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芙蓉千里
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
| 発売年月日 | 2009/07/02 |
| JAN | 9784048739658 |
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芙蓉千里
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商品レビュー
4
70件のお客様レビュー
女にとっての地獄、遊郭。この苦界に、しかも哈爾濱で「女郎になるのが夢」という少女フミの物語。 読んでてダダ暗くなりそうなテーマだが、女性作家ならではの繊細な筆致とフミの強烈なキャラクターのお陰で、良質な映画を観ているように夢中になれる。 日本人以外には理解されがたいが、切腹がた...
女にとっての地獄、遊郭。この苦界に、しかも哈爾濱で「女郎になるのが夢」という少女フミの物語。 読んでてダダ暗くなりそうなテーマだが、女性作家ならではの繊細な筆致とフミの強烈なキャラクターのお陰で、良質な映画を観ているように夢中になれる。 日本人以外には理解されがたいが、切腹がただの自殺とは違うように、遊郭というのは世界的にみる所謂売春宿ではない。知識や概念としては知っていたが、ここまで文化としてリアルに、しかも直截的な表現控えめでエンタメとしても読めたのは初めてかも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
まだ、芙蓉千里は 1 しか読んでいない。この後、どう展開していくのか楽しみではあるが、この 1 だけでも結構面白い。この小説の面白さは、登場人物の「見事さ」にあると思う。 大陸一の売れっ子女郎「お職」になりたい主人公のフミを始め、女郎屋「酔芙蓉」の女将芳子や胡蝶蘭のような蘭花ことお孝。圧倒的に華やかな牡丹のような源氏名もそのままの牡丹こと千代。嫉妬深く妹分を徹底して苛めてきたマサはフミが来てから3代目の「お職」桔梗。その他いろいろな女郎。何より覚悟はしてきたとは言え、やはり女郎には絶対なりたくないと言う、友人と言うより同志といった方がいいひとつ年上のタエ。こういった個性的な女性たちが哈爾濱は傅家旬の女郎屋「酔芙蓉」で織り成す人間模様。それが見事。 ここにいる女たちは皆「覚悟」が出来ている。女たちの口から出る言葉一つ一つは自分を奮い立たせる強がりであり、生きていくための諦めの言葉かも知れない。せめて皮肉と自嘲は諦めた自分に対しての慰め的自傷行為。そして、女たちは異国の街で意地と矜持を持って生きていく。 「·······好き放題やってる露西亜や日本も、いつかはここから消える。·······日本なんて国は忘れとけ」と言い放つ女将の芳子。 宿敵「伊藤博文」が暗殺された晩に「裾が乱れないように縛って、首をひと突き。」まさしく武家の女の切腹の仕方で自害する蘭花。 そして30半ば過ぎて10も20も老けて、無惨にも皺だらけの顔となってしまった、かつての華やかで百花の王「牡丹」のごとき千代は、「私は女郎さ。·······ここで無様に死んで、 ·······亡霊になってさまようのさ。そして、こんな店、ぶっ潰してやるんだ」と言い放つ。 この小説、最後の方でフミの踊るシーンが良い! 阿片で見も心もボロボロになった千代、その横に「お蘭ねえさん」の幽霊。その他の女郎、女将、女衆と男衆。みんなの前で、高みに駆け上がるように踊るフミ。タエの巧みに煽り、力を引き出してくれる謡いに合わせて。 面白い小説とは、登場人物の「生き様」や「死に様」が「見事な」小説なんだなぁと思った。
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久々にあたりの小説!!! 面白かったです! 読ませるのが上手で飽きさせない。中弛みしそうなタイミングの少し前で、きちんと毎回見せ場を作り、世界から離さないのは流石。 歴史の大きな転換点の昭和初期、中国に渡った女郎という角度から切り込んだエンタメ性も抜群のヒューマンドラマでした!
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