商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2012/12/08 |
JAN | 9784152093424 |
- 書籍
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大いなる眠り
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大いなる眠り
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商品レビュー
3.5
34件のお客様レビュー
読み始めに感じた読みづらさというのはいつのまにか消えていた。その理由が慣れによるものであるか、そうでないかは定かではない。私は基本的にあとがきを好んで読書前に読んでしまう。だからと言って後悔したことは決してなく、また読んでよかったと思うこともない。ところが本作においてはあとがきを...
読み始めに感じた読みづらさというのはいつのまにか消えていた。その理由が慣れによるものであるか、そうでないかは定かではない。私は基本的にあとがきを好んで読書前に読んでしまう。だからと言って後悔したことは決してなく、また読んでよかったと思うこともない。ところが本作においてはあとがきを先に眺めることで、チャンドラーワールドに入り込むことができたと言える。読んでよかった。読みづらさの正体はひとつの要素にとどまらずいくつかあったのだろうと振り返ってみる。その一つがまさにしつこい描写なのだ。しかしこれがチャンドラーワールドたらせる要素であるのだと理解すれば、なるほど単にそれらの描写を読むのではなくマーロウをトレースするように自分で思い描けばいいと気が楽になった。 チャンドラーワールドを楽しんだことには違いないが、それと本作を面白いと感じたかについては感想が異なる。ザ推理もの(つまりわかりやすい謎とその謎解き)を好む私には合わなかったように思う。 なぜ本作に興味を持ったか。それは『ようこそ実力至上主義の教室へ』の作中に本作が登場するからである。厳密に言えば2作目であるがシリーズものである以上1作目から読みたいと思うのは普通の感覚だろう。2作目を読んでシリーズ読破を目指すのかを決めたい。
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フィリップ・マーロウのシリーズで、この前初めて『ロング・グッドバイ』を読んだ。 本好きな人が出てくる小説に、これは読んでおきたいものとして『長いお別れ』がたびたび登場するからである。 そして、このシリーズが村上春樹さんの訳で初めて出されたのが『ロング・グッドバイ』だったということ...
フィリップ・マーロウのシリーズで、この前初めて『ロング・グッドバイ』を読んだ。 本好きな人が出てくる小説に、これは読んでおきたいものとして『長いお別れ』がたびたび登場するからである。 そして、このシリーズが村上春樹さんの訳で初めて出されたのが『ロング・グッドバイ』だったということもある。 そうしたら、その文庫本の「訳者あとがき」に、チャンドラーが出版した年代順が載っていて、この『大いなる眠り』(1939年)が最初だった。 私は、シリーズものだったら最初から順に読みたい派。 シリーズ1作目のこの本では、ちゃーんとドレスアップして、紹介された依頼人を訪ねる、という正統派な導入部である。 フィリップ・マーロウ、33歳、と若い。 すぐに乱闘するし、銃を使うことにためらいがない。 頭脳しか使わないし、警察には協力的な日本の探偵に慣れているのでびっくりする。 そして、若いからか、自分の仕事に対する誇りと信念をはっきり口にする。 『ロング・グッドバイ』では、すでに場数を踏んでいて、感情をあまり出さず、正義感に対しても韜晦気味だった。 最後の謎は悲劇的だった。家族のためを思ったのかもしれないけれど・・・ 老将軍が皆に敬愛されていたことは分かった。 そして、執事もできた男である。 このあとは、チャンドラーが発表した順に読んでいきたい。
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ミステリなんだけどミステリ以外の要素が強くてミステリぽくない。 ミステリ以外の要素ってなに?ってなると、マーロウの、男気、としか表現ができない心情に基づいての行動、に尽きる。 2023.8.20 133
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