商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
| 発売年月日 | 2011/10/25 |
| JAN | 9784043707065 |
- 書籍
- 文庫
期間限定の思想(2)
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期間限定の思想(2)
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商品レビュー
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「精神科を訪れる若い女性患者が激増している。30代の、先端的な仕事をしている、高学歴の独身女性にその傾向が強い。」 「それは彼女たち自身があれほど望んで手に入れた『自分の生き方のすべてを自分で決定できる』権利には、『自分の生き方のすべてを自分で決定しなくてはならない』重苦しい責務...
「精神科を訪れる若い女性患者が激増している。30代の、先端的な仕事をしている、高学歴の独身女性にその傾向が強い。」 「それは彼女たち自身があれほど望んで手に入れた『自分の生き方のすべてを自分で決定できる』権利には、『自分の生き方のすべてを自分で決定しなくてはならない』重苦しい責務が伴ってもいたからである。」 「そのストレスは、その人がまっとうに生き、まっすぐに問題と対峙し、おのれの責任を全うし、問題をみごとに解決しても、それでも変わらない。100パーセントのサクセスを収めても、それでもなお、それらの責務をすべて『一人で』果たさなければならなかったことの重圧感が、疲労の『澱』となって心身の深層に分厚く蓄積してゆき、それが弱い酸のようにその人の生きる意欲をゆっくり蝕んでゆくのである。」 別に若い女性に限らず、真理だと思う。恋愛結婚よりもお見合い結婚の方が離婚率が低い説なんかにも通じる気がする。 かつて内田先生がラジオで話していたのかなと思うけど、人生において正しい選択をするためには?と尋ねられて「選択しないことですよ」と答えていた。 選択するということは、右か左か、右すればアナコンダ、左すればクロコダイルという地点にすでに追い込まれているわけで、そうならないための方法が武道なわけでね。そんな追い込まれて暗い気持ちで選択した先に明るい未来があるわけがない。正しい選択ができる時というのは明るい気持ちで、なんなら選択していることにすら気付かない。 僕は結局、人生で一度も選択をしなかったな、というような人がいたら、それこそ人生の達人だと思う。 ・・・というようなことを言っていたのを思い出した。 それを聞いて以降、僕は何も選択せずに生きていこうと決めたのである。 そして、会って2度目でプロポーズしてきた女性と結婚し、彼女の選んだ土地に住み、彼女の申し出の通りに転職した。 彼女と出会ってからの人生は、薔薇色である。 というより、彼女と出会ってから、僕の人生は始まったのである。
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人間が精神的に追い詰められる状況というのは 、端的に言えば 「一人で生き 、一人で運命と対峙し 、一人で責任をとり 、一人で問題を解決する 」ことを強いられる状況である。 「自立者 」というのは堅牢な基盤の上に立っているもののことではない 。そうではなく 、 「自分が 」つかま...
人間が精神的に追い詰められる状況というのは 、端的に言えば 「一人で生き 、一人で運命と対峙し 、一人で責任をとり 、一人で問題を解決する 」ことを強いられる状況である。 「自立者 」というのは堅牢な基盤の上に立っているもののことではない 。そうではなく 、 「自分が 」つかまっているもの 、 「自分に 」つかまっているもの 、そういった 、すべての関係するファクタ ーの織りなすネットワ ークのうちに 、自分の「いるべき場所 」を見つけだすことのできる人間のこと。 やっぱりパートナーは作るべきなのか?
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『「おじさん」的思考』(角川文庫)の続編です。 第1章「街場の現代思想」では、大学の先生と彼の研究室にたずねてきた学生のやりとりのかたちで、さまざまなテーマについての著者の考えが語られています。ただ、ここに登場する「先生」のキャラクターと、これまで著者の本を読んで漠然といだいて...
『「おじさん」的思考』(角川文庫)の続編です。 第1章「街場の現代思想」では、大学の先生と彼の研究室にたずねてきた学生のやりとりのかたちで、さまざまなテーマについての著者の考えが語られています。ただ、ここに登場する「先生」のキャラクターと、これまで著者の本を読んで漠然といだいてきた著者の印象があまりかさならず、ちょっと作りすぎの印象があります。とはいうものの、前著『「おじさん」的思考』などで展開されている著者の思想がより生き生きと語られていて、興味深く読みました。 アジサカコウジの四コママンガもいいアクセントになっています。
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