主義の比重はあまりにも大きい。 「新しい資本主義」として岸田政権が打ち出すのは投資立国であって、これは本書内で棄却されたアイデアの一つでしかない。 パンデミックは大きな意識の変化の種を植えたが、解決後まもなく生活スタイルは元に戻ってしまった。 ソロキャンプのブームも既に落ち着いてしまい、週末には都心の公園にテントを張っているのが多くみられる。 地方移住の例は調べれば多く出てくるが、既存の都市ー地方バランスを大きく変えるには至っていない。 日本人の意識やライフスタイルはじわじわと変化していくのだろうか。 少なくとも私は都会が性に合わず、今すぐにでも東京から脱出したい気持ちを10年以上にわたって持ち続けているが、結婚によってその実現可能性がほぼ潰されてしまっている。 自分の影響の輪の範囲で、可能な限り里山資本主義的ライフスタイルを増長できるように頭をひねり続け行動し続けようと思う。

Posted by ブクログ

2024/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「里山資本主義」の言葉を初めて聞いたが、とても魅力的な考えだと思った。今の社会はお金が最優先になっているけど、能登半島や東日本の震災のように、いざという時お金はただの紙切れとなってなんの役にも立たない。しかし、里山暮らしでは食べ物やエネルギーを自分達で自給した暮らしが可能なので、災害があってもあまり影響を受けない。もちろんお金は大事だからある程度稼ぐ必要はあるけど、里山の恩恵も利用する。出来ないことはお金に頼り、自給できるものは自給する。この二刀流の生活が1番基盤が強くて良い生き方だと思いました。自分も今ベランダ菜園をしておりゆくゆく田舎暮らしをする予定なので、とても参考になりました。お金だけに頼る都市型の生活は脆く壊れやすいので、うまく自給する割合を楽しみながら増やしていきたいと思いました。 ◎メモ ・お金を適度に稼ぐけど、畑で野菜を自給、田んぼで米を自給、ライフラインを自給できると二刀流が1番強い生き方だ。 ・たくさん働いてお金を稼いだとしても、時間がなくなり外食や家事代行など必要のないお金を使う必要が出てくる。そしてさらに稼ぐ必要が出るといったお金のループにハマり、本質的に自立した基盤の強い生き方と言えない。 ・自分で薪で煮炊きし、ソーラーパネルで電気を自給し、食べ物も畑や田んぼで自給する。この生活ができたら、災害が起きたり物流が止まっても生きていける。お金ばかりに頼る生活は、いざとなったら脆い生き方だ。災害に遭ったときにお金なんてなんの役にも立たないが、水や食料は生きていく糧になる。 ・エネルギーを外部に頼りすぎると、いざという時に弱い。 ・里山資本主義は、マネーだけに依存しない生き方。自然の恵みを最大限生活に活かすことで、お金を使う割合を減らせるし、自分達で生活を作っていく楽しさを感じれる。 ・お金は出来ないことを得たり達成するための交換ツールでしかない。自分達で出来るものは、自分達で自給する。 ・山をエネルギー源にしたら、無尽蔵にエネルギーを得ることができる。

Posted by ブクログ

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