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きつねのはなし 新潮文庫
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きつねのはなし 新潮文庫

森見登美彦【著】

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きつねのはなし 新潮文庫

737

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商品詳細

内容紹介 舞台は底知れぬ謎を秘めた古都。細長く薄気味悪い座敷に棲む狐面の男に、闇と夜の狭間のような仄暗い空間で囁かれた奇妙な取引。そして次々起こる怪異の結末!独特の世界観と文体で芸術的に描く森見ワールド全開!京都の雰囲気や不思議な話が好きな方におすすめ!
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2009/06/27
JAN 9784101290522

きつねのはなし

¥737

商品レビュー

3.6

563件のお客様レビュー

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2025/11/30

森見登美彦さんらしい、ちょっとざわざわするようなヒヤッとするような怪しい短編集です 芳蓮堂やナツメさん、道場や、お寺など、共通の場所や人たちが出てきます そして、いやに胴が長いケモノ、狐面。 最初の きつねのはなし がとても怪しくどきどきしながら読みました。 渡してはいけないもの...

森見登美彦さんらしい、ちょっとざわざわするようなヒヤッとするような怪しい短編集です 芳蓮堂やナツメさん、道場や、お寺など、共通の場所や人たちが出てきます そして、いやに胴が長いケモノ、狐面。 最初の きつねのはなし がとても怪しくどきどきしながら読みました。 渡してはいけないもの 取引してはいけないこと が出てくるのはまさに 京都奇譚集ですね

Posted by ブクログ

2025/11/06

あの四畳半の森見登美彦氏の怪談なのです。 2004年が初出のようですので、初期の作品となると思います。 驚くべきは、その文章文脈がいつもの森見登美彦氏ではないのです。 こういうの書けるのになぜもっと書きませんですの?というところです。 「きつねのはなし」 一乗寺にある古道具屋「...

あの四畳半の森見登美彦氏の怪談なのです。 2004年が初出のようですので、初期の作品となると思います。 驚くべきは、その文章文脈がいつもの森見登美彦氏ではないのです。 こういうの書けるのになぜもっと書きませんですの?というところです。 「きつねのはなし」 一乗寺にある古道具屋「芳蓮堂」が登場 (これは度々登場ですね) 怪しげな骨董品が人から人へと何を伝える 吉田神社の節分祭がその怪異の入り口で出口 恒川さんの『夜市』を思い出すようなその 祭りの露天 祭礼の宵の京都はお気をつけやす。 「果実の中の龍」 どこまでが現実でどこまでが幻かを読者に問い続ける作品。序盤にさりげなく『果心居士』の名が出てくることで、小泉八雲の妖術譚と思い出す古典的な空気が漂う。タイトルの「果実」と「龍」が示すもの。結果として実るものと、内に秘められた畏怖すべき力――をどこまで作者が意図しているかで読み方は大きく変わる 私はひとまず「嘘をつく小さな男」を感じ取りつつも、それだけではないんだろうなとは思う。 「魔」 ストレートなタイトルで攻める。〈魔〉そのものの存在を描こうとする短編。 物語を追うほどに、誰が人で誰が魔なのか、境界はどんどん揺らいでいく。 漂うケモノの匂い。 人の顔をした魔など、結局見分けがつかない——そう思い知らされる。 「水神」 祖父の通夜の寝ずの番。 過去と現在、記憶と幻が入り混じる時間の中で、語り手は“水”の記憶に触れていく。 京都という土地には、琵琶湖に通じる水脈の伝承がいくつも残されているとのこと。 その“地下の流れ”を、人の心の流れと重ねたのではないのか? 現実の風景に紛れ込む、古い水神。 目に見えぬ水が動き、掴みきれぬまま流される。 「きつねのはなし」短編4編は、どれも古道具屋〈芳蓮堂〉が姿を見せるとはいえ、連作としての明確なつながりはない。 それでも、どの物語にも共通して、京都の神社や祭り、そして路地という“あわい”が息づいている。 『夜は短し歩けよ乙女』や『四畳半神話大系』が、陽気でエネルギーに満ちた“あわい”を描いたとすれば、『きつねのはなし』はその影の京都——静謐で、どこか寂しげな異界が描かれる。

Posted by ブクログ

2025/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「水神」に最も惹かれる。高祖父から続く疏水脇の家の秘密。再読時にこの屋敷の年代記と間取りを書き留めながら読んでみた。この作業も面白かった。建物の間取り(構造)が物語に重要な役割を果たしている作品が、筒井康隆にもあったような記憶があるが、タイトルを失念してしまった。

Posted by ブクログ