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密やかな教育 “やおい・ボーイズラブ
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密やかな教育 “やおい・ボーイズラブ"前史

石田美紀【著】

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密やかな教育 “やおい・ボーイズラブ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 洛北出版
発売年月日 2008/11/08
JAN 9784903127088

密やかな教育

¥2,860

商品レビュー

4.3

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2025/07/17

タイトル通り、大泉サロンにおける「少年愛」や「耽美」の教養を伴う発展史が、女性を中心としていて励まされる。それ以外にも、稲垣足穂の少年を愛する主体の無化と非男性器•異性愛中心主義や、石原郁子によるアントニオーニ映画や木下恵介映画における視線や美の特殊さ、主客の曖昧さなど、存在論的...

タイトル通り、大泉サロンにおける「少年愛」や「耽美」の教養を伴う発展史が、女性を中心としていて励まされる。それ以外にも、稲垣足穂の少年を愛する主体の無化と非男性器•異性愛中心主義や、石原郁子によるアントニオーニ映画や木下恵介映画における視線や美の特殊さ、主客の曖昧さなど、存在論的ジェンダー論としても興味深かった。木下はカルメンを撮った人らしいし、早く観なければ。 以下 要点や気になったところメモ 『密やかな教育』〈やおい・ボーイズラブ前史〉 〇年代 68 変革の機運 70s  70 三島由紀夫割腹 72 あさま山荘    漫画を読む大学生の出現 竹宮恵子『サンルームにて』におけるモノローグ     視覚的に不在の語り手→去ってしまった   ものへの哀惜     『風と木の詩』 ジルベール 実父から性的虐待←生い立ちのハンデ(調) 〇増山法恵 大泉サロン 『車輪の下』『デシアン』『知と和泉』 ヘルマンヘッセ 内面描写 スピーチバルーン(吹き出しのこと) 上野千鶴子 P83「男を身体性に還元して完全に対象化すると言う策略」 ≒ヘッセ作品に登場する少年身体に美を見出す 訪欧における石畳のリアリティ 少年漫画>少女漫画の革新 編集部も男性社会 税のパーセンテージや原稿料も女性↓ 少女漫画版女工哀史!? 竹宮恵子は里中満智子に次ぎ正式にプロダクションを メシスタントも給料制  トランキライザー(精神安定剤)((笑)) BLのハーレクイン化(2000一けた台当時か?) 〇少年を愛すること/少年が愛すること P89 稲垣足穂『少年愛の美学』 ●A(肛門)感覚中心  「人々には、P乃至Vを彼らの唯一の身上として重視するきらいがある。彼らの生活主義的安直さは、思うにこの陥穽のせいである。読者は追々に了承してくれることであろうが、V感覚というのも、(私の見解に依ると)もともとA感覚から分岐、あるいはA感覚を後見役として、初めて成立しているものなのである。フロイトの指摘によって、膣感覚を以て腸管排泄時の快感の変容だと見る限りは、異性愛とは、同性愛原理が「セックス」として展開したものだと考えないわけにはいかない。 少年愛がより根源的で、より独自な性愛であるという主張 Pの価値が低く見積もられることによる少年を愛する主体(能動的に)の無化 〇少年愛と背中合わせの三島由紀夫(肉体の厚みにおいて差異) ヴィスコンティ 政治的変質と性的変質 『血と薔薇』におけるヨーロッパ的男性身体への傾倒 60sアングラ文化が70s少女文化へと (肉体が政治的手段から美の手段へ) 〇文学(栗本薫/中島梓)を目標に(ワセダミステリクラブ) 「ぼく」(SF) 現実を理想的な虚構に変容させる エンターティンメントへの信奉 80sには次世代創作者の育成(石原郁子など) 〇耽美 aesthetic『JUNE』 文学とポルノのあいだ 『薔薇族』や『さぶ』とも一線を画す 女性に口当たりのよい(皮肉的に) 南伸坊  古谷兎丸も愛読 〇石原郁子(教師をやめ、耽美小説の執筆という「密やかな教育」) ・アントニオーニ映画における「見る」ことの徹底 主客の曖昧さ・衣服の交換 ・木下恵介映画における家父長制から降りた弱く美しい男の官能 〇佐川俊彦(ワセダミステリクラブ) 娯楽と美という糖衣でくるまれたエンターテインメント教養 お耽美(より日常的な意味で)

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2015/12/25

寡聞にしてこの本の存在を知らずにすごし、ほんの偶然ネットをブラウジング中に見つけ今更ながら読んだ本。正直に言うと、BLそのものより巻末の70年代半ばの少女マンガの飛躍に大いに貢献したマンガ家、竹宮惠子さんとそのブレインであった増山のりえさんのインタビューが目当てであった。しかし、...

寡聞にしてこの本の存在を知らずにすごし、ほんの偶然ネットをブラウジング中に見つけ今更ながら読んだ本。正直に言うと、BLそのものより巻末の70年代半ばの少女マンガの飛躍に大いに貢献したマンガ家、竹宮惠子さんとそのブレインであった増山のりえさんのインタビューが目当てであった。しかし、70年代後半に創刊された少女のための同性愛漫画雑誌の評論がおもしろく、一気に読めた。なにか、Juneとはこんなぺだんちっくな雑誌だったのかと、思い出してみるとそういえば続く80年代のサブカルチャーの立役者が紙面をにぎわせていたなぁ。高野文子、南伸坊、ひさうちみちお、柴門ふみなどなど。巻頭の美少年の写真に添えられた詩の作者に「林真理子」という文字を見つけたこともある。あの林真理子なのだろうか。 創刊当時、美少年好きの漫画家たちが同人の乗りで作ってしまった悪乗り雑誌かと思っていたのも事実なのですが(すみません)こうやって論理的に語られるとアカデミズムを感じずにはいられない。三島由紀夫と少年愛はまったくの別物といった意見には激しく賛同。

Posted by ブクログ

2015/04/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1970年に、二十四年組と呼ばれる竹宮恵子、萩尾望都、大島弓子が少年愛をテーマにしたマンガが発売される。内容だけでなく表現方法も斬新で「少女マンガ革命」とも呼ばれた。本書は、彼女たちび作品がいかにして産まれたかを分析している。本書では、その仕掛け人は竹宮や萩尾と親交があった増山法惠だと指摘している。ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」「デミアン」などの教養小説が描く少年たちの世界を基に少年愛を描くことを勧めたというのだ。驚いた、少年愛のルーツが教養小説だったとは。 本の内容もサブカルチャーなどの知識がなければ読めない所もある。そういえば、萩尾望都、大島弓子の本もマンガでありながら難解でよく分からないと思って読んでいたことを思い出した。

Posted by ブクログ