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炎上する君 角川文庫
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炎上する君 角川文庫

西加奈子(著者)

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炎上する君 角川文庫

572

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/角川グループパブリッシング
発売年月日 2012/11/22
JAN 9784041005675

炎上する君

¥572

商品レビュー

3.6

210件のお客様レビュー

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2026/03/20

初 西加奈子がこれでよかったのか悩む1冊。 それが彼女の持ち味なのか、奇抜な1品だったのか。 それによってこの作家への感じ方が変わる。 まーじーで、頭からしっぽまで風邪の時に見て「あ、なんか夢見た。覚えてないけどなんか嫌なやつだったかも…」みたいなテイスト。 元気だしたくて読み始...

初 西加奈子がこれでよかったのか悩む1冊。 それが彼女の持ち味なのか、奇抜な1品だったのか。 それによってこの作家への感じ方が変わる。 まーじーで、頭からしっぽまで風邪の時に見て「あ、なんか夢見た。覚えてないけどなんか嫌なやつだったかも…」みたいなテイスト。 元気だしたくて読み始めたけど、ずーっと味の薄いガムを噛んでいるようでちょっと凹んだ。 ※個人の感想です

Posted by ブクログ

2026/03/17

深夜の新宿、ガード下の湿った空気が、排気ガスの匂いと共に肺の奥へ沈殿していく。 終電間際の駅のホームで、私は「丁寧な自分」という厚化粧を剥がせずにいた。一日中、他人の期待という台本通りに、適切な角度で首を傾げ、適切なタイミングで相槌を打つ。そうして完成した「明るい私」という虚像...

深夜の新宿、ガード下の湿った空気が、排気ガスの匂いと共に肺の奥へ沈殿していく。 終電間際の駅のホームで、私は「丁寧な自分」という厚化粧を剥がせずにいた。一日中、他人の期待という台本通りに、適切な角度で首を傾げ、適切なタイミングで相槌を打つ。そうして完成した「明るい私」という虚像が、鏡の中で誰よりも見知らぬ顔をして私を睨んでいる。心はとっくに摩耗して、中空を漂う風船のように、この肉体から離れたがっている。 ふらりと入った、場違いなほど明るい蛍光灯が光る24時間営業の中華料理店。 頼んだのは、何の変哲もない、油の浮いた安価な醤油ラーメンだった。湯気と共に立ち上がる、強烈なニンニクと醤油の匂い。一口、スープを啜る。喉を焼くような熱さが、冷え切った食道を強引に押し広げていく。 その瞬間、自意識の虚構が崩れる。 「死にたい」と「生きたい」が、頭の中で等しい重さのノイズになっていたはずなのに、私の舌は無作法に「うまい」と快哉を叫ぶ。ボロボロになったコートの袖がつゆに浸かっても、拭う気力さえない。けれど、麺を噛み締め、飲み下すという原始的な運動だけが、今の私をこの汚濁した地上へと力強く繋ぎ止めている。 鏡の中の虚像は、もういない。そこにいるのは、ただ、空腹を抱えた剥き出しの胃袋を持つ、一人の動物だ。 救いなど、どこにもないのかもしれない。明日もまた、私は嘘の笑顔を貼り付けて街に出る。けれど、この胃の重み、喉の火傷、そして「飯がうまい」という裏切られることのない事実だけは、私のものだ。 ボロボロになった自分という抜け殻を、温かいスープの熱で内側から無理やり膨らませる。 それが、今の私が私にできる、精一杯の、そして最も残酷で誠実な抱擁だった。 西加奈子先生の「炎上する君」を読んだ。 収録された物語の端々から、剥き出しの「肉体」が私を睨みつけてくる。ストレスで膨らみ、重力を失って空へと消えていく「ある風船の落下」の人々は、嘘の笑顔を貼り付けて浮遊する私の写し鏡のようだった。他者との距離感に怯え、自らの輪郭を疑い、どこにも着地できないまま漂白されていく孤独。 西加奈子先生は、そんな希薄な存在を許さない。彼女は「お尻」や「足首の炎」という逃れようのない身体的な違和感を突きつけ、登場人物たちを無理やり地上へと引きずり戻す。そこにあるのは、綺麗事ではない「意地」だ。絶望の底にいても、自分の肉体だけは自分のものであると認めさせる、暴力的とも言えるほど強靭な人間賛歌。 今の私には、彼女が描くような鮮やかな自己肯定はまだ眩しすぎる。救いなどどこにもないと感じる夜は続くし、明日もまた私は「お道化」の仮面を被って街に消えるだろう。 けれど、あの中華料理店で感じた「飯がうまい」という一点においてのみ、私は彼女の描く世界と、ほんのわずかに、けれど決定的に交差した。自意識がどれほど空転しても、私の胃袋は重力を、熱を、そして「生」を要求する。その無作法な食欲こそが、私にとっての「炎上」であり、この虚構の世界で唯一嘘を吐かない私の「存在」そのものだったのだ。

Posted by ブクログ

2026/01/23

誰もがひとりじゃない、誰もが誰かを必要としているんだって感じた よくわかんない不思議な世界観の短編集だったけど、読み終わったらなんか心温まる感じ 舟の街が特に好きだった〜パステルカラーでふわふわした街なのかなって想像した

Posted by ブクログ