商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
| 発売年月日 | 2010/05/24 |
| JAN | 9784043913039 |
- 書籍
- 文庫
粘膜兄弟
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粘膜兄弟
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商品レビュー
3.6
42件のお客様レビュー
読み終わったら無性に手を洗いたくなる。一刻も早く手放したくなる。なのにしばらくするとまた飴村行の文章に触れたくなる。タバコか酒かヤバい薬か、毒のある嗜好品のようなシリーズ。 作中で時折見られる「なんてことない描写を一言一句違わず繰り返す」というのは作者独特の手法だが、このタイムリ...
読み終わったら無性に手を洗いたくなる。一刻も早く手放したくなる。なのにしばらくするとまた飴村行の文章に触れたくなる。タバコか酒かヤバい薬か、毒のある嗜好品のようなシリーズ。 作中で時折見られる「なんてことない描写を一言一句違わず繰り返す」というのは作者独特の手法だが、このタイムリープものの映画のようなやり口が不思議なリズムを感じさせて心地よい。 前の2作に比べると戦時中の描写が色濃く、それも実際の出来事から掬い上げただろうものと悪夢のような創作が隙間なく融合していて、丁寧に読んでいると奇妙な酩酊感を覚える。初年兵の件、等々力丸内部の話などは、間違いなく戦時中の記録に取材したものだろう。水木しげるやちばてつやのエッセイ作品をつぶさに追ってきたから、分かる。 そうした事実に裏打ちされた密な文章に突然巨大蠍等がぶち込まれて、いい意味で狂った世界がリアルに味わえる辺りが飴村行の真骨頂。 狂った世界の中では「えっ、そんなんなる?」とほんのり芽生える疑念などあっという間に押し流される。抗えない強引なストーリー展開と特に罵倒において発揮されるテンポの良い言葉の力で、とにかく先に先にと読み進んでしまう。 ラスト2ページで、読者はもう納得することしか許されない。前作とはまた違う、少しやるせない結末だった。 読みながら気になったが、本作は話の都合上、主役の善性が、決定的な悪事を片割れに担いでもらって成り立つ仕組みになっている。そりゃ片割れは納得いかんわな… そこを自然に読ませるためか、戦争の毒にやられてしまっていると何度も強調するし、兄弟で、それも双子というのに、頭と心に大きな差があるのだと思わせる描写の数々がどうも切ない。 兄が「女として死ぬほど嫌なことなのに」と断言し、女性に頭を下げる場面があるが、あれは相手にちゃんと敬意を払い、かつ、受け入れる造りである女性の立場でものが考えられる想像力と共感力がないとできない。 正直、こんな男性は現代でも珍しいと思う。言葉にはしなくても、男性は心のどこかで「女性より優れていなければ」という思いを薄ら抱いているから、敬意の段階で珍しい。 『粘膜蜥蜴』は狂気とリアルの割合が絶妙で、またあれ以上の裁定はなかろうと心から納得できるラストだった。比べてしまって、今回は星4つ。
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シリーズを読み進めるごとに何とも言い難いクセになる感じ。噛めば噛むほど味がする、みたいな。 蜥蜴同様、最後に満足な結末が待っていたのでわはーっと満たされた感じ。それと、シリーズを読んだから「あ、知ってる人」とか「どこかで繋がってるな?」と探すのが楽しくなった。 ヘモやんが最後まで...
シリーズを読み進めるごとに何とも言い難いクセになる感じ。噛めば噛むほど味がする、みたいな。 蜥蜴同様、最後に満足な結末が待っていたのでわはーっと満たされた感じ。それと、シリーズを読んだから「あ、知ってる人」とか「どこかで繋がってるな?」と探すのが楽しくなった。 ヘモやんが最後までヘモやんで良かった。いつ裏切られるかハラハラした。
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話としては独立している作者の粘膜シリーズ第三弾。 グロテスクでネジが外れた世界設定は健在ながら、今作は特にコメディタッチが強く、作者の魅力である文学とエンタメのバランスはそこまで取れていない様感じた。 散りばめられながらも作動しないファクターも多く、緻密性があればプロットの魅力...
話としては独立している作者の粘膜シリーズ第三弾。 グロテスクでネジが外れた世界設定は健在ながら、今作は特にコメディタッチが強く、作者の魅力である文学とエンタメのバランスはそこまで取れていない様感じた。 散りばめられながらも作動しないファクターも多く、緻密性があればプロットの魅力でかなり化けた作品だったのではと口惜しい。
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