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古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2008/06/20 |
JAN | 9784309463070 |
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古代文明と気候大変動
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古代文明と気候大変動
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商品レビュー
3.5
13件のお客様レビュー
人類史だけ見ていては気がつかないゲルマン人の大移動やら、ヒッタイトやマヤ文明の突然の崩壊、そうしたものが地球規模の気候変動で引き起こされたというのはとても興味深い。 地球が温暖化してくると、氷河が溶け出してメキシコ湾流を止め、偏西風を凪させるため、寒冷化が進むというバランスが凄ま...
人類史だけ見ていては気がつかないゲルマン人の大移動やら、ヒッタイトやマヤ文明の突然の崩壊、そうしたものが地球規模の気候変動で引き起こされたというのはとても興味深い。 地球が温暖化してくると、氷河が溶け出してメキシコ湾流を止め、偏西風を凪させるため、寒冷化が進むというバランスが凄まじい。人間は無力だなと感じてしまう。とはいえ、二酸化炭素の影響も無視できないように思われる。
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地球は一万五〇〇〇年前、氷河時代を終えて温暖化を迎え、人類は“長い夏”に育まれてきた。絶えず変動する気候に翻弄されながら、古代文明はいかにして生まれ、滅びたか。気候学の最新成果を駆使し、その興亡史を鮮やかに描き出すとともに、洪水や干魃などの大災害に対する現代文明の脆弱さに警鐘を鳴...
地球は一万五〇〇〇年前、氷河時代を終えて温暖化を迎え、人類は“長い夏”に育まれてきた。絶えず変動する気候に翻弄されながら、古代文明はいかにして生まれ、滅びたか。気候学の最新成果を駆使し、その興亡史を鮮やかに描き出すとともに、洪水や干魃などの大災害に対する現代文明の脆弱さに警鐘を鳴らす
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2万年の昔から数えれば、一番人間を殺してきたのは気候かもしれない。 メソポタミアも、シュメールも、アッカドも、ミュケナイも、ヒッタイトも、ケルトも、ローマも、マヤもインカも。 全ての過去の文明は気候にもてあそばれ、滅ぼされたといっても過言ではない。 干ばつや寒冷化による生活の破壊...
2万年の昔から数えれば、一番人間を殺してきたのは気候かもしれない。 メソポタミアも、シュメールも、アッカドも、ミュケナイも、ヒッタイトも、ケルトも、ローマも、マヤもインカも。 全ての過去の文明は気候にもてあそばれ、滅ぼされたといっても過言ではない。 干ばつや寒冷化による生活の破壊は一地域の飢餓にとどまらず、民族を移動させ、略奪・侵略・征服を促す。 そしてその波は連鎖的に広がり、世界のかたちを大きく変えていく。 南西アジアを覆った1万1000年前からの1000年にわたる干ばつ。 主にヨーロッパにて前6200年から400年間続いたミニ氷河時代。 前5600年、かつては湖であった黒海が誕生することとなった大洪水。 前3800年、地軸の傾きの変化により1000年以上にわたる乾燥化。 前3200年から前3000年までの急激な乾燥化と寒冷化。 紀元前2200年ごろ、火山の噴火により278年にわたる干ばつ。 紀元前1200年、1年で地中海地方の勢力図を大きく変えることになった大干ばつ。 そして19世紀にも、熱帯地方で2000万人以上の農民が干ばつから派生した事象で死亡した。 斯様な激動の1万5千年間は、過去40万年間の中で見れば最も気候的に安定した時代であり、 中でもこの100~200年間は、稀に見る気候に恵まれた時代であった。 もちろんこんな幸福がこの後も続く保証はない。 気候変動の原因は種々あるが、明日の気温低下が次の氷河期に繋がったとしてもなんの不思議もない。 過去の人類は、養える人数を減らし、危険な移動を繰り返すことでなんとか少数を生き残らせることができた。 現代社会は100年に1度の災害に対応可能なように制度・機構を準備することはできたが、 千年、万年に一度の異常に対しては何もできない。 明日の食料・燃料が人口の10分の1しかないとわかってしまったら、人は、国はどうなるか。 物語の中でしか想像されてこなかった大きな犠牲に直面するときは、いつか必ず来る。
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