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あなたのための物語 ハヤカワ文庫JA
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あなたのための物語 ハヤカワ文庫JA

長谷敏司【著】

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あなたのための物語 ハヤカワ文庫JA

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2011/06/13
JAN 9784150310363

あなたのための物語

¥1,078

商品レビュー

3.9

71件のお客様レビュー

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2025/11/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死についてのお話。 死に近づいていく主人公の肉体的な苦しみ、精神的な葛藤が克明に描かれていて、考えさせられた。 読むのに1週間かかった。いい読書体験だった。

Posted by ブクログ

2025/11/02

実はこの本をはじめて読んだのは2年以上前なのだけど、あまりにも考えを迫られる衝撃が大きくて、何度もくりかえし引き戻されてきた。 小説の舞台である近未来では、革新的技術によって、失われた脳神経が復元可能になっているだけでなく、同じ技術を使って社会に蓄積されたデータベースを利用するこ...

実はこの本をはじめて読んだのは2年以上前なのだけど、あまりにも考えを迫られる衝撃が大きくて、何度もくりかえし引き戻されてきた。 小説の舞台である近未来では、革新的技術によって、失われた脳神経が復元可能になっているだけでなく、同じ技術を使って社会に蓄積されたデータベースを利用することが可能になり、人の能力の飛躍的な拡大が可能になろうとしている。だがそれは、個々の人間の神聖さがはぎとられて、他と置き換え可能な・また編集可能なひとつのテキスト、データベースの一部になるということをも示唆している。その可能性をすでにはっきりと見てとっている存在にとって、ひとつのテキストにすぎない己の死をどう受け止めうるのか、ままならぬ肉体の苦しみに意味など見出しうるのか? これは、ただひたすらにこの問いをめぐって格闘する小説だ。そしてこの恐るべき可能性を示されてしまった読者もまた、この問いを自らの問題として考えることから逃れられなくなる。なぜなら、主人公と同じようにままならぬ世界への抵抗を糧に生きる者も、主人公の母と同じように信仰に生きる者も、いずれも自身のための物語を紡ぎ続けるテキストであることに変わりがないということもまた、この小説は突きつけるからだ。 だからこそ、他者のために物語を紡ぐべく生み出された人工人格の存在が驚くべき結論にたどり着くことを、主人公の格闘とともに、読み終わった後も何度もくりかえし考えずにはいられなくなる。 読むのは難しくないが、楽な小説でもない。にもかかわらずこれは、読む人にとっては、忘れられない本になる。誰のものでもあり、あなたのためだけのものでも物語に。

Posted by ブクログ

2025/08/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人間の人格や脳に触れ、それを改変することができるというのは、人間の神聖さを犯すことであり、その価値を著しく下げるだろう。今、実際にこのような技術が開発されているのかどうかわからないが、もしやするとこの世界はすぐそこまで迫っているかもしれない。 人工知能的な「wanna be」に小説を書かせる。現在のAIに人間がやらせていることとほぼ同じだが、「wanna be」が違うのは人工ではあるものの、知能だけではないことだ。体は立体映像で実態はないが、感覚センサーで見たり触れたりすることができる。サマンサのために役立てることはないか常に尋ね、あくまでも道具としてしか接しない彼女にいつのまにか愛情を持つようにもなる。そして、彼女ですら想像のつかない自死を選び、その目的もまた彼女であるという。簡単に愛とはいうものの、そこには人間の真理を追求するかのような思いが込められていた。 あなたのための物語。サマンサのために彼が書き上げる物語であり、彼自身のための物語でもある。

Posted by ブクログ