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物語 イスラエルの歴史 アブラハムから中東戦争へ 中公新書
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物語 イスラエルの歴史 アブラハムから中東戦争へ 中公新書

高橋正男【著】

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物語 イスラエルの歴史 アブラハムから中東戦争へ 中公新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2008/01/25
JAN 9784121019318

物語 イスラエルの歴史

¥1,078

商品レビュー

3.7

10件のお客様レビュー

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2024/10/02

中公新書の「物語〇〇の歴史」は面白く読むことができるシリーズだ。 そこで、今回手にとったのは『物語イスラエルの歴史』 とにかくイスラエルの歴史は古い! 「イスラエル民族の曙期は、紀元前第2千年期の悠遠の昔にさかのぼり、深い霧に包まれている」 その太古の時代から中東戦争(現代)ま...

中公新書の「物語〇〇の歴史」は面白く読むことができるシリーズだ。 そこで、今回手にとったのは『物語イスラエルの歴史』 とにかくイスラエルの歴史は古い! 「イスラエル民族の曙期は、紀元前第2千年期の悠遠の昔にさかのぼり、深い霧に包まれている」 その太古の時代から中東戦争(現代)までの約4000年の歴史を駆け抜ける。 恥ずかしながら本書の全て消化できるはずもない。 だが、イスラエルという土地に妙に魅かれる。特に、エルサレムはどんな空気が流れているのだろう。今の時代、グーグルでその土地のことは「見える」が、「空気」までは見えない。本書を読みながら、想像の翼をひろげる。 著者は、今から約60年前にエルサレム・ヘブライ大学に留学していた。どんな空気を感じていたのだろう。 イスラエルの国土は、日本の四国より若干広いが、ほぼ同じ大きさ。 だが、この国の歴史は、ビザンツ帝国、アイユーブ朝、マムルーク朝、オスマン帝国等、まあいろいろな国の支配下にあったこと。 地理的には、ユーラシア、アフリカの両大陸と地続きで、東地中海域の一隅に位置しているため、陸路、海路ともに人の往来が絶えない。 なおかつ、エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地をもつ。 この四国ほどの大きさしかない国だが、昔も今も世界を動かしている。こんな国は世界でもここしかない。 なので、その歴史を学ぶ意義はとても深い。 本書で最も印象に残る記述は以下。 「バビロニア捕囚はユダ人にとって民族絶滅の一大試練だった。捕囚民は、捕囚時代を通じて、神に選ばれた民族としていかにいきるべきかを真剣に問い続け、その結果、新しい民族、ユダヤ民族に生まれ変わっていった」 また、本書で初めて知ったことの一つに、エリエゼル・ベンイェフダーという人がいる。 この人は、ヘブライ語の復活とユダヤ人国家新生イスラエルの再建に生涯をささげた。ユダヤ人国家建設のためには共通の言語が必要不可欠で、その言葉はヘブライ語以外にありえない。そのヘブライ語は日常生活に活かされるものでなければならない。と訴え続けた。 へーそうなんだ。もしかしたらこの人がいなかったら、ヘブライ語が公用語になっていなかった?というより、イスラエル建国がそもそもなかった?というのはさすがに言い過ぎか まだまだイスラエルについては、知識が貧弱なので本書を再読するなりなんなりして知識装備せねば。

Posted by ブクログ

2024/08/08

当たり前といえば当たり前なのですが、今のイスラエルがあるところには、四千年も前から人が住んでいたんだということを、こころから理解しました。 現在のイスラエルと近隣のアラブ諸国やテロ組織との対立はそう簡単には解決しないだろうと思いました。 一つだけわからなかったのは、ソ連や他のヨー...

当たり前といえば当たり前なのですが、今のイスラエルがあるところには、四千年も前から人が住んでいたんだということを、こころから理解しました。 現在のイスラエルと近隣のアラブ諸国やテロ組織との対立はそう簡単には解決しないだろうと思いました。 一つだけわからなかったのは、ソ連や他のヨーロッパで、どうしてユダヤ人が迫害を受けていたのか、ということです。

Posted by ブクログ

2023/08/07

阿刀田高さんの「旧約聖書を知っていますか」が面白かったので、本書も読んでみました。著者の高橋正男さんはイェルサレム・ヘブライ大学への留学経験のあるイェルサレム史を専攻する学者さん。本書も三大啓示宗教の拠点であるイェルサレムを序章で詳細に説明。イスラエル民族の特殊性を明らかにして、...

阿刀田高さんの「旧約聖書を知っていますか」が面白かったので、本書も読んでみました。著者の高橋正男さんはイェルサレム・ヘブライ大学への留学経験のあるイェルサレム史を専攻する学者さん。本書も三大啓示宗教の拠点であるイェルサレムを序章で詳細に説明。イスラエル民族の特殊性を明らかにして、聖書時代から第4次中東戦争までの長大な期間に渡るイスラエル史をコンパクトにわかりやすく説明しています。わかりにくい箇所があったとするなら、それは著者の責任ではなく、イスラエルという国のあらましが非常にわかりにくいのが原因です。 本書は中公新書の「物語 ◯◯◯史」の1冊ですが、「物語」という文字にふさわしい歴史書です。アブラハムから始まり出エジプト記、モーゼの十戒、神殿時代、ビザンツ帝国時代、初期ムスリム時代、十字軍時代、オスマン帝国時代、ツィオニズム運動、反ユダヤ暴動、建国、中東戦争という激しく苦しいイスラエルの歴史が綴られていきます。 本書でブックマークした箇所は -クレタ島で発見された最古の碑文はセム系に言語で書かれていた。これはイスラエル・ギリシア両文化が共通の祖先を有していることを暗示する。 -モーゼが十戒を授かったシナイ山の位置は聖書地理学上の難問中の難問とされている。 -ユダヤ教団はバビロニア捕囚を父とし、ペルシア帝国を母として生まれた子どもにもたとえられる。 -「イスラエル」という謂は「神(エール)が支配する」。古代のイスラエル人は自らを「イスラエール」と称したが、他民族からは「イブリー(ヘブライ人)」と呼ばれた。イブリーは「越えてゆく」というヘブライ語動詞から転じて「エウフラテス河の向こう側から来たもの」を意味するとされている。 -世界各地のユダヤ人集団の人体測定の結果、身長や体重、毛髪、皮膚、瞳の色など重要な身体的特徴が著しく異なっていることを明らかにした。このことは、単一人種としてのユダヤ人なる人種が存在したことはないことを示している。 -「ツィオニズム」は「ツィオン(要害)」に由来する。後に「イェルサレム」を指す名称となる。「ツィオニズム」のキャッチフレーズは「土地なき民に、民なき土地を」であり、イスラエル建国運動の正当性を確保するものだが、換言すれば「土地なき民ユダヤ人に、人の住んでいない(パレスチナの)土地を与えよ」との謂。パレスチナ・アラブ人はこの正当性を否定し続けてきた。 個人的に長年の謎は「なぜ、ユダヤ人は嫌われているのか?」ということ。本書を読んでも、その答えは明らかになりませんでした。それでも、わかりにくいイスラエル史を多少なりに理解するには最適な新書と思います。

Posted by ブクログ

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