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ポトスライムの舟 講談社文庫
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ポトスライムの舟 講談社文庫

津村記久子【著】

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ポトスライムの舟 講談社文庫

605

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2011/04/14
JAN 9784062769297

ポトスライムの舟

¥605

商品レビュー

3.5

340件のお客様レビュー

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2026/02/27
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表題作「ポトスライムの舟」 ナガセが見つめたのは、豪華客船の眩さ、というより、ポスターに印刷された163万円という数字。世界一周は夢や希望というより、労働一年分の値札として立ち上がってくる。 そこから世界の見え方がひとつの尺度に寄っていく。理由を削り、ちいさな贅沢を削って、数字の城を積み上げていく。 自分を少しずつ削って作るから、きれいな形にはなりにくい。でも崩れないためには、積まざるを得ない、という感じもある。 そして物語は後半に進むにつれて、積み上げたものの重さが、少しずつ身体や気分に影を落としはじめる。 仕事やお金や体調や、人との距離感みたいなものが、同時に小さく揺れていく。事件が起きるというより、些細なズレが重なる感じで、日常の足元がわずかに不安定になる。 それでも、誰かが差し出す手や、思いがけない形で戻ってくるものがある。すべてが奇跡みたいにひっくり返るわけじゃないけれど、行き止まりだと思っていた場所に、もう一歩だけ先が見えるような瞬間がある。そこに至る道のりは、成功譚というより、生活の流れの中で“たまたま”と“積み重ね”が静かに絡み合う、そんな手触りに近い。 終わり方もまた、派手な結論ではない。大きく宣言したり、劇的でもない、ささやかな仕草が置かれる。その小ささが、妙に良かった。

Posted by ブクログ

2026/02/23

仕事でモヤモヤしてる時に読む本ではないかも知れないし、そんな時だからこそ読むべき本でもあるのかも知れない

Posted by ブクログ

2026/02/21

限界会社員小説。 パワハラで前職を退職し、単純作業をする現職に勤めるナガセが、掲示板に貼り出されたピースボートと思われる世界一周旅行のポスターを見て、自分の年収と同じ163万円を貯金しようとする話。友達と遊びに行っても、友達を助けてもずっとその交通費や食費を計算し続けるという、馬...

限界会社員小説。 パワハラで前職を退職し、単純作業をする現職に勤めるナガセが、掲示板に貼り出されたピースボートと思われる世界一周旅行のポスターを見て、自分の年収と同じ163万円を貯金しようとする話。友達と遊びに行っても、友達を助けてもずっとその交通費や食費を計算し続けるという、馬鹿らしいようで、現代っぽくて切実な感じが胸に来る。どこか現実との接触の実感が乏しい感じがよく出ている。2009年芥川賞受賞。 併録されている「12月の窓辺」は、著者もインタビューで答えていたが、パワハラにあった職場の実体験に基づく話。読んでて辛くなるが、どこか滑稽さもある。どこか憧れともゲームの背景のやうな非現実とも思われた、休憩室の窓から見える兎我野タワーでの、ある出来事を目撃してしまうあたりの展開はすごい。 両方とも救いのある終わり方なのに読後寂しい気持ちになる。※オーディブル

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