商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2011/09/23 |
JAN | 9784042507185 |
- 書籍
- 文庫
レーン最後の事件
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レーン最後の事件
¥836
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商品レビュー
4.4
18件のお客様レビュー
シリーズを読み始める前はこんなに凄まじいシリーズだとは全く予想してなかった 他の三作品に比べると登場人物が少ない
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
☆4.0 X、Y、Z、最後の事件と必ず順番通りに読むことをおすすめいたします。 そしてできれば、あまり間を置かずにシリーズ一気読みが推奨であります。 ああ、なんと静かな幕切れだったことか。 私立探偵として活躍するサム元警視と娘ペイシェンスの事務所に奇妙な依頼人が訪れた。 帽子をかぶり、黒や青や緑の濃淡の付いたおかしな顎髭と、青いサングラス。 明らかに変装している痩身長躯な男だ。 その男は現在巨額の価値を持つ秘密を探っており、その手がかりを入れた封筒を預かって欲しいと言う。 そして自分の無事を知らせる定期連絡がなかった場合に開けてほしいと。 千ドルもの依頼金を提示され、受けることにはしたものの、なんとも怪しい依頼に戸惑い、いたずらの可能性も考えたサムとペイシェンスだが、一度目の定期連絡も無事に終えたので、そのまま依頼を続行することにした。 同じ頃、サムの知り合いの元警察官で今はブリタニック博物館で警備員をしているドノヒューが、行方不明になっているので探してほしいとの依頼が舞い込む。 調査のために訪れたブリタニック博物館では改修工事をしており、新しく寄贈されたシェイクスピアの稀覯本を展示する部屋が作られていた。 置かれているガラスケースの破損から、稀覯本のすりかえが発覚。 しかし、おかしなことに元の稀覯本よりも価値の高い貴重な稀覯本がそこには残されていた。 おそらくドノヒューはすりかえた犯人を追って行方不明になったと思われた。 サムから協力を要請されたドルリー・レーンも加わり事件を負うのだが…… ドノヒューの行方不明が不穏だけど、前半はわりと軽やかに進む。 ペイシェンスとロウ青年のロマンスとか。 その軽さに騙されちゃうと、後々の展開でウグッてなっちゃう。 読み終わって二周目はもう、部屋が斧でめちゃめちゃなところからずっとウグウグしてた。 二周目、どこまでも心がつらい。 サム元警視がどこまでもサム元警視で、安心するような悲しいような。 どうしてレーンはこの最期なのか。 多分それは、ペイシェンスにわかってしまったから。 推理で完全に説明できてしまう証拠があったから。 なのだと思う。 Yの時には読んでいて確定できる描写がなかったから平気だっただけで(やってる前提で書いちゃってますけど)、行動すること自体にはそんなにもう葛藤はなかったんじゃないかな。 "これがやりたかったんだ"という思いは受け取った。 そして"これに関してグチグチ言わんぞ"という強さと潔さを感じさせるラストだった。 シリーズ通して、わからないことが多い話だったかもしれない。 もちろん事件やトリック、犯人などはすっきりなるほどと面白く読んだけど、精神面では読み取れない部分が自分にはすごく多くて、戸惑いも大きかった。 自分の読解力が足りないからのか、それとも元々そこに力点がないからなのかはちょっとわからん。 お詳しい方々に解説してもらいたい欲がすごく出た作品群だった。 そして何よりとにかく楽しんだ時間だった。
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ペイシェンスの仮説に助けられながら、自分なりの推理を進めたが、まさかの結末。 終盤でペイシェンスが、(伏線として仕込まれていた)事実を一つずつ挙げていく中では、サム警視よりは早く気付いたものの、驚きは半端ないです。 終わり方が美しいのには、気持ちが救われました。
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