商品レビュー
4.2
12件のお客様レビュー
(中略) 寄稿者たちの芸術は、ごく少数の読者に宛てられたものだと述べると、たぶん自分はその少数のひとりなのだろう、と彼は答えた。それに、この芸術はほんとうに新しいものはなにも自分にはもたらさなかった、と付け加えて、遠慮がちにさらに言った。 なにもすることがなく、どこも行くとこ...
(中略) 寄稿者たちの芸術は、ごく少数の読者に宛てられたものだと述べると、たぶん自分はその少数のひとりなのだろう、と彼は答えた。それに、この芸術はほんとうに新しいものはなにも自分にはもたらさなかった、と付け加えて、遠慮がちにさらに言った。 なにもすることがなく、どこも行くところがなく、つきあう友だちもなく、読書にも興味がないので、私は夕べのひとときを、下宿の部屋で書きものをして過ごしているのです、と。
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前半部分の散文詩はさておき、後半は、生きること、誰かを愛すること、感受性豊かな人は幸せにはならないということ、行動するためには他人の喜びや悲しみを想像してはいけないから。お金持ちになるということは、そういった排他的な考えを持つものだけの特権なのかもしれない。なかなか面白い本
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フェルナンド・ペソアは、 生前はまったく無名だったそうです。 没後27,000点以上の草稿が詰まったトランクが発見され、 一挙にその名が知れ渡ったみたいです。 その後は、紙幣に肖像が使われたり、 1905年創業の老舗カフェの前に銅像が設置されるなど、 いまではポルトガルの国民的詩...
フェルナンド・ペソアは、 生前はまったく無名だったそうです。 没後27,000点以上の草稿が詰まったトランクが発見され、 一挙にその名が知れ渡ったみたいです。 その後は、紙幣に肖像が使われたり、 1905年創業の老舗カフェの前に銅像が設置されるなど、 いまではポルトガルの国民的詩人と呼ばれているようです。 本書は架空の人物の手記という体裁をとっていますが、 まるでペソア本人の頭の中を覗き見ているようです。 生きることに対する虚無感、倦怠、 存在の不確かさなどについて、 とめどなく書き連ねてあります。 ペソアは70以上もの人格を創造して 作品を書き分けていたということですが、 自分が何者なのかということを知ろうとして いろんな人格になりきり、 けっきょく何者でもなかったという 思いに至ったのかもしれません。 誰にとっても自分が何者で、 どこから来てどこへ行くのかというのは、 わかろうとしても知りようのないものです。 ペソアは膨大な文章を書き続けることで、 カタルシスを得ていたのかもしれませんね。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え” http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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